Nodoka Chiba
私たちは、一人ひとりに合った食事(個別最適食)で体調を整え、誰もが毎日を元気に過ごせる社会の実現を目指しています。
最近の研究では、おなかの中にいる腸内細菌の種類によって効く食べ物が異なることがわかっています。たとえば、便秘を治したいとき、あなたは何を食べるでしょうか。Aという腸内細菌を持つ人にはケール、Bという腸内細菌を持つ人には地中海料理が効果的、という報告もあります。つまり、自分の腸内細菌を知り、それに合った食べ物を選べば、体調を精密にコントロールが可能になるのです。
実際、近年は個人に合った栄養素による腸内環境の改善に注目が集まり、大手メーカーによる腸内検査結果に基づいた食品のサブスクリプションが進んできています。しかしながら、個別最適食として日常的に継続できる食品の種類はまだまだ少ないことが課題です。そこで私たちは、研究成果を整備・応用して個別最適食のレパートリーを増やすことで、学業や仕事、趣味、生活を頑張るすべての人が体調を食でコントロールできる社会を実現したいと考えています。
個別最適食の実現には、以下の3ステップが重要です。
1. 自分の腸内細菌を知ること
2. 自分の腸内細菌に合う食べ物を知ること
3. それを食べられるかたちにすること
1ステップめは、市販のキットで簡単に調べることができます。しかし2つめのステップ実現において、その腸内細菌と食べ物の関連性を調べるのは容易ではありません。今あるたくさんの知見は膨大な論文の中に埋もれてしまっており、必要な情報を参照することは非常に大変です。また、適切な情報の抽出をするためには栄養学と腸内細菌学の両方の知識が必要であり、難易度が高いことも課題です。そこで私たちは、世界中の研究データを整理し、各食材がどんな人にどんな影響を与えるのかを検索できる仕組み(データベース)を作成しています。
さらに、そのデータベースをもとに腸内細菌を考慮した食事を提案する取り組みを進めています。昨年秋にはオリジナルのお弁当をデザイン・販売しました。今後はお弁当の種類を増やすほか、外食や家庭料理にも対応できるようにさらにデータを整理していく予定です。また、食品企業等も使いやすいような情報を提供できる仕組みづくりを目指します。
本プロジェクトでは、腸内細菌と栄養と体への影響の情報を論文から抽出し、「各食材がどの腸内細菌を持つ人にどんな影響を与えるのか」を簡単に検索できるデータベースのα版作成を行います。このデータベースを使えば、各食材がどの腸内細菌を持つ人にどんな影響を与えるのかを簡単に検索できるようになります。
現在は、東京科学大学の研究室で培ったスキルと医薬基盤・健康・栄養研究所等で培った栄養学の知見を活かして、高品質な論文からの知見収集に着手しています。来年度からは、大規模言語モデルを活用することで、収集作業を効率化し、α版完成までのスピードをさらに高める予定です。
将来的には、データベースを拡大させ、個人の腸内細菌データと照合することで、その人に合った食材やその効果を予測できるようにします(β版)。さらに、腸内細菌検査のコスト削減や時間短縮にも取り組み、誰もが手軽に利用できるサービスに成長させることを目指しています。
この10年で腸内細菌の研究は大きく進展しました。しかし、研究成果を日常の食生活に活用する仕組みは整っておらず、「自分に合った食べ物」を具体的に認識している人はまだまだ少ないのが現状です。私たちはこの仕組みを整え、腸内細菌を考慮した食事の提案をサービス化することを目指しています。それによって、体調を精密に整え、それぞれが人生を頑張れるようにサポートします!
さらに、腸内細菌や遺伝子によって消化機能には個人差があるということが広く認識されれば、腸内細菌と食・栄養のデータベース研究が進み、商品開発につながることも期待しています。そのためにも、まずは研究結果をシェアすることで腸内細菌と食に関する認識を高め、実用化への基盤を築いていきます。
いただいたご支援はデータベース整備のために使用し、その知見をあなたに、社会に、還元することにつなげます。また、リターンのひとつである「参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ」で、食によってあなたはどんな未来を作りたいかを教えてください。食から体を精密にコントロールできる未来を一緒に作りましょう! ご支援よろしくお願いします!
