水銀から金をつくる「原子炉錬金術」を実証する！

ご支援頂きました皆々様

　この度は、水銀から金をつくる「原子炉錬金術」のクラウドファンディングへご支援を賜り、誠に有り難うございました。
　私どもの力不足により、残念ながら目標額には達せず不成立となりましたが、また新たな道筋を検討して、今後も「原子炉錬金術」の実証に継続して取り組む予定です。
　最新の検討結果では、高純度水銀の入手可能性や、水銀ターゲットの工夫による金の生成効率改善策の見通しが得られています。
　1グラムの金は、球にすると直径4.6mm、金箔にすると50cm四方の大きさになりますが、この位の目に見える量の「人工金」をまずは実際につくり世に示せば、世の関心をより広く得られるのではないかと考えています。
　今回の”水銀→金”は「豊富で安価な元素から希少で高価な元素をつくる」原子炉錬金術の象徴的一例です。将来的には他の希少元素（物質）をつくりだし本技術を発展させたい所存です。我々の研究の進捗を引き続き見守りいただければ幸いです。
　この度は誠に有り難うございました。

　　　　　　　2018年10月
　　　　　　　東京都市大学 教授）高木直行、講師）竹澤宏樹

水銀へ中性子を当てると、面白いことに金だけでなくタリウムもおまけで出てきそうです。水銀との価格比は金が約1000倍、タリウムが約100倍です。原子炉での水銀照射実験が実現したら、金だけでなくタリウムの生成量分析も行いたいと考えています。