アカデミストは、学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」にて、新規プロジェクトを開始しました。

アリに学べ!ロボットの集団行動最適化プロジェクト

アリやシロアリなどは、統制のとれた集団行動をとったり、協働して巨大で複雑な建造物を作ったりすることから「社会性昆虫」と呼ばれています。八戸工業大学の藤澤博士は、社会性昆虫の行動をロボットに実装し、単体では難しい仕事を集団で解決するというような「群ロボット」の研究を進めています。

群ロボットの性能を向上させるためには、社会性昆虫たちの実際の行動や認知機能を知る必要がでてきたのですが、先行研究を調べても、これらを明らかにするために必要な歩行軌跡などのデータは得ることができませんでした。

そこで今回、歩行軌跡記録装置「ANTAM(アンタム)」を用いて社会性昆虫たちの歩行軌跡を獲得して、群ロボットの性能向上を目指すべく、クラウドファンディングの挑戦を決めました。

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藤澤研究室のようす

今回の研究プロジェクトでは、京都産業大学・永谷直久博士は昆虫の知覚の研究を行うために、共同研究者である京都大学・土畑重人博士と国立情報学研究所・阿部真人博士は、生物が元来持つ内在的な動きを明らかにするために、それぞれの研究者がANTAMを利用して研究を進め、各々で得られたデータを藤澤博士に提供する形で研究が進められます。

クラウドファンディングで集められた資金は、ANTAMの増産のために使われます。支援者へのリターンとして、ANTAMで記録したアリの行動軌跡をデザインしたオリジナルTシャツ(5,000円)やサイエンスカフェへの参加券(10,000円)などが用意されています。

5000
リターンのTシャツ

【募集期間】2016年9月28日〜2016年11月28日
【支援サイト】academist(アカデミスト)