サポーターの皆さま
早稲田大学の三浦哲都です。ご無沙汰しております。
クラファンプロジェクトの進捗についてご報告させてください。
1.国際学会発表に申し込みました!
Australian Society for Performing Arts Healthcareという学会が、11月にオーストラリアでカンファレンスを開催します。このカンファレンスに、「外反母趾のバレエダンサーがトゥパッドを着用したときに、トゥシューズ内の圧力がどうなっているのか」を測った研究の発表を申し込みました。通常大きな国際学会では、発表できるかどうかにも審査があり、研究内容や申込人数によって受理されるかどうかが決まるので、その結果をまっているところです。現地には共同研究者の先生が行って発表してきます。受理されることを祈ります!
2.「トゥシューズ内の圧力を計測する手法」に関する論文執筆
上の学会発表の研究のもとになっている計測技術についての論文を執筆しています。このクラファンプロジェクト初の論文になるので、受理されるように全力を出してます! 随時ご報告してまいります。
ちなみに、前回のご報告の中で、日本ダンス医科学研究会で発表した研究内容を次回ご紹介しますと書きました。まさにこの研究を論文化しているところで、少しだけどんな研究かをご説明させていただきます。
まず背景として、トゥシューズ内で足にかかる力を測ることは難しい、という事実があります。これは計測するためのセンサーがないからです。普通の靴に入れて、足裏の圧力を測るセンサーはたくさんあります。しかしトゥシューズのつま先の圧力を測るセンサーはありません。技術的にも開発することが難しいのです。
そこで、私たちは圧力によって色の濃さが変化する感圧紙を用いて、トゥシューズ内の圧力を計測することにしました。と説明すると簡単そうなのですが、貼る紙の種類、貼る場所、貼り方、貼る紙の大きさ、紙の切り方・・・などなど、多くのことを地味な試行錯誤で確認するために、実験を始めるまでに長い時間がかかりました。
さらに、1人のバレエダンサーに1回この感圧紙を足に貼るのに1時間ほどかかるため、2回計測しようと思ったら、3時間程度の実験になります。このときの謝礼金にも頂いたお金を使わせていただいております。ありがとうございます!
このような実験を経て、ようやくどうやら測定方法として使えそうだな(=論文として発表するとダンス医科学に貢献できそう)、ということがわかってきたので、今論文を執筆している最中です。皆さまの応援を無駄にせぬように、必ずアクセプトさせるぞ!という執念で書いてます。
今回のご報告は以上となります。
引き続き、応援よろしくお願いいたします!
三浦哲都
サポーターの皆さま
早稲田大学の三浦哲都です。クラファンをご支援くださった皆さま、本当にありがとうございます!
コロナ禍で実験が思うように進んでおりませんでしたが、ようやく本格的に実験を再開しております!大変長らくお待たせしてしまい申し訳ありません<(_ _)>
国際誌に論文を出版するという目標までは、まだ長い道ですが、プロジェクトはしっかりと進んでおりますので、その過程をこちらでご報告させていただきます。
写真は実験中の様子で、マーカーを貼った足です。このマーカーに赤外光をあてると、光がやってきた方向へとそのまま光を跳ね返すのですが、それを捉えてミリ単位で動きを計測するのが動作解析装置です。
バレエの動作中にミリ単位でどのように動いているか。ということがわかるわけですが、「そんなことがわかってどうするの!?」と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、そんな細かいことがわかると、すごく役に立つんです!たとえば、外反母趾の角度が何かをしているときに数度だけ増加する(親指が内側に数ミリ入る)ことがわかったとします。
ほんの少しの動きかもしれませんが、その数ミリの変化で、関節にかかる力が大きくなり、それを何年も続けていくと外反母趾が悪化させる要因になるからです。
このような精度で引き続き進めて参ります!
さて、先日京都で行われた日本ダンス医科学研究会では、ポスター発表を行いました。リターンで「学会資料謝辞にお名前を掲載」で応援くださった皆さまのお名前を掲載させていただきました。
この研究は、「トゥシューズ内の圧力をはかる方法に関する研究」で、外反母趾の研究をするために必要な計測精度を検討する研究、という研究なのですが、外反母趾研究にとって必要不可欠な研究です。
どんな研究かは次回ご報告させていただきます。
引き続き応援よろしくお願いいたします!
