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2025年08月27日(水) 08時00分に支援受付を開始いたします。

ご関心のあるお知り合いの方々に、ぜひプロジェクトページのURLをお伝えください。

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寄付型
静岡大学、教授
支援総額: 0 円
目標金額: 1,000,000 円
達成率
0 %
サポーター
0
残り時間
58
プロジェクトの支援に進む
挑戦者の自己紹介

張 盛開

私はこれまで20年以上にわたり、中国における方言と非遺(無形文化遺産)の記録・保存・研究に取り組んできました。

その原点は、幼少期にあります。生まれたばかりの私は食料を分ける口が増えたことから村の人々に疎まれましたが、父が影絵芝居「皮影戯(ピーインシー)」の出演で得た収入により育てられました。その後、私は父の提案がきっかけで地元の歌謡曲などの非遺を収録するようになりました。そして父が旅立つ直前まで、採集した非遺の録音を彼に聞かせることができました。

大学の卒業論文からこれまで、方言と非遺をテーマに研究を重ねてきました。現在は、これらの貴重な文化を現地の声・姿のまま後世へ伝えるべく、マルチメディアによるアーカイブ構築と教育・普及活動を行っています。

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

私は、「非遺(無形文化遺産)」の方言資料としての価値に着目し、非遺に内包されている語り・表現・音韻の特性を通じて地域言語文化の実像に迫り、地域の言語と文化を未来へ継承することを目指しています。

「皮影戯(ピーインシー)」は、中国に1200年以上前から伝わる伝統的な影絵芝居です。動物の皮(主にロバや牛)をなめして彫刻し、彩色を施した人形をスクリーンに押し当て、光を透かして物語を演じます。その精巧な技術と幻想的な演出は、彫刻・絵画・音楽・演劇が融合した総合芸術であり、2011年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。

皮影戯には、地域ごとの方言や文化が色濃く反映されています。各地の演目にはその土地の方言が用いられ、語り口や歌唱法、物語の構造に至るまで、言語文化が深く根付いています。つまり、皮影戯を研究することは、地域言語の生きた使用例を探ることでもあり、方言の保存・継承にとって極めて有効な手段なのです。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか?

皮影戯は代々口伝えで継承され、現在に至ります。しかし、その舞台には若い演者の姿はほとんどありません。このままでは、皮影戯が内包する地域言語文化も失われてしまいます。

私はこれまで、各地の皮影戯を映像・音声で記録し、台本をテキスト化して方言の音韻体系や語彙・文法を分析してきました。並行して、演者や人形師へのインタビューを通じて、語りや演技の身体技法、即興性なども記録。地域ごとの違いや共通点を明らかにし、多様性と文化的基盤の可視化を進めています。

さらに、記録した映像に字幕をつけて公開し、中国の高校や大学で方言教育の教材として活用したワークショップを実施。学生たちは「地元の方言を大切にしたい」と話してくれるようになりました。日本でも大学や公開講座で皮影戯を紹介し、研究室の学生には収集・研究の技術を直接指導しています。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか?

今回のプロジェクトでは、2025年11月1・2日に静岡大学にて実演と学術が融合したシンポジウムを開催します。「方言と非遺の接点」を可視化することで、その魅力を社会に発信します。

シンポジウムでは、中国から伝承者を招いて皮影戯を実演してもらいます。また、大学院生や若手研究者が研究成果を発表します。伝承者と研究者が意見交換することにより互いの刺激となり、また参加者との交流により新たな活力が得られる場を作ります。

このシンポジウムは、単なる舞台公演や研究会ではありません。体験と理論を融合させることで、非遺の持つ力を社会に届け、若い世代の情熱を育むきっかけとします。

研究費サポートのお願い

皆さまからのご支援は、地域言語の多様性と表現力を次世代に伝えるというビジョンの実現に向け、以下の費用として大切に活用させていただきます。

・中国からの伝承者招聘費
・演目創作費
・通訳費
・若手研究者の発表資料制作費
・公演・研究報告の広報活動費

方言や非遺は、一度失われてしまうと元には戻りません。地域に根ざした語りと芸能を次世代へ橋渡しし、多言語・多文化社会において共感と共生を育む挑戦に、応援よろしくお願いいたします。

