食料となる作物や観賞用の植物、道端に生息している雑草——私たち人間にとって植物は、非常にありふれた存在かもしれません。しかし植物は、私たち人間にとって役に立つ力から、彼らの生存戦略に必要な力まで、実にさまざまな能力や可能性を持っています。「植物の力」のインパクトと面白さに、少しだけ触れてみませんか?

空気を肥料にする植物?

空気中の窒素を自ら肥料に変換して生育する「窒素固定作物」。名古屋大学大学院生命農学研究科 藤田祐一教授は、そんな夢のような植物の創出を目指しています。窒素固定作物創出に向けた研究について、インタビューで詳しく聞きました。

ゼニゴケにはあってタバコにはない遺伝子を追求したら、100年越しの謎が解明できた – 名古屋大・藤田祐一教授インタビュー【前編】

空気を肥料にする「窒素固定作物」は、ハーバー・ボッシュ法を代替できるのか? – 名古屋大・藤田祐一教授インタビュー【後編】

人間に影響を与える植物

私たちの身のまわりにありふれている植物。良くも悪くも、私たち人間や環境に大きく影響を与えています。

コケで都市の大気環境を評価する – “コケ”にはできないコケのちから

外来種のモウソウチク・マダケが里山生態系を脅かす – 温暖化が進めば北日本でも分布拡大する可能性

 

恐るべき植物の生存戦略

人間も含め動物とは異なり生息場所から動くことができないぶん、植物ならではの生存戦略がさまざまあるようです。

植物は葉緑体に貯えた「たくさんのDNA」を自己分解してリン栄養を得る – 細胞内共生から生じた生存戦略

花の性別で蜜に住む微生物が変わる?! – 雌雄がほかの生きものに与える影響を探る

植物の種子は隣が何者か知っている – 種子による周辺環境の把握は想像以上に巧妙だった

根を切るともっと根が出る仕組みを解明 – やっぱり植物はたくましい!

酢酸を使って乾燥ストレスに打ち勝つ植物の生存戦略とは 

“ゴキブリ”にタネまきしてもらう植物「ギンリョウソウ」