academistのクラウドファンディングプロジェクト「無人探査ロボットで東京ドーム1万個分の海底地図を描きたい!」の支援者向けプロジェクト報告会が、2月19日に東京で開催されました。Team KUROSHIOの中谷武志博士、大木健博士が同チームの取り組みやShell Ocean Discovery XPRIZEの進捗状況について報告しました。

Shell Ocean Discovery XPRIZEは、世界的オイルカンパニーであるShellがスポンサーとなって行われている国際コンペティションで、各チームは40フィートコンテナ1個分に収まるロボットシステムを利用し、広大な海底地図を作るという課題を競います。Team KUROSHIOは、日本で唯一、第一の関門である技術提案書の審査を突破し、Round1に進出したチームです。2017年2月に、Round1へ挑戦するための資金獲得に向けてacademistにてクラウドファンディングに挑戦し、約650万円を集めることに成功しました。


当初、Round1は2017年9月にプエルトリコにて実施される予定でしたが、大型ハリケーンによる寛大な被害を受けたため、現地での実海域試験が不可能となりました。もともとRound1の課題は、水深2000mで16時間以内に最低100km2以上の海底マップ構築、海底ターゲットの写真撮影を行うというものでしたが、この事態を受け、Round1の実施方法は大幅に変更されることになりました。

変更後のRound1は、XPRIZEの審査団が各チームを訪問し、海底探査に必要な11項目について評価を行うというもの。2018年1月28日〜31日の4日間、Team KUROSHIOは、東京大学生産技術研究所にて、水中ロボットによる画像撮影の実演や6時間以上の水中ロボットの連続運転、そしてデータ処理の実演などといった審査に挑みました。Round1の結果はまだ明らかになっていませんが、Team KUROSHIOは、通過は堅いと自信を見せており、すでに最終ラウンドであるRound2に向けた準備を進めているそうです。

Round2は2018年10月に開催予定です。挑戦するからには、「やはり”金メダル”を目指したい」とするTeam KUROSHIOの中谷さん。また、大木さんは「結果を問わず、日本の多くの人が海は面白いと思える世界を描き、日本の海洋市場を元気にしたい」と語っていました。

左から大木健博士、中谷武志博士

Team KUROSHIOの活動の様子は、FacebookTwitterでご覧いただけます。Round1を突破することができるのか、そして世界No.1の座につくことができるのか、ぜひチェックしてみてください!