Archives for 研究成果 - Page 2
山形県における昆布の食以外の利用にみる地域性
はじめに 本研究の対象である昆布は北海道をはじめとする限られた地域でしか採れないにもかかわらず、全国各地で古くから利用され、昆布巻きや佃煮などの食利用はもちろん、「よろこぶ」の語呂合わせから、神饌や供… この記事を読む
花粉症を改善し、林業も振興する!- 無花粉スギ開発の今
はじめに 国民の約4割が罹患しているといわれ、大きな社会問題となっている花粉症に対して、画期的な対策として無花粉(雄性不稔)スギが注目されています。2022年に無花粉スギの研究に対するクラウドファンデ… この記事を読む
代理指標は必ず測定誤差を抑制したほうが良いか:統計的因果推論の視点から
構成概念の測定:未完のプロジェクト 社会学や心理学、経済学、政治学、教育学など社会科学の分野では、測定が困難な構成概念(construct)を扱うことが多いです。たとえば、巷で「能力」と呼ばれているも… この記事を読む
東京都の新条例は性的マイノリティに対する支援や理解が将来的に高まることを期待させるが、現在の世論に対する認識は変化させない – 現実の条例成立を用いた実験的検討
市民を代表する機関の意思決定と世論との関係 政府や議会、最高裁判所などの機関による意思決定は、そのコミュニティで暮らす市民の意見や考え、すなわち世論を反映しながら行われるものです。過去の研究からは、反… この記事を読む
ミトコンドリアの健康管理には、他の細胞小器官との連携が重要
ミトコンドリアを狙って壊すシステム「マイトファジー」 真核生物の細胞の中には膜で囲まれたいくつかの区画があり、それぞれの区画は細胞小器官(オルガネラ)と呼ばれ、細胞機能を分担しています。そのなかでも、… この記事を読む
キレート剤のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその塩の結晶構造データを収集・整理して生まれた研究論文が、戦禍を蒙るウクライナ化学誌に掲載!
キレート剤―エチレンジアミン四酢酸の、意外な化学構造 「キレート」とは、ギリシャ語の“カニのはさみ”に由来する言葉です。あたかもカニがハサミでおにぎりを掴むかのように金属イオンに配位結合する配位子は、… この記事を読む
ニホンザルiPS細胞の神経発生から見えてきた、チンパンジーやヒトとの時間的な違い
発生の異時性(ヘテロクロニー):臓器サイズの違いを生み出す時間の変化 現在、地球上に500種以上の霊長類が生息していますが、体や臓器のサイズは種によってまちまちです。進化の視点から臓器のサイズに注目し… この記事を読む
未発掘マウンドの埋蔵遺物量の予測モデルの構築 – 古代国家ティカルにおける階層性と経済格差 –
研究の背景 マヤ文明研究の黎明は新しく、現在の研究者のコンセンサスとしての「マヤ文明観」が形成されたのは1990年代に入ってからのことです。その礎となった調査のひとつは1950~1960年代にティカル… この記事を読む
個性的な名前は40年間にわたって増加している – 日本の名前研究を進めることの難しさとその解決方法
本稿では、地方自治体の広報誌に掲載された、1979年から2018年に生まれた新生児の名前を分析し、40年間にわたって、個性的な名前の割合が増加していることを明らかにした論文を、領域外の方にも理解してい… この記事を読む
赤ちゃんを産むサカナ – 胎生魚研究の現在地と未来の展望
胎生がどうして面白いのか? 我々ヒトを含む哺乳類の大部分(真獣類、有袋類)は赤ちゃんを産む“胎生”で子孫を増やします。一方でカモノハシやハリモグラなどの単孔類では、例外的に卵を産むことで子孫を増やしま… この記事を読む