つつじがおか
総研大のまわりに広がるつつじ畑

先日総合研究大学院大学(総研大)にて、昨年末に目標金額に到達したプロジェクト「カラスと対話するドローンを作りたい!」のリターンのひとつである「カラス食のレシピ開発研究会」が開催されました。

そもそも、どうしてカラスを食べるのでしょうか。総研大の塚原直樹助教は、カラスの音声コミュニケーションの研究を進める過程で、東京都だけでも年間約1万羽のカラスが捕獲されている事実を知りました。捕獲されたカラスたちを有効活用できれば良いのですが、なかなかそういうわけにもいきません。カラスたちはただ処分されてしまい、そこには決して安くない費用がかかっているのです。

この問題を解決できないだろうか? そう考えた塚原助教は、カラスを「食べる」というアイデアを思いつきました。カラスを食べると聞くと思わず顔をしかめてしまうかもしれませんが、塚原助教はカラスの特性を丹念に調べ上げ、これまでに数々のカラスレシピを開発してきました。

当日は、塚原助教と支援者の方々が集い、3時間に渡りレシピを開発しました。鉄分が多く、高タンパクで低脂肪、コレステロールが低く、タウリンが多いと言われるカラス。さて、いったいどのようなレシピが開発されたのでしょうか。早速、当日作られたカラス料理11種を一挙公開していきます!

1.カラスジャーキー

カラスジャーキー
カラスジャーキー

まずは、カラスジャーキーです。見た目は通常のビーフジャーキーと同じです。酸味がやや強いですが、食感や歯ごたえはよく食べるビーフジャーキーそのもの。赤ワインのお供に最適な一品です。

2.カラス肉のパイ包み

カラスのパイ包み
カラスのパイ包み

「これは美味しい!」と参加者全員が口々に発するほど好評の一品でした。カラスというよりもパイそのものが美味しいのではないだろうか……という説も浮上していたので、次回はミートパイ VS カラスミートパイで真相を明らかにしたいところです。

3.カラス肉の赤ワイン煮

カラス肉の赤ワイン煮

ボルシチを連想させる見事な一品でした。このメニューは以前にも塚原助教にご紹介いただいているので、もしかすると塚原助教の得意なカラス料理のひとつなのかもしれません。

4.カラス肉のコンフィ

カラスコンフィ
カラス肉のコンフィ

「コンフィ」という言葉は、フランス語の「コンフィル(confire:保存する)」に由来しているとか。ビーフジャーキーよりもやわらかく、サラミのような食感でした。

5.カラス肉の唐揚げ

カラスの唐揚げ
カラスの唐揚げ

全11種のうち、カラスの味が最も強く出ていた料理でした。口当たりは軟骨の唐揚げのそれなのですが、噛めば噛むほどカラス特有の渋みと苦みが出てきます。カラス食を本格的に味わいたい気分のときには、ぜひ辛口ビールと一緒にご賞味ください。

6.キーマカレー

キーマカレー
キーマカレー

カラスの挽肉入りカレーです。カレーのスパイスとカラス肉とが程よい感じで混じり合い、カラス肉を意識せずに美味しくいただくことができました。

7.カラス肉の素焼き

カラスの素揚げ
カラスの素揚げ

文字通りカラス肉をただ焼いただけの、カラス肉の素焼き。焼いたレバーのような口当たりの後に、カラス特有の渋みと苦みを感じました。焼酎好きの方々にはたまらないシンプルイズベストな一品です。

8.サムゲタン(サムカラスタン)

サムカラスタン
サムカラスタン

サムゲタンならぬ、サムカラスタン。実は塚原助教も食べたことのない初めての料理ということで、直接感想を聞いてみることにしました!

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人類初(!?)のサムカラスタンに塚原助教が挑戦です!

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一気に口のなかへ。さて、その味はいかに……

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…………

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サムカラスタン、美味しく仕上がっていたようです!塚原助教いわく、味に奥深さがあり、想像以上に美味しかったとのことでした。カラス食レシピに新たなページが追加されましたね。

9.ローストクロウ

ローストクロウ
ローストクロウ

ローストクロウ、野菜と一緒に前菜的に食べたくなる一品です。左側の写真はだいぶリアルですが、カラス味はそこまで強くありませんでした。

10.ろうそく焼き

ろうそく焼き
ろうそく焼き

長野県上田市ではかつてカラスを食べる文化があったようで、そこで作られていた料理のひとつ「ろうそく焼き」をいただきました。ちょっと辛口の日本酒と一緒に食べたいカラス料理ナンバーワンです。

11.麻婆カラス

麻婆カラス
麻婆カラス

最後は、麻婆カラスです。ひき肉を利用していることもあり、カラス味をほとんど感じずに美味しくいただくことができました。真夏の仕事後に辛口ビールと一緒にいただきたいレシピです。

というわけで、カラスレシピ全11種をご紹介してきましたが、試してみたい料理はありましたか?まだまだ一般的とは言えないカラス料理ですが、最近ではジビエ料理を提供する店が出たり、クマムシを食べたり、ダイオウグソクムシを食べたりなど、人類の食文化は常に変化し続けています。もしかすると、5年後の飲み会でカラス料理を味わう日も来るのかもしれませんね。

ところで、現在アカデミストでは「フタホシコオロギ食用化プロジェクト!」で研究費を募集しています。リターンの「フタホシコオロギパウダー」など、カラス食に負けず劣らずのプロジェクトですので、ご興味のある方はぜひプロジェクトページをご覧ください!

この記事を書いた人

柴藤 亮介

アカデミスト株式会社代表取締役。2013年3月に首都大学東京博士後期課程を単位取得退学。研究アイデアや魅力を共有することで、資金や人材、情報を集め、研究が発展する世界観を実現するために、2014年4月に日本初の学術系クラウドファンディングサイト「academist」をリリースした。大学院時代は、原子核理論研究室に在籍して、極低温原子気体を用いた量子多体問題の研究に取り組んだ。