ご支援いただきました皆様
皆様のご支援のおかげで,目標金額50万円を達成することができ,アイディアの実現のために資金を活用できることになりました.
私は現在,ペルーのイキトスというアマゾン地域に来ております.アマゾンレスキューセンターのメンバーの協力を得て,教材化に必要なデータを共有していただいております.
目標達成についてメンバーに報告したところ,これで日本の皆さんにアマゾンのことを知ってもらう機会ができた,と大変喜んでくれました.アマゾン地域には素晴らしい魅力がたくさんありますが,同時に悲しい現実もたくさんあります.アマゾンの素晴らしさ,そして日本からはよく見えないアマゾンでの現状をお伝えするべく,教材化をすすめてまいります.
まだチャレンジ期間が48日間ありますので,今後はセカンドゴールとして70万円(達成率140%)を設定したいと思います.
アマゾン地域は,雨の量によって雨期と乾期の2シーズンにわかれています.セカンドゴールでご支援いただいたお金は,乾期のアマゾン地域の取材費用として使わせていただきます.
これにより,雨期と乾期の2シーズンを学べる教材作りを目指します.
引き続きご支援,ご協力の程,よろしくお願いいたします.
私は、ブラジルやペルーのアマゾン地域にある研究施設との共同研究で、絶滅の危機に瀕するアマゾンマナティーという大型水生ほ乳類動物を研究しています。アマゾンマナティーは、地球上で唯一の草食性水生ほ乳類の海牛類(マナティー、ジュゴン)の一種です。アマゾン川の固有種で、完全な淡水適応種でもあります。
私がマナティーに興味を抱いたきっかけは、学部2年生のころ、旅行先の沖縄美ら海水族館で初めて飼育マナティー(アンティリアンマナティー)に出会ったときにあります。初めてマナティーを見た瞬間、「こんなに可愛い水生ほ乳類がいたなんて!」と、衝撃を受け、一目惚れしました。そして、彼らのことをもっと知りたいと思い、研究論文などを手当たり次第調べてみたところ、ほとんど研究が行われていないことがわかりました。それなら自分で知りたいことを調べようと思い、マナティー研究を始めることにしました。
もともと、アマゾン地域に暮らす人たちは、貴重なタンパク源としてアマゾンマナティーを食べていました。しかし、1935年から1954年までの間、マナティーの丈夫な皮を工業用のベルトコンベアやホースなどに利用するため、毎年7000頭近くのアマゾンマナティーが乱獲され続けました。
アマゾンマナティーは法律によって保護されています。しかし、いまでも食肉目的の密漁が続いているのが現状です。密漁の大きな問題は、「子連れの母マナティーが美味しい」という迷信があって、授乳中の母マナティーが密漁されている、ということです。群れを形成しないマナティーですが、約3年間の授乳期間は母子が常に一緒に過ごします。密漁で母親を失った赤ちゃんは栄養がとれず衰弱してしまい、最悪死亡してしまいます。
ブラジルおよびペルーの研究施設では、密漁でお母さんを失った赤ちゃんマナティーや、密漁によって負傷してしまったマナティーを保護しています。そして、元気になったらアマゾン川の環境に近い「半野生の環境」へと移動させることで、川に慣れるためのリハビリ期間を過ごします。そして、半野生の環境で過ごすマナティーたちを対象に、年1回の健康診断を実施しています。そうして、健康状態が良好なマナティーを選んで、アマゾン川へと放流します。このように、「飼育―半野生の環境―アマゾン川」と3ステップで放流することを「ソフトリリーシング」といいます。私は、この野生復帰事業に参加して、これまで観察できなかった放流後のマナティーの行動をバイオロギングという手法を用いて調べて、野生への適応評価に必要な情報を集めています。そして、行動データに基づいて、放流事業の改善、そして確立を目指しています。
野生復帰事業では、川沿いの村の人たちにマナティーについて正しく理解してもらうため、アマゾン川への放流前に「観察会」を行なっています。
意外かもしれませんが、川沿いの村に暮らす人たちは、アマゾン川の水質が濁っていること、アマゾンマナティーの性質が非常に臆病であること、そして個体数が減少してしまったことが理由で、生きている野生のマナティーを見たことはありません。日本のような動物園や水族館がないアマゾンで「マナティーに会える」機会をつくるべく、これまでに4回の観察会を実施しました。遠い村からも、学校の先生がボートで生徒たちを連れてきて参加するなど、計2000人以上が参加しました。マナティーを観察したあとは、学校の広場に集まって、正しい現状を学んだり、私たちの調査について紹介し、協力を呼びかけたりします。
野生復帰事業での観察会を通じて環境教育をしてきた成果として、村の人たちがマナティーに強い関心を持つようになりました。生物の保全、共存のためには、相手の生物に関心を持って正しく理解することが大切です。そのためには、人々の環境教育が重要だと学びました。また、調査をつづけるなかで、アマゾン地域の環境問題——保護されても助からないマナティーの赤ちゃんたち、移動するための木が不足して落下してしまうナマケモノの親子、電線で感電死するマナウスにしか住んでいない希少なサルなど——を目の当たりにしてきました。また、年々、雨期と乾期のバランスが崩れていて、川に暮らす生物たちにも影響が出ています。
こうした現状を目の当たりにして、研究一直線だった気持ちに変化が芽生えました。研究者として常に現場にいる自分には、正しい情報を伝える新しい環境教育を行うことができるのでは、と考えるようになりました。最初は漠然とした気持ちでしたが、日本でアマゾンのことを質問される機会が増えるたびに、「環境教育の実践」を具体的に考えるようになっていきました。
研究と環境教育の両方を実現するべく、これまでに出会ったさまざまな分野の方にご協力いただき、今年の4月に一般社団法人マナティー研究所を設立しました。マナティー研究所では、問題を「正しく知ること、考えること、伝えること、行動すること」、この4つの重要性を伝えるための、新しい環境教育プログラムを開発、実践します。
