人が容易にはアクセスできない海中、特に深海にはまだ見ぬ世界が広がっています。そこに行くには高度な技術やたくさんの人の協力が必要です。
2017年に設立した一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会は、「深海に関する学術技芸を考究し、海中観測・作業や機器開発など、深海を含む海中活動に関する普及と振興に関する活動を行うことで、国民の海洋理解の増進に寄与すること」を目的に活動しています。
これまで、海底に鎮座する沈没船の調査に取り組んできました。最新鋭の技術によって沈没した艦船を調査することで、深海工学の理解が深まるとともに、歴史的な背景も明らかにできると考えています。
2020年には「アルバコア探査プロジェクト」を開始しました。潜水艦「アルバコア」(USS Albacore SS-218)は、太平洋戦争中、アメリカ海軍において77隻建造されたガトー級潜水艦の7番艦で、全長96.3m、4インチ砲1基(艦後部)、20ミリ機銃(艦橋前後部)、21インチ魚雷発射管10基を備えた潜水艦です。航空母艦「大鳳」や軽巡洋艦「天龍」、駆逐艦「大潮」「漣」を沈めるなど、注目すべき潜水艦です。1944年11月7日に北海道恵山沖合にて触雷し、沈没しました。乗組員85名は、アルバコアとともに沈みました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により調査活動の延期を余儀なくされましたが、academistによるクラウドファンディング「【2022年5月 再始動】2台のマルチビームソナーと無人潜水機で沈没艦「アルバコア」の姿に迫る!」に支えられ、調査を再開。2022年5月25日と26日、ようやく調査海域をマルチビームソナーで走査し、函館市恵山沖合約7㎞、深さ237mの海底に約50mの長さの沈没船を発見しました。さらに小型の遠隔操縦式潜水機(ROV)を潜らせ、それが潜水艦であることを確認し、78年前の各種情報を総合して、米国海軍の潜水艦「アルバコア」であると確信しました。
この2022年5月の調査活動では、小型ROVを展開して、艦橋部分の映像を得ました。しかし、残念なことに、ROVが艦橋にトラップされ動きが拘束されてしまい、十分な量の映像が得られませんでした。小型ROVの沈没艦船への潜航、それも200mを越える水深への潜航が困難な作業であることを、今更のように思い知らされました。
そこで今回は、中型のROVを用いた第二次調査に対してご支援をお願いできればと考えています。私たちは2022年10月2日、中型ROV「Cougar」をアルバコアに展開して、カメラやソナー画像でその全貌をとらえようと計画しています。
支援船はDPS(Dynamic Positioning System)を装備した第八開洋丸(262トン)です。前回の漁船の支援船とは違って、一般の調査船であるばかりでなく、DPSのおかげでアンカーをしないでアルバコアの真上に留まることができます。ROVが大きいこともあり、安全な全体調査ができるはずです。
伊58呂50特定プロジェクトのときに立ち上がる潜水艦伊47の全貌を明らかにしたのと同様に、この調査によってアルバコアの全貌の詳細を明らかにし、海中技術の実際を皆様にお見せいたします。
これまでの5回の調査は、クラウドファンディングからの研究費などで賄ってきました。ご支援・ご声援いただいた方々に対してここに改めてお礼申し上げます。利益を求めないボランティアベースによる沈没船調査は、多くの方々からのご協力で行ってこそ意義があるものと考えています。すべての情報を公開し、また、実況中継することで参加意識を高めることが大切であり、今回も同じような考えに立って行います。さらに、今回の調査対象は米国の潜水艦であることから、米国を含め国際的にも支援を受けていきたいと考えています。
調査はボランティアベースで行います。研究費は、用船料、輸送費、交通費、広報費などに使います。私たちの第6回目の調査によろしくご支援、ご声援ください。アルバコアの詳細をお見せすることができれば、その次の調査へと進んでいけます。私たちが探し出し、その位置と現状を明らかにすべき沈没艦船は、まだたくさんあるのです。
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なお、本調査はニコニコ生放送にて全編ライブ配信されます。アルバコアの母国である米国の方々からも注目を得ています。そこで、同時通訳をつけて放送しようと考えています。
2022年10月2日(日)5時30分から開始予定
【大型水中カメラで探そう】北海道沖に沈む潜水艦「アルバコア」海底探索ライブ中継/Finding the Lost Submarine "ALBACORE"放送スケジュール
10月2日(日)マルチビームソナーで艦の位置を確認した後にROV調査
10月3日(月)予備日
時期 | 計画 |