寄付金領収書について

ご寄附いただいた皆様へ、確定申告により税制上の優遇措置が適用される領収書を静岡大学より発行致します。

なお、領収書の日付は、お申込み受付日やカード決済口座からの振替日ではなく、アカデミスト株式会社より静岡大学に入金された日付となります。

【法人・団体様からのご寄附】
・全額損金算入が可能です。(法人税法第37条第3項第2号)

【個人様からのご寄附】
・所得税…寄附金額(総所得金額の40%を上限とする)から2,000円を差し引いた額を、当該年の課税所得から控除することができます。
・個人住民税…静岡大学を寄付金控除の対象法人として条例で指定している都道府県・市区町村にお住いの方は、個人住民税の控除を受けることができます。

推薦者コメント

中井精一
同志社女子大学・教授(日本語学)

世界各地で使用される方言は、地域ごとで異なる生活習慣や歴史・知恵、価値観を反映しています。私たちの日常がより大きな地域やブロックで再編成されるなか、伝統的な暮らしや価値観は変容し、長く大切にされてきた地域独自のアイデンティティや人びとの結びつきも変化し、消滅の危機に瀕していると言っても過言ではありません。
 張盛開先生は、静岡県を中心に各地で伝統方言の記録や掘り起こし、無形文化財の保護、活用を実践してきた研究者です。このプロジェクトによって中国のみならず、日本を含む東アジアの方言の記録事業と無形文化財の記録、保護、活用が大きく進展することを確信としています。

堀博文
日本北方言語学会会長、静岡大学・教授(言語学)

張盛開先生は,日本の大学において言語学を学び,ご自身の母方言である平江方言を中心に,中国語の諸方言の研究を精力的に行なってこられました。近年では,無形文化遺産の一つである皮影戯の研究も手がけられ,その記録と保存にご尽力されています。方言と民間芸能を統合した研究は中国国内はもとより,日本国内でも例が少なく,張先生のご研究は日本の方言研究にも多くの示唆を与えることが大いに期待されます。

保坂思芳
元中国国家京劇院俳優、日本美術院研究会員、静岡大学・非常勤講師

 影絵は多くの国で親しまれており、20以上の国々に影絵芝居の劇団があります。
2011年に人類の無形文化遺産リストに登録された皮影戯は、中国に伝わる伝統的な影絵です。中国影絵の歴史は世界で最も古く、今からおよそ1200年前の唐の時代には紙人形の影絵芝居が上演されていました。この影絵芝居が皮影戯の原型です。
張先生の皮影戯研究は方言という斬新な角度から、業界を超えた画期的な研究と言えるでしょう。だからこそあらゆる専門分野の方々からその成果は大変期待されています。

戸部健
静岡大学アジア研究センター長/教授(中国近代史)

私が中国の皮影戯なるものを初めて目にしたのは、20年以上前。山西省での調査中に皮影劇団の上演を拝見したのですが、その人形さばきや演奏の技術、激しい掛け声にすっかり心を奪われました。他方で、その時点で皮影戯の後継者問題は深刻で、その後20年の間に中国全土で多くの劇団が消滅してしまいました。そのため、張盛開先生による活動は、中国の伝統文化の一角を保存し、これからも引き継いでいく上でとても重要なものです。

古屋昭弘
早稲田大学名誉教授(中国語学)

近年、日本では中国の皮影戯への関心が高まっていて、たとえば北京、河北、陝西、安徽、広東、台湾などの地域で演じられる皮影戯を研究対象とした論文や本が相次いで公刊されています。各地の方言との関連をしっかり考えた研究も増えつつあります。今回、湖南省平江方言のネイティブでもある張教授の努力のおかげで平江の皮影戯を日本でも見られるというのは大変喜ばしいことだと思います。簡単ですが推薦の言葉と致します。

研究計画

時期 計画
2025年5月 劇団と日程調整、公演の打ち合わせ
2025年6月ー8月 発表者募集
2025年9月 要旨の審査、採択決定
2025年10月 プロクラム決定。公演の宣伝。公演のリハーサル(オンライン)
2025年11月 シンポジウム開催と公演を実施
2025年12月~2月 反省と報告

リターンの説明

リターンの金額に加え、追加支援をすることができます。追加支援分には消費税がかかりません。
1,000 円
注目のリターン : 皮影戯公演のオンライン視聴

メールで公演皮影戯のZOOM視聴リンクをお送りします。
このリターン実施は2025年11月を予定しています。

リターン内容

皮影戯公演のオンライン視聴 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

5,000 円
注目のリターン : 公演時の氏名表示

公演の際、スクリーンにお名前を表示させていただきます。
このリターン実施は2025年11月を予定しています。

リターン内容

公演時の氏名表示 / 皮影戯公演のオンライン視聴 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
公演時の氏名表示 2025年11月
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