個人の特徴や状態に合わせた精密栄養(precision nutrition)は、健康寿命の延伸、医療費削減、資源の有効利用などといった面から近年大きな期待を集めています。実際に、精密栄養の有効性を示す膨大な基礎データが蓄積しつつあり、私自身も食事と遺伝子の相互作用が健康に及ぼす影響などを明らかにしてきました。しかし、最も重要な社会実装の部分では課題が多く、応募者による新たなアプローチを具現化することで、人類の健康増進につながると考えます。
千葉さんは幼少期に、人工甘味料で深刻なお腹の不調を引き起こすという体質だった経験から、腸内細菌の研究やその社会実装に強い興味を持ってきました。学部生の頃には、推薦者らが開発した腸内環境を模したサイエンスボードゲームを用いたアウトリーチ活動を行うことで、腸内細菌研究の重要性を地域の子供に伝えてきました。また、研究室配属後は腸内細菌と疾患の関連性について研究を行って、先日にはその研究成果を論文として発表しました。今後は、身につけてきた専門性と彼女が持ち続けてきた熱意によって、腸内細菌研究の社会実装を力強く進めることを期待しています。
小山くんは生命システムやその応用への関心が高く、学部時代から積極的に新しい知識を吸収し、それを実際の行動に移す姿勢が印象的でした。昨年からは自身の知見を活かし、腸内細菌に配慮した食事をデザインして販売するイベントを開催するなど、アカデミアと社会をつなぐ活動を積極的に行っています。大学祭では腸内細菌と食の関連性を伝えることをテーマに出店を行い、販売した食品は午前中にすべて売り切れてしまうほどの大盛況でした。私もその食品をいただきましたが、それぞれの食材に含まれる成分が腸内細菌にどのような影響を与えるのかについて、詳細なメモが添えられており、食事にプラスアルファの楽しさが加わって非常に素晴らしいものでした。これからも彼が大学院で身につけた専門性を武器に、個別化栄養の実現に貢献してくれることを大いに期待しています。
Date | Plans |
---|---|
2025年4月 | データベースα版の整備(データ収集のための大規模言語モデルの設計) |
2025年6月 | データベースα版の整備(データベースの設計) |
2025年10月 | データベースα版を基にした個別最適食の設計テスト |
2026年3月 | データベースα版の修正、完成 |
メールでご支援へのお礼のメッセージをお送りします。
お礼のメッセージ
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食で体調をコントロールし、体が最高のコンディションになれたら、どんなことを頑張りたいですか? 一言で教えてください!お礼メッセージをご送付時に、アンケートフォームをお送りします。そこから思いの丈を教えてください。
みなさんからいただいたご意見を"みんなが思う食の未来レポート"にまとめ、シェアします。
私はその実現のために頑張ります。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ
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クラウドファンディング主催が発行するレポート「academist Journal」に寄稿する研究報告レポートに、本ご支援をいただいた方のお名前を掲載します。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 研究報告レポートにお名前掲載
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質の高い論文から、腸内細菌のことを解説します。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 腸内細菌研究の基礎知識の解説記事
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論文データから、任意の食材(大麦、にんじんなど)と関連する腸内細菌と効果の説明をします。
該当するデータがなかった場合には、その食材に含まれる成分や近しい食材で代替します。
後日お届けする入力フォームにてご希望の食材を教えて下さい。メールにてご回答いたします。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 研究報告レポートにお名前掲載 / 腸内細菌研究の基礎知識の解説記事 / 任意の食材一つに関する腸内細菌的効果の解説
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本プロジェクトに関するオンラインサイエンスカフェにご招待します。
腸内細菌解説等を行います。
このリターン実施は2025年6月以降を予定しています。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 研究報告レポートにお名前掲載 / 腸内細菌研究の基礎知識の解説記事 / 任意の食材一つに関する腸内細菌的効果の解説 / 腸内細菌基礎知識セミナー(オンラインor動画提供)
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サービスローンチ時のHPにお名前を掲載します。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 研究報告レポートにお名前掲載 / 腸内細菌研究の基礎知識の解説記事 / 任意の食材一つに関する腸内細菌的効果の解説 / サービスHPにお名前掲載
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限定1回のイベントです。皆様のご要望に合わせたイベント内容も可能ですので、Xやfacebook、メール等でお気軽にご連絡くださいませ!
bitap.health[a]gmail.com([a]を@に変えてください)
腸内細菌ミニセミナー / お礼のメッセージ / 研究報告レポートにお名前掲載 / 腸内細菌基礎知識セミナー(オンラインor動画提供)
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1000円のリターン「参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ」で集計した、個別最適食へ期待することのアンケート結果を解析し、ご共有します。
ユーザーのニーズの把握から、個別最適食の設計を一緒に行いませんか?
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 研究報告レポートにお名前掲載 / 腸内細菌研究の基礎知識の解説記事 / 任意の食材一つに関する腸内細菌的効果の解説 / 腸内細菌基礎知識セミナー(オンラインor動画提供) / サービスHPにお名前掲載 / 企業様向け:みんなが思う食の未来レポートの共有
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本研究に関する出張講義を行います。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。イベントは2-3h程度で終わるプログラムを予定しています。
※宿泊費・交通費は別途いただきます。
このリターン実施は2025年6月以降を予定しています。
お礼のメッセージ / 参加型:食による体の制御で叶えたい未来を叫ぶ / 研究報告レポートにお名前掲載 / 腸内細菌研究の基礎知識の解説記事 / 任意の食材一つに関する腸内細菌的効果の解説 / 腸内細菌基礎知識セミナー(オンラインor動画提供) / サービスHPにお名前掲載 / 企業様向け:みんなが思う食の未来レポートの共有 / 腸内細菌基礎知識セミナー(対面)
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主に企業様向けです。
20品程度の食材(例:大麦、にんじん)を含む料理(例:オムライス)に対して論文の知見を元に、腸内細菌を介して期待できる効果を解説します。そのほかご要望にもなるべく寄り添いたく、ご相談させてください。
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