研究者や大学生、生きもの系同人イベント企画者などの“生きもの好き”な総勢約100名が一同に介して自らの研究内容と研究する生きものの魅力を語り合うイベント「萌える生物学」が、9月21日に大阪大学銀杏会館で開催されました。本イベントは小型魚類研究会というアカデミックで“お堅い”学会のサテライトイベントとして開催された企画ではありましたが、発起人の一人である京都大学の飯田先生による開会の挨拶で放たれた「萌えるとは、心がぴょんぴょんすることです!」という萌え発言(?)により、ほかの参加者と同様に筆者の心はぴょんぴょんしてしまいました。

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司会を務める飯田先生

メインイベントとして行われた研究者による講演会は、まさに科学エンターテイメント。「時計」「性差」「左右」「四肢」という4つのテーマで、それぞれ2人の研究者が青コーナーと赤コーナーに分かれて対戦形式で研究紹介を行いました。入場時にはゴングが鳴らされ、プロレスラーのコスプレをした司会者が演者の紹介を行い、研究者の入場時には研究者ごとに異なる入場曲が流されるといった演出により、科学イベントとは思えないような雰囲気が作り出されていました。一方、講演の中身はいずれも真面目な研究紹介なので、遊び心と真剣さが交互に訪れて飽きることなく楽しむことができました。最先端の研究であるため、講演内容について詳細にご紹介することはできないのが残念ですが、いずれも気鋭の若手研究者による「萌える生物学」でした。

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「萌える生物学」で発表したacademistのポスター

また、昼休みの時間を利用してポスターセッションも行われました。こちらは講演会と違って、プロの研究者や大学生だけでなく高校生や生きもの系同人イベント企画者、ペットショップ店員まで、非常に幅広い方々が自分の扱っている生物の萌えポイントや生態の面白さについて語り合うことのできる空間となっていました。筆者も萌える生物研究を行っているacademist挑戦者を獲得するべく、academistの宣伝ポスターを掲示させていただいたのですが、ほかの素敵な発表に気を取られてあまり宣伝できませんでした(笑)。

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ポスター会場の様子。研究発表だけでなく、企業ブースもありました

最初から最後まで遊び心にあふれ、それでいて真剣な萌えるイベントで、夢のような時間を過ごすことができました。
次回の開催は未定ということですが、開催されるのであればぜひ参加したいと思います。

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本イベントの世話人の一人、飯田敦夫先生のacademistプロジェクトページ
【お腹の中で子育てする魚「ハイランドカープ」の謎に迫る!】

萌える生物学ウェブサイト

この記事を書いた人

末広 亘
京都大学大学院 農学研究科博士後期課程在学中。専門は昆虫生態学、行動生態学。学生としてアリ・シロアリなどの社会性昆虫を中心に外来種問題を研究する傍ら、2015年より学術系クラウドファンディングサイト「academist」のプロジェクトプランナーとしての活動を開始。