おかげさまで、本プロジェクト「新種のラプトルに名前をつけたい!」は目標金額100万円を達成することができました。ご支援下さった皆様、facebookやtwitterを通じて拡散して下さった方、本当にありがとうございます。プロジェクトを通じて皆さまから頂いたメッセージは、私にとってかけがえのない宝物になりました。アジアの恐竜の研究がもっと発展するように、微力ながら力を尽くして行きたいと思います。ありがとうございました!
柴藤亮介
私の研究する「ドロマエオサウルス」は、映画「ジュラシック・ワールド」にも登場する、小型~中型サイズの肉食恐竜です。「ラプトル」の名称の方が馴染み深いかもしれません。 実際のドロマエオサウルスは、鎌のように鋭い足の爪、棒状に固く伸びる尻尾を持ち、全身を羽毛に覆われた鳥のような生き物でした。現在では北米、ヨーロッパ、南米、アフリカ、アジアなど、世界各地で化石が発見されており、ジュラ紀中期~白亜紀後期までの約一億年間、地球上に繁栄していたと考えられています。その中でも、中国は多数のドロマエオサウルスの化石を産出する恵まれた土地なのです。
ところで皆さんは、研究者が新しく見つかった恐竜の名前をどうやって命名するか、ご存じでしょうか。 発見されたばかりの恐竜の化石には、もちろん名前はありません。研究者は、その恐竜にどんな特徴があり、他の仲間とどこが同じで、どこが違うのかを調べて、「記載論文」を書きます。これは簡単に言うと、その恐竜の紹介文のようなものです。その中で、私たちは新しい恐竜に正式な名前である「学名」をつけるのです。最も有名なティラノサウルスも、このような手続きを経て1905年にアメリカで発表されました。
私は今、新種のドロマエオサウルス類恐竜の研究をしています。白亜紀前期(1億2500万年前~1億5000万年前)中国甘粛省で見つかったこの恐竜は、まだ正式な学名がありません。見つかっている骨の形から、中国ではまだ数少ない「エウドロマエオサウリア」という大型のドロマエオサウルスのグループであったことが分かっています。
今まで「エウドロマエオサウリア」は白亜紀前期の北米、白亜紀後期のモンゴルから主に発見されていますが、白亜紀前期のアジアからはほとんど見つかっていません。この新種の標本を研究することで、ドロマエオサウルスがどこで生まれ、どのように進化していったのか、それを解き明かす鍵になるのではないかと私は考えています。
記載論文を書くためには、この新種の恐竜の特徴だけでなく、近縁な恐竜の解剖学的特徴をしっかり知っていなければなりません。そのため私は、世界中の博物館に出かけて重要な標本を一つ一つチェックしています。収蔵されている標本の写真を撮ったり、スケッチをしたり、長さを測ったり、CTスキャンを使ったりして、骨の突起の一つ一つを記録します。すでに中国国内の幾つかの博物館でデータの収集を行いましたが、世界には比較するべき標本がまだまだたくさんあります。恐竜の化石は長い年月の間に潰れたり、壊れたりしてしまっている場合が多いので、なるべく壊れていない良質な標本の記録を集める必要があるのです。
次の目的地として考えているのは、以下の博物館です。まず、カナダのドラムヘラーにあるロイヤル・ティレル博物館には、『ドロマエオサウルス類』の名前の元になったドロマエオサウルスや、サウロルニトレステスという恐竜の、非常に保存の良い化石が収蔵されています。また、ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館は、北米でも非常に古い歴史を持つ博物館で、モンゴルのヴェロキラプトルのタイプ標本がここにあります。どの化石も、私の研究には欠くことのできない重要な手がかりです。
日本は国際的な観点からしても、とても恐竜好きの多い国です。しかし、残念ながら恐竜と一生向き合っていく研究者は、あまり多くありません。どうしたら「恐竜博士」になり、研究の道を進んでいけるのか、普段どのような調査活動を行っているのか、その実態が伝わっていないのも原因ではないかと私は考えています。このプロジェクトの達成によって、自身の研究を進めると同時に、未来の恐竜博士たちへ一つの具体的なモデルを示すことができれば幸いです。どうぞよろしくお願い致します。
黒須球子
時期 | 計画 |
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2015年10月 | クラウドファンディング挑戦 |
2016年01月 | 中国国内の標本調査開始 |
2016年01月 | 学会発表@日本古生物学会 |
2016年03月 | 北米の標本調査開始 |
2016年04月〜2017年2月 |
論文執筆開始
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中国の博物館探訪、研究の記録などを写真入りで楽しく解説する「中国恐竜研究記」、さらに甘粛ラプトルの復元画を使った「ラプトル缶バッジ」、美しいドロマエオサウルス類の写真を用いた「リアル恐竜化石マウスパッド」をセットにしました。どれもおススメの一品です。
中国恐竜研究記 / ラプトル缶バッジ / リアル恐竜化石マウスパッド
16人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
恐竜好きの男子&女子に送るTシャツセットです。デザインは2種類、それぞれのデザインで女性向けミニTシャツ(S,M,L,XL)、男女共用Tシャツ(XS,S,M,L,XL,XXL)が選べます。ちょっとしたお出かけに、お洒落な部屋着に、夏の野外調査用にいかがでしょう?
