クラウドファンディングは無事ゴールに到達しました。皆様方のご支援ありがとうございます。
「敵艦見ゆ」記念碑は、9月6日10時に五島市長様、前五島市長様、五島市市議会議長様、玉之浦郷郷長代理久保様、および大瀬崎無線電信の歴史継承会会長が、清水の司会のもとで、除幕式をおこないました。その後にReturnの一つである、支援者のお名前の読み上げをおこないました。
碑の周りには、玉之浦郷大宝の海岸から採取した玉石を引き詰める予定です。
風光明媚なこの地にぜひお立ち寄りください。
重ねて御礼申し上げます。
清水 大基(大瀬崎無線電信の歴史継承会 副会長)
私は五島に生まれ育ち、五島の近現代史 ー 特に戦争遺跡の発掘と紹介に長年努めています。このたび、日本海海戦当時の電信技術に注目し、草創期の電信技術がいかなるものであったかの研究をすすめています。哨艦「信濃丸」から発せられた「敵艦見ユ」の暗号が、大瀬埼灯台を臨む丘の上の海軍望楼によって傍受されたことに意義を感じ、当時の電信技術や歴史的事実を後世に伝える記念碑を建てたいと考えています。
長崎県五島列島・福江島の西端、標高249メートルの大瀬崎山頂にはかつて、大瀬崎海軍望楼(正式には、「大瀬海軍望楼」)がありました。私たちが目指すのは、この大瀬崎海軍望楼が果たした歴史的な役割を解き明かし、その記憶を地域の人々とともに未来へ伝えることです。
1905年5月27日、日露戦争の転機となった日本海海戦、哨艦「信濃丸」から発せられた「敵艦見ユ」の信号は、いくつかの地点を経て連合艦隊旗艦「三笠」へと伝わり、歴史を動かしました。
地元では、この報せを大瀬崎海軍望楼が受信したと語り継がれています。海上保安庁の大瀬埼灯台のホームページにも「この大瀬埼の山頂にある無線電信所は、過ぎし日露戦争で、日本海海戦の端緒となった哨艦信濃丸の「敵艦見ゆ」の第一報を受信した歴史があり、電波山と地元では呼んでいる。」と書かれています。しかし大瀬崎海軍望楼の日誌が見つかっていないこともあり、受信の記録は残っていません。
こうした地点を正しく調査・記録することは、単なる軍事史にとどまらず、地域が持つ歴史的価値を再発見し、戦争の記憶を正確に次世代へ伝えるための大切な手がかりになります。
私たちは現地調査と史料の掘り起こしを進め、「本当に大瀬崎がその第一報を受信したのか」「どのような通信設備があったのか」を検証してきました。今後は地域の方々と協力して記念碑を建立し、この歴史を未来へつなげたいと考えています。
大瀬崎望楼は、1894年に海岸望楼として設置された後、海軍望楼として改編され、海上見張や電信を担う拠点として日露戦争期に重要な役割を果たしました。1905年5月25日には三六式無線機が設置され、日本海海戦の直前に最新の通信装置を備えた望楼となっていたことが、これまでの調査で明らかになりました。
信濃丸から大瀬崎望楼までは約90kmで、三六式無線機の実用範囲内にあり、技術的には十分受信可能でした。さらに当時、五島と本土を結ぶ海底電信線が敷設されており、望楼は佐世保鎮守府と有線で連絡できる体制にあったこともわかっています。
三笠には、信濃丸から第三艦隊旗艦「厳島」が中継して伝えたという記録が残っています。当時の通信速度の観点からも、三笠が最初に信濃丸からの信号を得たのは厳島経由である可能性が高いと思われます。
大瀬崎望楼が「敵艦見ユ」を受信したという海軍の公式記録は見当たらないものの、受信した可能性は高く、その意義は大きいといえます。本調査で明らかになったのは、日露戦争に備えて、無線通信と海底線通信を使った艦船と望楼の重層的な連絡網が整備されていたということです。
私たちは、本調査で明らかになった大瀬崎無線電信の沿革や無線設備の概要、その歴史的意義を後世に伝えるため、大瀬崎望楼見張所跡地に記念碑を建立します。
記念碑の正面には「敵艦見ゆ」の文字、裏面には説明文や大瀬崎海軍望楼の図、信濃丸の図を刻む予定です。
なお、ポーツマス条約が締結された9月5日の翌日となる2025年9月6日(土)10時から除幕式を執り行い、大瀬崎海軍望楼の歴史を広く伝える機会にしたいと考えています。
皆さまからいただいたご支援は、記念碑の建立費に使用させていただきます。
福江島の中高生に聞くと、「敵艦見ユ」の受信についても、大瀬崎海軍望楼についても、ほとんど知られていません。これからの時代を担う人々に歴史的な事実を知ってもらいたい、大瀬埼灯台を見に来た人たちにも望楼や当時の電信技術のことを知ってもらいたい、という思いで本プロジェクトを立ち上げました。
大瀬崎海軍望楼の歴史を後世へ語り継ぐため、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
海蝕断崖が連なる大瀬崎には、明治12年点灯の大瀬埼灯台を皮切りに海軍望楼(明治27年)、無線電信局(明治41年)、無線方位信号所(昭和32年)と、様々な対船舶重要施設が置かれました。そして、大瀬望楼が信濃丸によるバルチック艦隊発見の無線電報の傍受に成功したことは、無線技術者や灯台関係者によって語り継がれてきました。望楼の無線設備を継承した大瀬崎無線電信局も、海岸局として東シナ海を航行する船舶の安全を守りつつ、台湾北部の無線局との長距離通信を担いました。
無線技術の黎明期に新時代の到来を告げるモールス信号が響いたこの地で、日本海海戦から120年の節目に新たな記念碑が建てられることを、心から応援しています。
