サイエンスカフェ「タンパク質の構造と創薬の関係」を開催しました
2016年6月に「統合失調症の鍵を握るタンパク質の構造に迫る!」で目標金額を達成した加藤有介准教授の主催するサイエンスカフェが、2016年8月6日(土)に開催されました。
クラウドファンディングでは、とあるタンパク質の構造を解明するための研究費を募られたのですが、今回のサイエンスカフェでは、
- クラウドファンディングのご報告
- タンパク質のかたちと、働きの関係について
- タンパク質の構造を、どのように創薬に活かすのか
- 構造をどのように明らかにするのか
という流れで、「そもそもタンパク質の構造って、どのように創薬と関係しているの?」ということをテーマに進められました。
薬剤の設計は、症状を引き起こしている標的分子のはたらきをブロックするように行われます。標的分子のほとんどはタンパク質で構成されていることから、タンパク質の構造を調べることは、薬剤設計につながることになります。
加藤先生は、標的分子の活性中心などを狙い撃ちにする分子を設計する手法「Structure-based drug design」に基づき、タンパク質の構造を予測する研究を進めています。
現在、クラウドファンディングの挑戦テーマでもあったG72に関する論文を執筆している加藤先生。今後の研究にも、引き続きご注目ください!
この記事を書いた人
- アカデミスト株式会社代表取締役。2013年3月に首都大学東京博士後期課程を単位取得退学。研究アイデアや魅力を共有することで、資金や人材、情報を集め、研究が発展する世界観を実現するために、2014年4月に日本初の学術系クラウドファンディングサイト「academist」をリリースした。大学院時代は、原子核理論研究室に在籍して、極低温原子気体を用いた量子多体問題の研究に取り組んだ。