「恐竜と私」Tシャツ / 中国恐竜研究記 / ラプトル缶バッジ / リアル恐竜化石マウスパッド
35人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
恐竜トーク炸裂!サイエンスカフェにご招待させて頂きます。(大人一人の方の申し込みにつき、小学生以上のお子様一人を無料でご招待致します)古生物学者の研究を体感できるワークショップと、中国ならではの恐竜のお話を準備してお待ちしています。 Tシャツとお揃いのオリジナル「恐竜と私」マグカップもどうぞ。こちらは3種類のデザインからお選び頂けます。
サイエンスカフェ参加チケット / 「恐竜と私」マグカップ / 「恐竜と私」Tシャツ / 中国恐竜研究記 / ラプトル缶バッジ / リアル恐竜化石マウスパッド
19人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
動画にも登場した「ラプトルくんぬいぐるみ」のセットです。全長約40㎝、ミクロラプトルサイズです。どうぞ可愛がってあげて下さい。 さらに、貴重な研究スケッチの一部を、解説付きでお届け致します。
恐竜化石のスケッチ(解説付き!) / ラプトルくんぬいぐるみ / サイエンスカフェ参加チケット / 「恐竜と私」マグカップ / 「恐竜と私」Tシャツ / 中国恐竜研究記 / ラプトル缶バッジ / リアル恐竜化石マウスパッド
8人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
上記のセットに加え、「甘粛省の新種のドロマエオサウルス」の論文謝辞に、お名前を掲載させて頂きます。新しい恐竜に名前が付く瞬間を、一緒に体感頂ければと思います。論文の送付は2017年度を予定しております。
論文の謝辞にお名前掲載 / 恐竜化石のスケッチ(解説付き!) / ラプトルくんぬいぐるみ / サイエンスカフェ参加チケット / 「恐竜と私」マグカップ / 「恐竜と私」Tシャツ / 中国恐竜研究記 / ラプトル缶バッジ / リアル恐竜化石マウスパッド
8人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
北京・遼寧省恐竜ツアー(3泊4日)へご招待いたします。世界的にも有名な北京の「周口店北京原人遺跡」「中国科学院古脊椎動物研究所付属博物館」、動画にも登場した「遼寧省朝陽市鳥化石国家地質公園」など、中国の恐竜世界をたっぷりお楽しみ下さい。(別途、日本-北京往復航空券代(約6万円)、北京-朝陽往復航空券代(約2万円)、宿泊代(約2万円)がかかります。ご希望があれば、こちらで直接手配させて頂きます。手配料は無料です)開催日時は2016年冬季・春季を予定しております。ご都合の良い日時をご相談下さい。
北京・遼寧恐竜ツアー参加チケット / 論文の謝辞にお名前掲載 / 恐竜化石のスケッチ(解説付き!) / ラプトルくんぬいぐるみ / サイエンスカフェ参加チケット / 「恐竜と私」マグカップ / 「恐竜と私」Tシャツ / 中国恐竜研究記 / ラプトル缶バッジ / リアル恐竜化石マウスパッド
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中国恐竜研究記
16
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が支援しています。
(数量制限なし)
オリジナル「恐竜と私」Tシャツ 他
35
人
が支援しています。
(数量制限なし)
サイエンスカフェ参加チケット 他
19
人
が支援しています。
(数量制限なし)
ラプトルくんぬいぐるみ 他
8
人
が支援しています。
(数量制限なし)
論文の謝辞にお名前掲載 他
8
人
が支援しています。
(数量制限なし)
北京・遼寧恐竜ツアー参加チケット 他
1
人
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(限定 5 個)