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10月13日、学術系クラウドファンディングサイトacademistにて歴史言語学のプロジェクトを開始しました。

▶︎なぜ世界にはいろいろな言語があるのだろうか?

本プロジェクトのチャレンジャーは、国立民族学博物館・総合研究大学院大学の菊澤律子准教授です。菊澤先生は、ことばが変わっていくときに、どのような変化が起こり得るのか、起こりやすい変化と起こりにくい変化は何か、どうしたらことばの変化をたどることができるのか、そのようなことを研究する「歴史言語学」を専門としています。

現在、世界中で約7,000言語が使われていると言われています。歴史言語学者の仕事は、これらのことばの現在の状態を分析しながら、過去にどのような言語が話されていて、それがどのように分岐して現在のような形になったのか、科学的に推論することです。これまでは、ことばの遺伝子ともいえる「発音」に注目した研究が行われてきたのですが、主語・動詞・目的語の語順をはじめとする文法的特徴など、単語レベルを超えたことばの特徴の変化を知る手段には、まだ結びついていません。

今回、菊澤先生は「ことばの遺伝子配列」に注目した研究を進めることを目的として、クラウドファンディングに挑戦します。できるだけ系統が近い言語を対象とするため、数多くの方言があるフィジーに着目して研究を進める予定です。得られた研究費は、主に現地の学生さんの人件費に使われます。フィジーでは、働きながら大学へ通う学生が多いため、言語学科の学生にとっては、専門に直接かかわる仕事をして、専門知識を身に付けながら学費を稼ぐことができる、他にないチャンスとなります。

支援者へのリターンとして、「学生さんからのお礼のメッセージ&ポストカード(1,000円)」や「今回研究で利用する予定のフィジー語諸方言のデータ(10,000円)」などが用意されています。

【募集期間】2015年10月13日〜2015年12月12日