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東京栄養疫学勉強会 事務局(衣川, 緒方, 篠田, 松井, 田中)
Pledged: 851,900 JPY
Target Amount: 250,000 JPY
NEXT GOAL: 850,000 JPY
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Profile

東京栄養疫学勉強会 事務局(衣川, 緒方, 篠田, 松井, 田中)

私たちは栄養疫学に対する理解や技術を深め、交流を広げていくことを目的とした勉強会を運営しています。それぞれ所属は違いますが、栄養疫学で社会をよりよくしたいという気持ちをもとに活動を続けてきました。

〜事務局メンバー〜
■衣川安奈(東北大学大学院歯学研究科国際歯科保健学分野 博士課程3年・管理栄養士)
■緒方理沙(お茶の水女子大学大学院ライフサイエンス専攻 修士課程2年・管理栄養士)
■篠田朋子(埼玉県栄養教諭・管理栄養士)
■松井佑樹(帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科)
■田中 舞(東京栄養食糧専門学校管理栄養士科)

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

私たちは研究を通して、研究者だけでなく、専門外の方々にも食事や栄養に関する理解が深まるきっかけを提供したいと考えています。

人間は基本的に食べ物から栄養素を摂取して生きています。しかし、健康のために何を、どれくらい、どのように食べることが必要なのか、実はまだよく分かっていません。これらを明らかにするために「栄養疫学」という学問があります。栄養疫学とは、人間集団を対象として、食事や栄養と健康との関連を明らかにする学問です。

たとえば、1日あたりの摂取すべき栄養素が示されている食事摂取基準に用いるためのエビデンスも、実は十分でない部分があり、さらなる研究が必要な栄養素が多く存在します。分かっていない部分を明らかにするためには、細胞実験や動物実験などで生物学的なメカニズムを明らかにした上で、人間集団を対象として食事・栄養と健康との関連を明らかにする栄養疫学研究を行い、エビデンスを構築することが必要です。

しかし、日本には、栄養疫学に関する講義が系統的になされ、その研究成果を理解し、先行研究を踏まえ新しい研究を行うための技術を身につけるための教育機関はほとんど存在しません。その結果、一般の方だけでなく、食事や栄養に関する専門資格を有する者や研究者においても食事や栄養に関して正しく理解できていないことが現状の課題となっています。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか?

私たちは2012年から毎年、栄養疫学に関する勉強会を開催してきました。直近5年間は、年間テーマを決め栄養疫学研究に必要な知識を学んできました。昨年度は、初学者のための栄養疫学研究のはじめの一歩を学ぶことを目的とした勉強会を実施し、私たちの日々の経験から得られる疑問を明確化し研究仮説を設定する力を培いました。

まず、栄養疫学における思考論理について学び、日々研究・実務から生じる疑問を言語化し、明確な疑問に落とし込んでいく力を身に付けました。次に、論文検索の前準備として疑問の構造化を学びました。日々の研究・実務の中の疑問を、栄養疫学の視点から仮説として表現するために、PECOなどを用いて定式化していきました。そして、研究・実務から得た仮説に関連する先行研究を探すための論文検索方法を、検索された論文から読むべき質の高い論文を選定する方法を習得しました。

しかし、今までは勉強会で研究に取り組んでいる状況を​、勉強会参加者以外の方に共有したことはありませんでした。そこで今後は、勉強会事務局のメンバーで実際に研究を実施し、どのような過程で研究が形になっていくかを公開し、初学者だけでなく、他の研究者の方たちに向けての研究活動の教材となり、栄養疫学研究の発展に寄与したていきたいと考えています。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか?

私たちは今回、系統的レビューという、ある特定の仮説について検討した既存の質の良い研究だけを、網羅的かつ系統的に収集し、客観的な視点に立って科学的知見をまとめる研究を実施します。

新しく研究参加者を集めたり研究フィールドを準備しなくてもよいため、簡単な手法に見えてしまうかもしれません。しかし、「質の良い研究だけを」「網羅的に収集し」「客観的な視点に立って」まとめることは、専門的な知識が必要であり、定められた手法に従ってとても丁寧に作業を進める必要があります。また系統的レビューはエビデンスレベルが高い(≒信頼できる)と評価されることも多い研究ですが、栄養疫学の場面では質の高い系統的レビューのやり方を学ぶことのできる場所はほとんどありません。

今回の研究では、系統的レビューのテーマ決めから学会発表まで、研究の過程を可能な限り全て公開します。栄養学研究における質の高い系統的レビューのやり方を学ぶことができる環境を作るとともに、食事・栄養に関するエビデンスがどのように構築されていくのかを知っていただき、質の高い研究をもとに今後の食事や栄養に関する研究が発展してほしいという気持ちを持つ仲間を増やしていくことができればと考えています。

