長崎県沿岸で漁獲されるスルメイカが欲しくて、いろいろと問い合わせたところ、今年は特に漁獲量が少なくて、まだ入手できていません(研究材料にするにはそれなりのサンプリング条件が必要です)。北海道周辺や日本海では今年も不漁という結果に終わったようです。また、私が9月に韓国東岸(日本海側)でサンプリングを行ったときも、記録的な大不漁でした。なので、この季節に長崎県沿岸(対馬東水道)で漁獲が少ないのは当然です
現在、スルメイカの平衡石Sr/Ca比と海水温との関係についての論文を作成しているところですが、それと並行して、対馬海峡を流れる海流についての研究もしています。もちろんこの海流は対馬暖流で、一般的には東シナ海北部から日本海へ流れていることが知られています。つまり、南から北へ流れているわけです。しかし、24時間いつでも南から北へ流れているのではありません。研究者でも失念しがちなのですが、対馬海峡のような
9月15日から18日まで、朝鮮半島東岸(日本海側)で漁獲されるスルメイカをサンプリングするために、韓国の江陵市に行ってきました。同行していただいたのは日本語に堪能な公州大学の先生でした。仁川空港から先生の自家用車で半島を横断したのですが、金曜の夕方で大渋滞のソウル市内を通過しなければならなかったため、5時間くらいかかりました。
江陵市は先生の実家の近くにあり、昔からスルメイカの水揚げ地として有
先週、スルメイカ平衡石の分析結果を論文にするための重要なオンライン会議を行いました。相手は、某水産研究機関(事実上の国の水産研究所)の担当者です。なぜこのような会議をしなければならないかというと、分析したスルメイカの平衡石はすべてその研究機関から提供されたものだったからです。そして、なぜその会議が重要かというと、その研究機関を論文の共著者にしなければならないということと、もし内容に疑義が生じた場合は
今はコンピュータシミュレーション実験を少し休止して、ホタルイカから平衡石を摘出しています。
ご存じの通り、ホタルイカは春先に富山湾で漁獲される親指サイズのイカです。全身に発光器があり、夜、海面に無数の蛍光がただよう様子はとても幻想的です。実はホタルイカは富山湾だけでなく、隠岐諸島周辺から能登半島の山陰沿岸、新潟県沿岸でも漁獲されます。時期は西ほど早く、秋頃から漁獲され始めるそうです。基本的にか
海外でのサンプリングがひと段落して、現在はデータの整理などをしているのですが、だんだんとまたサンプリングをしたい気持ちになってきています。とりあえずは、今が旬の日本のケンサキイカについて、10年ほど前にお世話になった小田原市の市場の方に連絡をして、リーズナブルな小型個体を集めてもらっています。また、唐津の魚市場にもお願いして、なるべく安く手に入れようかなと思っています。
とはいえ、はやり欲しい
5月24日現在、フィリピンの北部、Tuguegarao市に滞在して、日本の水産庁にあたる政府機関の研究者とケンサキイカを含むUroteuthis属のサンプリングをしています。今年の2月に行ったサンプリングが悪天候のため不十分だったからです。ちょうどいい具合に予算があまったことが幸いしました。無理に消耗品を買うこともなかったので、よかったです。
2月に比べると、そうとう暑くなりました。気温は30
スルメイカを本格的に研究し始めてから2年近くが経過しました。スルメイカは近年漁獲量の減少が大きな問題になっています。以前はそれほど気にかけていなかったのですが、あらためて私の周辺でスルメイカについて聞いてみると、やはり最近は食べる機会が減ったという答えが多いです。唐津に住む知り合いも、キムチの具にいれるスルメイカを探しているけどなかなか手ごろなものが見つからないといいます。私も近くのスーパーで、1パ
現在、台湾の基隆市でイカのサンプリングを行っているところです。昨日、トロール網で漁獲されたイカ類からランダムサンプリングした35個体を調べました。仕分け前なので、外套背長10㎝くらいから30㎝くらいまでの個体が混じっています。
私の本来の目的はケンサキイカ(Uroteuthis edulis)の平衡石を持ち帰ることでしたが、フィリピンのルソン島北部でサンプリングした時、あまりにアジアケンサキイ
いつもご支援ありがとうございます。
現在、フィリピンのルソン島北部にあるカガヤン州沿岸でイカのサンプリングを行っています。本日25日は調査最終日で、ひどい荒天になってしまいました。実は、2月14日頃から天候が悪化し、ずっと雨風がひどく、ほとんど出漁できない状態とのことでした。だいたい1年のうちでこの時期はこのような感じなのですが、ケンサキイカがフィリピン海から台湾北部に移動するのが春だと予想し