10,000 円
注目のリターン : 皮影戯の操作体験

皮影の人形の操作を体験していただきます。体験可能日程は2025年11月1,2日、静岡大学人文社会科学部に限ります。

リターン内容

皮影戯の操作体験 / 皮影戯公演のオンライン視聴 / 公演時の氏名表示 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
皮影戯の操作体験 2025年11月
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月
公演時の氏名表示 2025年11月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

30,000 円
注目のリターン : シンポジウムの予稿集にお名前掲載

今回のシンポジウムの予稿集に、謝辞を掲載いたします。
このリターン実施は2025年11月を予定しています。

リターン内容

シンポジウムの予稿集にお名前掲載 / 皮影戯公演のオンライン視聴 / 公演時の氏名表示 / 皮影戯の操作体験 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
シンポジウムの予稿集にお名前掲載 2025年11月
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月
公演時の氏名表示 2025年11月
皮影戯の操作体験 2025年11月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

50,000 円
注目のリターン : 研究室HPにお名前掲載

研究室のHP( https://wwp.shizuoka.ac.jp/hanyushizhe/)にお名前を掲載します。
このリターン実施は2025年10月を予定しています。

リターン内容

研究室HPにお名前掲載 / 皮影戯公演のオンライン視聴 / 公演時の氏名表示 / シンポジウムの予稿集にお名前掲載 / 皮影戯の操作体験 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
研究室HPにお名前掲載 2025年10月
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月
公演時の氏名表示 2025年11月
シンポジウムの予稿集にお名前掲載 2025年11月
皮影戯の操作体験 2025年11月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

100,000 円
注目のリターン : 出張講義

中国の無形文化遺産に関する研究内容の出張講義を実施します。
このリターン実施は2026年4月を予定しています。

リターン内容

出張講義 / 皮影戯公演のオンライン視聴 / 公演時の氏名表示 / 皮影戯の操作体験 / シンポジウムの予稿集にお名前掲載 / 研究室HPにお名前掲載 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
出張講義 2026年04月
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月
公演時の氏名表示 2025年11月
皮影戯の操作体験 2025年11月
シンポジウムの予稿集にお名前掲載 2025年11月
研究室HPにお名前掲載 2025年10月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

200,000 円
注目のリターン : 出張講義(皮影戯の生中継と解説)

本研究に関する出張講義を行います。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。
※宿泊費・交通費は別途いただきます。
このリターン実施は2026年3月を予定しています。

リターン内容

出張講義(皮影戯の生中継と解説) / 皮影戯公演のオンライン視聴 / 公演時の氏名表示 / 出張講義 / シンポジウムの予稿集にお名前掲載 / 研究室HPにお名前掲載 / 皮影戯の操作体験 / 寄付金領収書

実施予定日詳細
リターン 実施予定日
出張講義(皮影戯の生中継と解説) 2026年03月
皮影戯公演のオンライン視聴 2025年10月
公演時の氏名表示 2025年11月
出張講義 2026年04月
シンポジウムの予稿集にお名前掲載 2025年11月
研究室HPにお名前掲載 2025年10月
皮影戯の操作体験 2025年11月

0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)

このプロジェクトは、 2025年08月27日(水) 08時00分 から 2025年10月22日(水) 17時00分 までの間に目標金額1,000,000円を達成した場合のみ、決済が確定します。
お支払について
お支払にはクレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、Pay-easy、PayPalをご利用頂けます。
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追加支援について
リターンの金額に加え、追加支援をすることができます。追加支援分には消費税がかかりません。
セキュリティについて

当サイトは SSL 暗号化通信に対応しております。入力した情報は安全に送信されます。

1,000 円

皮影戯公演のオンライン視聴

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

5,000 円

公演時の氏名表示

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

10,000 円

皮影戯の操作体験

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

30,000 円

シンポジウムの予稿集にお名前掲載

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

50,000 円

研究室HPにお名前掲載

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

100,000 円

出張講義

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

200,000 円

出張講義(皮影戯の生中継と解説)

0 人 が支援しています。
(数量制限なし)

注目のプロジェクト一覧
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