そのプログラムのひとつが、「アマゾンをリアルに観察できるVR教材」です。動画や静止画を360度自由に動かして観察することができ、気になるポイントは拡大したり、さらに詳しい情報をみることができます。これは日本にいながらリアルにアマゾンをみることができる新しい試みです。このように、自分で観察して発見し、考えたことは、学びとして残ります。それを可能にするための教材を作ります。
研究者が実際に訪れている調査地で、現地の研究者と協力してつくりあげる本教材は、最新の正しい情報と現状を伝えるものにします。このアイディアを形にするため、そして広く知ってもらうためにクラウドファンディングを始めようと考えました。これをきっかけに、みなさんに本当のアマゾンの魅力とその現状を知ってもらいたいと思っています。
今回は、アマゾンレスキューセンターの協力を得て、ペルー・アマゾンを対象にしたVR教材を作成します。ご支援いただいたお金は、現地への渡航費、および現地での活動費(ボートのガソリン代、エンジンオイル代など)の一部として使用させていただきます。そして、教材作成に必要な写真やビデオを記録するための機材の購入費(各種カメラ、データ保存のためのHDD、マイクロSDカード、三脚、防水ケースなど)、記録データを編集するためのソフトウェア、各種消耗品(電池、文具類など)に使用させていただきます。
作成した教材は、マナティー研究所が主催するワークショップの参加者、およびクラウドファンディングへご支援いただいた方を対象に公開します。ご支援いただいたお金は、ワークショップの開催費の一部にも使用させていただきます。フィードバックを得て改良し、将来的には教材として販売することを目指しています。
時期 | 計画 |
---|---|
2018年12月 | クラウドファンディング挑戦 |
2019年1月〜4月 | ペルー・イキトスでデータ取得予定 |
2019年5月 | ワークショップで第1弾教材を公開 |
2019年11月 | 国際水生ほ乳類学会内“International Sireniaワークショップ”で教材を展示、紹介 |
2020年3月 | ワークショップで第2弾教材を公開 |
ペルーのイキトスは「アマゾン川の始まる場所」と呼ばれています。そこでの活動の様子や進捗をレポートにまとめてお送りします。応援よろしくお願いいたします!
協力:アマゾンレスキューセンター(CREA)
活動報告レポート(PDF版)
9人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
アマゾン地域の調査で撮影したオリジナル画像(アマゾンマナティー、アマゾン川、ナマケモノや美しい鳥など)をお送りします。そして、アマゾンの水没林の様子をGoproで撮影した動画を編集してお送りします。今回のプロジェクト限定です!
オリジナル画像(10枚)・動画(1個) / 活動報告レポート(PDF版)
21人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
マナティー研究所が主催するワークショップ「海牛祭」にご招待します。こちらは、日本唯一のマナティー研究者とジュゴン研究者による対談形式のワークショップです。海牛類マナティー・ジュゴンの生態を紹介し、「どちらが人魚のモデルか?」「どちらの知名度が高いか?」「どちらの調査フィールドが過酷か?」など面白い話題を提供します。日時は2019年3月23日(土)(予定)場所は渋谷駅周辺を予定しています。
ワークショップ参加権 / オリジナル画像(10枚)・動画(1個) / 活動報告レポート(PDF版)
6人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
アマゾンの水生ほ乳類3種(カワイルカ、オオカワウソ、アマゾンマナティー)から1つ選んでいただき、グラスにデザインしてプレゼントします。本プロジェクト限定のオリジナルデザインです!(作家:おやこKujira)
アマゾンの生き物のデザインを手彫りでいれたオリジナルグラス1個、HPにお名前掲載 / ワークショップ参加権 / オリジナル画像(10枚)・動画(1個) / 活動報告レポート(PDF版)
10人のサポーターが支援しています (限定 20 個)
今回のプロジェクトで制作するVR教材をお届けします。リアルに近い自然をお楽しみいただけます!(協力:株式会社アルファ企画)
VR教材 / HPにお名前掲載 / ワークショップ参加権 / オリジナル画像(10枚)・動画(1個) / 活動報告レポート(PDF版)
1人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
国内の水族館でアマゾンマナティー見学のアテンドをいたします。マナティーを見ながら、生態をご紹介します。そして、本プロジェクトの進捗報告を会議室にて行います(30分程度)。
場所:熱川バナナワニ園
日時:6月1日(土)、午後1時から3時までの2時間
*現地集合、現地解散となります。入園料は各自でのお支払いをお願いいたします。
ご参加をお待ちしています! ※当日ご参加いただけない場合には、当日の様子を動画にして共有いたします。
マナティー見学会(国内)(15名) / VR教材 / HPにお名前掲載 / ワークショップ参加権 / オリジナル画像(10枚)・動画(1個) / 活動報告レポート(PDF版)
1人のサポーターが支援しています (限定 15 個)
当サイトは SSL 暗号化通信に対応しております。入力した情報は安全に送信されます。
活動報告レポート(PDF版)
9
人
が支援しています。
(数量制限なし)
オリジナル画像(10枚)・動画(1個) 他
21
人
が支援しています。
(数量制限なし)
ワークショップ参加権 他
6
人
が支援しています。
(数量制限なし)
手彫りのオリジナルグラス1個、HPにお名前掲載 他
10
人
が支援しています。
(限定 20 個)
VR教材 他
1
人
が支援しています。
(数量制限なし)
マナティー見学会(国内)(15名) 他
1
人
が支援しています。
(限定 15 個)