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製茶のCO2排出量を可視化して静岡県のお茶を世界へ!

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Seiji OBA
静岡県、Chief Researcher
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Seiji OBA

施設園芸農家に生まれ、幼い頃から農作業の手伝いをする中で、冬場の暖房に使う重油の使用量・コストと環境への影響を気にしていました。跡継ぎとして生産者を志すも時代の変化もあり、公務員として静岡県農業の発展のために尽力しています。

入庁後は県庁、農林事務所、研究所等を歴任し、1年前から茶業研究センターに赴任、県の新成長戦略研究のリーダーを務め、製茶機械メーカーと共同で低コストな製茶技術を開発する中で燃料の消費量とコスト計測にに取り組みました。

Raspberry Piが一大ブームとなった3年ほど前よりIoTに興味を持ち、各種センサーでのデータ計測と見える化を試行錯誤しながら進めています。

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

お茶の製造工程である「製茶」により排出されるCO2を手軽に見える化する技術を開発することにより、茶業界の環境に配慮した取り組みを盛り上げるとともに、これらの取組が環境意識が高い海外市場で評価され、結果として静岡県や国内の茶業が継続することです。

世界の人為的温室効果ガス排出量(GHG)に関するCrippaらの研究(2021)によると、年間GHG排出量の約3分の1を加工・輸送を含むフードシステムが排出していることがわかりました。これらの事実に関する問題意識は特にヨーロッパをはじめとする海外で高く、お茶の流通においても生産・加工において環境への配慮がされていない商品や業者は、販売の土俵にも乗れない事例もあります。

そこで、将来的なカーボンフットプリント(CFP)の表示・対応を見据え、エネルギー消費量が多い製茶工程において、重油・ガスを中心としたエネルギー消費量を自動計測し、CO2排出量とコストを含めてリアルタイム表示する「エネルギー・環境負荷可視化メーター」を開発し、茶業界の見える化・IoT化を推進します。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか?

お茶の栽培からパッケージを含めた最終製品までには、CO2の吸収と排出を繰り返すことになりますが、適切な管理を行うことにより、多くのCO2が茶樹で吸収・利用されるプラスの面が注目されています。

将来的には、お茶の生産工程毎にCO2収支を計測・記録する仕組みが必要ですが、まずは比較的取り組みやすいものとして、重油やガスを使う製茶工程に注目しました。

そこで本研究では、製茶工程で消費される主な燃料である重油・ガス及び電気の使用量を見える化するためのセンサーを選定します。

次に計測データを用いて燃料毎のCO2排出量とコストをリアルタイムで演算・見える化するシステムをつくり、その仕組みを論文やインターネット上で公開する予定です。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか?

エネルギー使用量とCO2排出量が見える化されていない現状では、海外バイヤー等から「お茶を1kgつくるのに、どのくらいCO2が排出されるか」質問をされても答えることができず、販売の機会を逸してしまうことがあります。

まずはエネルギー消費量が多い製茶工程における、重油・ガスを中心としたエネルギー消費量の自動計測のため、後付けが容易で価格も手頃なセンサーを選定し、マイコンで燃料の使用量、CO2排出量、コストをリアルタイム表示する装置「エネルギー・環境負荷可視化メーター」(Energy and Environment Visualize Meter。以下、EVM)を開発し、CO2の見える化・IoT化を推進します。

可能であれば、研究成果の活用場面である商品パッケージへのカーボンフットプリント記載例なども作成し、茶業関係者などへの紹介をする予定です。

Why we need your support

クラウドファンディングという開かれた土俵で研究することで、静岡県及び茶業研究センターの未来・環境への取り組みが国民・県民に理解されるとともに、装置開発に必要な専門知識を持った事業者・研究者・助言者との協力機会が増えると考えました。

さらにこの取り組みが起点となり、茶業機械メーカーを始めとする茶業界全体のカーボンニュートラル及びカーボンフットプリント表示への動きが高まることが期待されます。

研究費は、後付け可能で費用対効果に優れたセンサーの選定、プロトタイプ設計・製作、見える化のためのプログラミング講座・研究会への参加費、筐体製作のための3Dプリンタ等の部品・材料費と、データを収集・解析するためのコンピュータ環境の構築に用います。

静岡県のお茶を輸出し世界中に広めるための研究に、ご支援よろしくお願いします。

Recommender's comment

白鳥 克哉
静岡県農林技術研究所茶業研究センター 茶環境適応技術科 上席研究員

125カ国・1地域が、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを表明しており、日本茶の主要な輸出先である米国では、先進的な茶販売事業者が茶の商品ラベルに二酸化炭素排出量を明記する取組も行っています。本取組を通じて茶生産現場でのCFPの見える化が進むことにより、温室効果ガス排出量削減目標の達成に取り組んでいる国内外の実需者への先駆的な対応が可能と考えられます。

長谷川 和也
静岡県農林技術研究所茶業研究センター 茶生産技術科 主任研究員

近年、世界的に地球温暖化への危機感が増す中、日本では地球温暖化対策推進法に基づく政府の総合計画の中で、2050年までにカーボンニュートラルを目指すことが明記されました。これにより、今後国内の産業界や消費者が、温室効果ガスの排出について、より意識が高まることが予想されます。本取組によってCFPの見える化を進め、生産者が温室効果ガスの排出削減に貢献していくことで、環境意識の高まった消費者への販売につながることが期待されます。

Project timeline

Date Plans
2023年8月 センサーの選定・購入・評価
2023年9月 見える化(計測値からの演算・表示)部分をマイコンで設計
2023年10月 秋冬番茶の製茶試験において計測・評価
2023年12月 センター内検討会において評価・議論
2024年1月 装置の改良と公開資料の準備
2024年2月 茶業関係者を始め、広く広報

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