Why we need your support

今回クラウドファンディングに挑戦する理由は、資金集めだけを目的とせず、本勉強会の活動をより多くの方々に知っていただきたいと考えているからです。私たちが学んでいる栄養疫学は、食事・栄養を通して人の健康に役立つために存在する学問です。そして、エビデンスは自然と生まれるものではなく、質の高い研究手法をしっかりと学んだ研究者が丁寧に研究を進めることで構築しています。しかし、上で述べたように質の高い栄養疫学研究を実施する方法を学ぶことのできる場は日本にあまりなく、そういった場を1つでも多く作っていく必要があります。

ご支援をいただくことですぐに社会が変わるようなことはないかもしれませんが、食事・栄養に関する、より質の高い研究が生まれる道筋を一緒に作っていくことができます。また、身近な食・栄養がどのような研究に支えられているのかについても知るきっかけになると思います。

ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

【資金の使用用途】
EndNote(2ライセンス):¥49,500
文献取り寄せ費用:¥30,000
Zoom Pro 契約費用(2年分):¥42,500
国内学会旅費(2名分):¥72,000
ポスター印刷費用:¥6,000
academist手数料:¥50,000

Recommender's comment

大野 富美
岐阜大学大学院医学系研究科 研究員

食事は身近なものですが、食と健康に関する研究は単純なものではなく、その研究過程には様々な困難があります。
今回の試みの特徴は、通常は見ることができない研究過程を公開することだと思います。
若手が取り組むからこそ多くの困難に直面し、その過程から私たちが学べることも多いのではないでしょうか。
栄養疫学研究の難しさ、そして面白さを伝え、日本の栄養疫学研究が発展する機会になればと祈っています。

国正 昇馬
病院管理栄養士

栄養疫学分野の研究は、職場(病院)での日々の栄養指導や食事管理を行う科学的根拠の一つとなることが多いため、栄養を扱う仕事をする上で必須の学問です。
東京栄養疫学勉強会は、栄養疫学を学び研究したいと考える若手の有志が運営・活動している会であり、この活動を通して未来の栄養疫学を扱う専門家(研究者、実務者)の育成に繋がると考えておりますので、推薦いたします。

松浦 希実
食品企業勤務/管理栄養士

お客様の健康に寄与できる商品を開発するためには、商品(もしくは商品に含まれる成分)の健康に対する効果の検証が必要不可欠です。
この検証を行うためには、栄養疫学研究の知識や実践スキルが必要となりますが、これらを学べる場は限られているのが現状です。
今回の企画は栄養疫学研究のリアルを知ることのできる貴重な機会であり、研究を進める上での重要な気づきが得られるものと思います。
栄養疫学研究の発展に繋がる本取り組みを推薦いたします。

児林 聡美
合同会社ヘルスM&S 代表

人の食べているものと健康の関係を解明する「栄養疫学」という分野の「研究結果」を読み解く力は栄養の実務の中で欠かせません。けれども管理栄養士養成課程では十分に学ぶ機会がないそうです。私自身は学校以外で学ぶためのサポートをしていますし、一方で自主的に学び続けている東京栄養疫学勉強会の活動を応援し続けています。研究を自ら体験することは、その力をつけるための何事にも代えがたい学びとなるに違いありません。そしてその学びをきっと、社会の健康のために役立ててくれることでしょう。

佐々木 敏
東京大学名誉教授 医師、栄養疫学者

世の中には食べ物や栄養素などと健康や病気についての情報(栄養健康情報)があふれているように見えます。ところがほとんどは企業利益を誘導するものかバラエティのネタの域を出ていません。東京栄養疫学勉強会は、10年以上にわたって、真に科学的な栄養疫学情報を読み取り、科学し、社会に伝える方法について若手研究者や学生が学び考えてきた集まりです。今回の試みはその延長線上にあります。この試みはさらにたくさんの種を蒔き、日本の栄養健康情報を健全なものに変えていくことでしょう。「健やかに食べたいすべての人」の応援をよろしくお願いいたします。

Project timeline

Date Plans
2024年8月 夏季会 開催:系統的レビューをする上で必要な知識を身に付ける
2024年9月6日 日本栄養改善学会学術総会 自由集会参加:現状の活動報告を行う
2024年11月ごろ 秋季会 開催:論文の質の評価方法を身に付ける
2025年1月ごろ 研究会 開催:研究結果を共有する(学会発表の予行演習)
2025年2月ごろ 冬季会 開催:国内学会への演題登録方法(抄録の書き方)を学ぶ
2025年9月ごろ 日本栄養改善学会学術総会 参加:演題発表

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本プロジェクトに関するオンラインサイエンスカフェにご招待します。
リターン実施予定:2025年1月〜2月の間

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当勉強会のホームページへお名前を掲載いたします。
リターン実施予定:2024年11月

国内学会へ発表した際、謝辞にお名前を掲載いたします。
リターン実施予定:国内学会発表日(2025年度内)

論文化した際、謝辞にお名前を掲載いたします。
リターン実施予定:2025年度内

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当勉強会HP & 謝辞 (学会発表・論文) にお名前掲載 / お礼のメッセージ / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ(研究お悩み相談会)

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Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 250,000) before 17:00 on October 17, 2024 (JST: GMT+9).
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Securities

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