三浦哲都
サポーターの皆様
早稲田大学の三浦です。長らくご無沙汰してしまいまして大変失礼いたしました。近況をご報告いたします。本来であれば、研究成果を皆さまにお送りしている時期なのですが、昨年からの新型コロナウイルスの影響により、実験が進んでおりません。実験はかなり密になってしまうことと、バレエ団の存続に関わるような大事な局面において、リスクをとることはできないと判断したことが理由です。しかしながら、着々と研究は進んでおりますので、いくつかご紹介させていただきたいと思います。
1.2021年10月国際ダンス医科学会にて発表します
タイトルは「Perceptual effects of tensegrity on classical ballet techniques(バレエのテクニックに対するテンセグリティの知覚効果)」です。テンセグリティとは構造の名前で、硬い棒とゴムのようなものでできている構造です。近年、人体がテンセグリティ構造であることと、これが身体の状態を知る(具体的には触知覚といいます)ことに大事な役割を果たしていることが報告されています。バレエでは「からだを引っ張りあうこと」が大事ですが、テンセグリティとの関連でしっかりと科学的に考察がなされていなかったため、考察することにしました。
この発表では、実験を行っているわけではなく、先行研究をかき集めバレエについて考察するというものですので、コロナ禍でも進めることができました。また、このテーマ自体が、今回のクラファンの「外反母趾とテクニックの関係」を明らかにするために重要であるために行ったという経緯もございます。テンセグリティ構造の一つの特徴が、部分の動き(変化)が全体に伝わるというところにあります。たとえば、足をぶらぶらと振ってみると、その状態を足付近の情報から知っているのではなくて、より広く伝搬される情報から知ることになります。このあたりクラファンの研究を進めるために、避けて通れないテーマであったために、この研究を進めました。
2.トゥシューズ内の圧力を測る実験
こちらも予備的な実験ではありますが進めております。トゥシューズ内では、どのような圧力がかかっているのでしょうか。実際に測ってみると、外反母趾であれば、その親指の外側の出っ張っている部分に圧がかなりかかっていることがわかりました。トゥシューズ内の圧力を測るということが、技術的に難しいため、論文にする精度というよりは、あくまで予備的なデータとして計測する程度の精度しかないのですが、これも外反母趾とテクニックの関係性を調べる上では大事なデータとなります。
3.国際ダンス医科学会(IADMS)のJournal of Dance Medicine & Scienceの編集委員に選ばれました
これまでの私の研究が認められまして、IADMSが出版している科学誌の編集委員に選ばれました。認知科学と運動科学をあわせたこれまでの学際的な研究手法が、ダンス医科学の発展に寄与すると評価されました。
以上が私の研究の進捗となります。直接研究を進めることができないので、あくまで、外堀を埋めていくような進み方ではありますが、多くのことを検討することができました。実際にプロのバレエダンサーを対象に実験をできるのは、もう少し先の話になりそうですが、それまでにできることを粛々と進めて参ります。引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします!