今から50年以上前、大学院修士課程の2年生のときに、初めて五島に来ました。荒川から船に乗って玉之浦にいき、海軍望楼跡を経由して大瀬崎灯台を訪れました。7年前に五島島民になってからは、お客さんを灯台に案内する途中に必ず望楼跡に立ち寄って、ここは「敵艦見ユ」を受信したところだと説明しています。北に嵯峨島が見え、玉之浦湾の奥には荒川、南には男女群島、眼下に大瀬埼灯台が見える素晴らしい場所です。嵯峨島の西側遠くに120年前に信濃丸がバルチック艦隊を求めて航行していたのだと思うと、わくわくします。その地に、受信の歴史を記念するモニュメントができれば、無線電信がいかに重要だったかを伝えることができましょう。碑に向かって、技術史を含くむ歴史や先人達の先端技術に対する慧眼を、多くの人に語りたいと思います。
時期 | 計画 |
---|---|
2025年9月6日 |
記念碑建立、除幕式 |
ご支援いただいたお礼のメッセージをお送りします。また、ご希望の方は本プロジェクトの報告書にお名前を掲載します。
お礼のメッセージ / 報告書にお名前掲載
35人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
2025年9月6日(土)に行う除幕式で、お名前を読み上げます。
※ 本リターンは、9月5日(金)12時までにご支援いただいた方に限定しています。
お礼のメッセージ / 報告書にお名前掲載 / 【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ
リターン | 実施予定日 |
---|---|
【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ | 2025年09月 |
20人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
記念碑の周りに敷く玉石にお名前を記入します。ぜひ探しに来てください。
※ 経年劣化により消えてしまうことがありますので、ご了承ください。
お礼のメッセージ / 報告書にお名前掲載 / 【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ / 碑の周囲に敷くこぶし大の五島の玉石にお名前記入(ペンキ)
リターン | 実施予定日 |
---|---|
【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ | 2025年09月 |
23人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
記念碑の周りに敷く玉石にお名前を刻印します。ぜひ探しにきてください。
お礼のメッセージ / 報告書にお名前掲載 / 【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ / 碑の周囲に敷くこぶし大の五島の玉石にお名前を刻印
リターン | 実施予定日 |
---|---|
【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ | 2025年09月 |
8人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
本調査で明らかになった歴史資料をPDFでお届けします。
お礼のメッセージ / 報告書にお名前掲載 / 【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ / 碑の周囲に敷くこぶし大の五島の玉石にお名前を刻印 / 大瀬崎望楼に関する歴史資料(PDF)
リターン | 実施予定日 |
---|---|
【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ | 2025年09月 |
5人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
五島にいらっしゃったときに、記念碑へご案内します。五島の魅力や歴史についてもお話しします。
お礼のメッセージ / 報告書にお名前掲載 / 【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ / 碑の周囲に敷くこぶし大の五島の玉石にお名前を刻印 / 大瀬崎望楼に関する歴史資料(PDF) / 五島にいらっしゃったときに記念碑へのご案内(建立から1年以内)
リターン | 実施予定日 |
---|---|
【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ | 2025年09月 |
1人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
当サイトは SSL 暗号化通信に対応しております。入力した情報は安全に送信されます。
お礼のメッセージ、報告書にお名前記載 他
35
人
が支援しています。
(数量制限なし)
【9/5までにご支援いただいた方】除幕式でお名前の読み上げ 他
20
人
が支援しています。
(数量制限なし)
碑の周囲に敷くこぶし大の五島の玉石にお名前記入(ペンキ) 他
23
人
が支援しています。
(数量制限なし)
碑の周囲に敷くこぶし大の五島の玉石にお名前を刻印 他
8
人
が支援しています。
(数量制限なし)
大瀬崎望楼に関する歴史資料(PDF) 他
5
人
が支援しています。
(数量制限なし)
五島にいらっしゃったときに記念碑へのご案内(建立から1年以内) 他
1
人
が支援しています。
(数量制限なし)