2018年、academist Journalでは約20名の研究者にインタビューを実施してきました。今回は、2018年に公開されたインタビュー記事のなかから、特に閲覧数の多かった記事上位5本をご紹介いたします。

1. 大学はもう死んでいる?- 東京大学・吉見俊哉教授

大学はもう死んでいる?- 東京大学・吉見俊哉教授

都市論や文化研究を専門とする東京大学・吉見俊哉教授。大学の現状に危機感を抱いた吉見教授は、大学を再定義すべく、その壮大な歴史をたどる『大学とはなにか』(岩波書店、2011)を著しました。その著書によれば、大学は「二度目の死」を迎えているといいます。出版から7年、2015年の「文系学部廃止」にまつわる一連の報道や「デジタル革命」のさらなる進展などいくつかの変化を経験したなかで、あらためて大学のこれまでとこれからについてお話を伺いました。

2. 「30年以内にお金の世界を終わらせたいんです」- 慶應大・斉藤賢爾博士が語るシンギュラリティ後の社会とは

「30年以内にお金の世界を終わらせたいんです」- 慶應大・斉藤賢爾博士が語るシンギュラリティ後の社会とは

私たちは日本円やドルなどのお金を使って生活しています。最近では、ビットコインのような仮想通貨も現れました。お金を使わずに生活するなんて想像できない、というのが一般的な印象でしょう。しかし、コンピュータサイエンティストとして地域通貨を研究してきた慶應義塾大学・斉藤賢爾博士によると、シンギュラリティ後には「お金のない世界」に移行していくべきなのだといいます。本記事では、地域通貨の役割、そして斉藤博士が考える「お金のない世界」についてお話を伺いました。

3. 宇宙でも素粒子でもない物理学 -「統計力学」の魅力を慶應大・白石直人研究員に聞く

宇宙でも素粒子でもない物理学 -「統計力学」の魅力を慶應大・白石直人研究員に聞く

「私たちの身近なスケールに近い現象にも、未解決問題はたくさんあるんです」と話すのは、慶應義塾大学・白石直人研究員。統計力学を専門とする若手物理学者です。高校時代は、ミクロな世界を追求することであらゆる自然現象が理解できると考えていましたが、必ずしもそうではないことを知り、統計力学のおもしろさに目覚めたといいます。今回、統計力学の基本的な考えかたと、白石研究員が院生時代に発表した研究成果、統計力学の他分野への応用可能性についてお話を伺いました。

4. 巨大なナメクジWANTED! – 京大・宇高寛子助教が取り組む「ナメクジ捜査網」プロジェクト

巨大なナメクジWANTED! – 京大・宇高寛子助教が取り組む「ナメクジ捜査網」プロジェクト

一般市民が科学研究に参加・協力する「市民科学(シチズンサイエンス)」の取り組みが日本でも活発になってきています。academistおよびacademist Journalではこれまでに、雷雲に潜むガンマ線放射現象の謎に迫る「雷雲プロジェクト」や、インターネットを通じて寄せられた画像をもとにマルハナバチの分布調査を行う「花まるマルハナバチ国勢調査」などの市民参加型の科学プロジェクトを紹介してきました。

京都大学大学院理学研究科 宇高寛子助教らを中心として2015年に立ち上げられたプロジェクトでは、TwitterやWebサイトでの呼びかけなどを通じて外来種である「マダラコウラナメクジ」の目撃情報を集め、その分布を明らかにしようとしています。本稿では、長年ナメクジ研究に取り組んできた宇高助教に、ナメクジ研究の現状やナメクジ捜査網の詳細、そして今後の展望についてお話を伺いました。

5. 人はなぜ「音楽」をするのか? 文化人類学からのアプローチ – 東京大学・土田まどか氏

人はなぜ「音楽」をするのか? 文化人類学からのアプローチ – 東京大学・土田まどか氏

クラシック音楽からロック音楽、コンサートから駅メロまで、音楽は日常のなかにあふれています。しかし、そもそも人はなぜ「音楽」をするのでしょうか? この根本的な問いに文化人類学の立場から研究しているのは、東京大学・総合文化研究科・博士課程1年の土田まどか氏です。土田氏は、音のない手話の世界における「音楽」を探ることがこの問いを解き明かすヒントになると考え、インドネシアのバリ島にある「ろう者の村」でフィールドワークを行う予定です。本記事では、現在進行中の研究について詳細を伺いました。

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2018年は人文・社会科学系の研究者の方にもご登場いただくなど、幅広い分野の研究を取り上げてきました。academist Journalでは、今年もさまざまな研究者への取材に取り組んでいきます。「ぜひこの研究者に取材してほしい!」という要望がありましたら、お気軽にご連絡ください。