三浦哲都
サポーターの皆様
気温差の激しい日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスのために、バレエを含めた様々なパフォーマンスの公演が中止されており、とても残念です。今大学は春休みで授業がありませんので、研究を進めることができる私としては楽しい時期です。コロナがあろうがなかろうが、基本的に引きこもって研究をしている私は、普段通りの生活スタイルで着々と研究を進めております(^^)
本プロジェクトはご支援いただいた皆様と一緒に進めていくものと思っております。ですので、研究ってどんな感じで進んでいくのか?のようなお話も交えて、進捗報告させていただこうと考えております。ということで、まずはCF達成から今まで三浦が何を進めてきたのか、についてご報告させていただきます。
1.倫理申請を通した
「人を対象とした研究」は大学の倫理委員会に承認されなければ、研究を進めることができません。今となっては全世界での常識なのですが、このような決まりができる前には「脳外科手術中に勝手に脳に電気を流して身体がどうなるか見てみる」など、かなり危険なことが行われていたそうです。そのようなことがないように、各大学に倫理委員会が設置されています。バレエの研究はもともと被験者に危険が及ぶようなことはまずないのですが、それでもこの申請のためにA4数ページの文章を書きます。この申請を経て、本プロジェクトが早稲田大学から「科学の発展に貢献する安全な研究」と認められたことになります。
2.計測機器を購入した
動作解析装置を購入させていただきました。動作解析装置とは、身体に貼った銀色の反射マーカーの3次元座標を計測する装置です。これによって、マーカーの位置を数ミリ単位で計測することができます。外反母趾がバレエスキルに与える影響は、目で確認できない程小さなものであることが予想されますので、このように精緻な計測機器が必要になります。
3.予備実験を行った
本実験に入る前には、必ず予備実験を行います。予備実験とは本実験で「何を計測するか」を決めるための実験です。研究プロセスの中で、この段階がとても重要です。なぜなら、何のバレエスキルのどこに外反母趾の影響が表れるかは未知だからです。可能性は無限にあるわけです。しかしながら、実験をする時間は有限です。そこで、「誰に、何の動作をやってもらい、その際に身体のどこを計測し、そのデータをどのように解析すれば、外反母趾とバレエスキルの関連があぶりだせそうか」を、「身体運動科学の先行研究 × バレエダンサーの身体知 × 科学者の勘」から統合的に検討し、それを数名のデータで確認してみる作業が必要になります。これが予備実験です。
実験時間は1人あたり長くても3時間です。プロのバレエダンサーを実験室にお呼びし、科学者としてはとにかく様々なデータを計測したい!という気持ちにかられますが、時間内で計測できることは限られてますので、何を計測すべきかをこの段階で吟味するわけです。私はこの数か月で予備実験を完了し、本実験で何をどのように計測すべきか、を詰めました。
以上がクラファン達成から三浦が行ってきたプロセスになります。おかげさまで、このように順調に研究が進んでおります。改めてサポーターの皆様からのあたたかいご支援に感謝申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
三浦哲都
サポーターの皆様
おかげさまで、目標金額を達成することができました!! ご支援いただきまして、誠にありがとうございます!!
期間も残り1日となりました。最後まで頑張りますので、今一度宣伝&拡散いただけますと幸甚です。
よろしくお願いいたします!
三浦哲都
サポーターの皆様
この度はクラウドファンディング「科学的知見に基づく指導法をバレエの世界に届けたい」をご支援いただきましてありがとうございます!!
残り1ヶ月となりましたが、おかげさまで現在サポーター62人、金額674,800円、達成率51%となりました!! ダンスを科学するという新しい試みにご賛同・ご支援いただき、心より感謝申し上げます。目標金額までまだ半ばですので、引き続き宣伝と拡散いただけますと幸甚です。何卒よろしくお願い申し上げます。
進捗状況は三浦のTwitterでも随時発信しております。
https://twitter.com/MiuraWaseda
Twitterではそのほかに、バレエに関する科学的研究のご紹介 (#バレエを科学) なども行っておりますので、フォローをよろしくお願いいたします!
また早稲田大学人間科学部のオフィシャルサイトでは、本日より三浦研の紹介記事が掲載されております。合わせてご覧ください。
https://www.waseda.jp/fhum/hum/news/2019/10/01/2523/
それでは、引き続きよろしくお願いいたします!!
三浦哲都
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研究報告レポート
30
人
が支援しています。
(数量制限なし)
アドバイスシート 他
34
人
が支援しています。
(数量制限なし)
学会発表資料の謝辞にお名前掲載 他
18
人
が支援しています。
(数量制限なし)
日本バレエ教育者協会HPにお名前掲載 他
14
人
が支援しています。
(数量制限なし)
サイエンスレッスン(科学+実技指導)への参加権 他
8
人
が支援しています。
(数量制限なし)
論文謝辞にお名前掲載 他
3
人
が支援しています。
(数量制限なし)
動作解析およびプロのバレエダンサーと比較をしたアドバイスシート 他
4
人
が支援しています。
(数量制限なし)
出張サイエンスレッスン(科学+実技指導)開催権 他
0
人
が支援しています。
(限定 3 個)