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今回の調査の様子をまとめた「調査結果概要(PDF)」をお送りいたします。気合いを入れて作成しますので、ぜひご支援ください。
調査結果概要(PDF) / お礼メッセージ
リターン | 実施予定日 |
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ | 2023年03月 |
54人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
サポーターの皆さまにお送りする調査結果概要にお名前を掲載します。
調査報告概要にお名前掲載 / 調査結果概要(PDF) / お礼メッセージ
リターン | 実施予定日 |
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ | 2023年03月 |
調査報告概要にお名前掲載 | 2023年03月 |
82人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
調査終了後、できるだけ早い時期に結果をとりまとめ、報告を兼ねたオンライン講演会を開催します(画像は「伊58」プロジェクトの際の特別報告会の様子です)。当日のアーカイブ動画は参加者の皆さまに限定公開します。
オンライン特別報告会 / 調査報告概要にお名前掲載 / 調査結果概要(PDF) / お礼メッセージ
リターン | 実施予定日 |
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ | 2023年03月 |
調査報告概要にお名前掲載 | 2023年03月 |
オンライン特別報告会 | 2023年10月 |
55人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
調査全体の詳細な報告書をお送りします。ぜひご支援ください!
調査報告詳細版(PDF) / オンライン特別報告会 / 調査報告概要にお名前掲載 / 調査結果概要(PDF) / お礼メッセージ
リターン | 実施予定日 |
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ | 2023年03月 |
調査報告概要にお名前掲載 | 2023年03月 |
オンライン特別報告会 | 2023年10月 |
調査報告詳細版(PDF) | 2023年03月 |
16人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
水中映像を含め、調査結果の詳しいビデオ映像をお送りします。
調査ビデオ / 調査報告詳細版(PDF) / オンライン特別報告会 / 調査報告概要にお名前掲載 / 調査結果概要(PDF) / お礼メッセージ
リターン | 実施予定日 |
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ | 2023年03月 |
調査報告概要にお名前掲載 | 2023年03月 |
オンライン特別報告会 | 2023年10月 |
調査報告詳細版(PDF) | 2023年03月 |
調査ビデオ | 2023年07月 |
8人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
アルバコアの調査について、オンラインでディスカッションしましょう! 日程や内容は個別にご相談させていただきます。(1時間程度)
個別ディスカッション / 調査ビデオ / 調査報告詳細版(PDF) / オンライン特別報告会 / 調査報告概要にお名前掲載 / 調査結果概要(PDF) / お礼メッセージ
リターン | 実施予定日 |
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ | 2023年03月 |
調査報告概要にお名前掲載 | 2023年03月 |
オンライン特別報告会 | 2023年10月 |
調査報告詳細版(PDF) | 2023年03月 |
調査ビデオ | 2023年07月 |
個別ディスカッション | 2023年04月 |
1人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
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調査結果概要(PDF)/お礼メッセージ
54
人
が支援しています。
(数量制限なし)
調査報告概要にお名前掲載 他
82
人
が支援しています。
(数量制限なし)
オンライン特別報告会 他
55
人
が支援しています。
(数量制限なし)
調査報告詳細版(PDF) 他
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(数量制限なし)
調査ビデオ 他
8
人
が支援しています。
(数量制限なし)
個別ディスカッション 他
1
人
が支援しています。
(数量制限なし)