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Sano Aiko

城西大学、研究員

Challenge period

2025-08-25 - 2027-09-30

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Mon, 25 Aug 2025 10:00:00 +0900

Profile

Sano Aiko

狭山茶の産地、埼玉県入間市出身の研究員です。学生時代から狭山茶の成分研究を行っています。お茶との出会いは小学生の頃。授業でお茶について学び、茶摘み体験がきっかけで、興味を持ちました。
入間市では、一面の茶畑が日常の風景としてあり、お茶が身近にある環境で育ったことが、狭山茶への情熱の原点です。その後、お茶への想いは自然と研究の道へとつながり、博士後期課程では、狭山茶を代表する品種「おくはるか」の特徴的な成分研究を行いました。学会発表や論文、イベントを通じて、科学的な面から狭山茶の魅力を多くの人に伝えることに力を注いでいます。

本プロジェクトを通じて、より多くの方々に狭山茶の魅力をお届けしていきます!

What do you want to achieve through your research?

「学術的な視点から狭山茶の新たな魅力を引き出し、その価値を全国に発信する」

狭山茶は、埼玉県西部で生産されるお茶で、寒暖差のある気候のもと、厚みのある茶葉が育つことから深いコクと豊かな味わいが特徴です。茶農家は「自園・自製・自販」スタイルをとり、独自の個性やブランド価値を追求しています。一方で、大規模な流通経路を持たないことから、他産地と比べて全国的な知名度はまだ十分とは言えません。さらに、狭山茶は収穫時期が他産地より遅いため、摘みたての茶葉特有の香りを活かす点では不利とされてきました。こうした課題を背景に、最近、狭山茶産地で注目されているのが、摘採後に茶葉をしおれさせて香りを引き出す「萎凋(いちょう)製法」です。
この製法は、花や果実のような香気豊かなお茶づくりに適しています。現在、狭山茶産地を中心に導入が進んでいますが、香りや成分、健康効果についてはまだ十分に研究が進んでいません。そこで本研究では、狭山茶に萎凋製法を組み合わせることで生まれる香味成分や健康機能性を科学的に明らかにし、狭山茶の地域資源としての新たな価値を再評価するとともに、その魅力をより多くの人々に届けていきます。

What kind of process are you trying to achieve?

本プロジェクトでは以下のプロセスで狭山茶の魅力を全国に広めていきます。

① 学術的な調査と現地交流
狭山茶生産者が中心となって取り組む萎凋(いちょう)製法について、萎凋による香りや味などの成分変化や肌の状態を含め健康機能に対する効果を調べます。さらに、現地でのフィールド調査や生産者へのインタビューを通じて、茶づくりへの想いや背景を記録し、現地の雰囲気や生産者の声をお届けします。

②学会発表・論文発表と一般向け発信
研究成果は国内外の学会や英語論文で発表し、科学的な価値を証明します。
学術的な図やデータは、一般の方にも分かりやすいグラフ・香りマップ・味のレーダーチャートなどにまとめて公開します。さらに、お茶の飲み比べ体験など、支援者が研究成果を体感できるイベントを企画します。

③ 支援者と共につくるプロジェクト
支援者の皆さまには、進捗を定期的に報告し、中間経過と最終成果の二段階で発表を行います。 「研究を見守るだけでなく、参加して意見を届けられる」プロジェクトとして、狭山茶の新たな魅力を一緒に全国へ広めていきます。

What research topics are you currently working on?

現在、学術的な調査として萎凋製法を取り入れた狭山茶の成分評価と健康機能性の評価を行っています。

成分評価では、お茶に含まれる数百種類の成分を一つずつ調べるのは非常に手間がかかるため、効率的な方法を用いて分析しています。具体的には、磁場の力を利用した特殊な分析装置を使い、多くの成分を同時に観察・比較できる手法を採用しています。この装置は、健康診断で用いられるMRIと同じ原理で動作し、サンプルを磁場に入れることで含まれる成分の情報を取得できます。

健康機能性評価では、老化の原因の一つとされる「糖化」を抑えられるかどうかを調べています。さらに、肌のハリに関わる コラーゲンを分解する酵素(コラゲナーゼ)の抑制効果も評価しています。コラゲナーゼの働きを抑えることができれば、コラーゲンの分解を防ぎ、シワの予防につながると考えられます。今後も、萎凋製法を用いた狭山茶の健康機能性や生活の質(QOL)向上への可能性を追求していきます。

Why are you challenging Academist?

私は、研究者という立場から狭山茶の魅力をより多くの人に知ってもらいたいと考えています。しかし、普段の研究活動ではどうしても学会発表や論文執筆が中心となり、接する相手も同じ分野の研究者など、限られた範囲にとどまってしまいがちです。
そのような中で、academistのようなクラウドファンディングは、研究の枠を超えてさまざまな立場の方々とつながる貴重な機会になると感じています。自分の熱意や想いを広く発信し、多くの方に狭山茶の魅力や研究の面白さを伝えながら、一緒にこのお茶を未来につなげていきたいと考えています。

狭山茶をもっと多くの人に知ってもらい、そして世界へと広げていく——そのために、皆さんとともに歩んでいけたら嬉しいです。

Recommender Comment

鈴木龍一郎
城西大学薬学部教授

狭山茶は、寒暖差の大きい土地で栽培されるため、濃厚な味わいが特徴です。しかし流通量が限られており、認知度が十分ではありません。佐野さんは、狭山茶の認知度向上を目指し、化学成分の観点から研究を進めています。特に、萎凋という製茶方法に注目し、これが狭山茶の特徴を引き出す可能性があると考えています。本研究では、萎凋によって新たに生成される成分を明らかにし、狭山茶の個性や機能性を解明することを目的としており、認知度向上に貢献する重要な研究です。

北村雅史
城西大学薬学部准教授

萎凋茶は、これまでの緑茶とは異なる香味や機能性を持つ新たなお茶として注目されています。特に、狭山茶を用いた萎凋茶は、品種や栽培環境、そして萎凋の工程によって香りや成分が大きく変化するため、その品質や機能性を科学的に評価することは非常に意義深いといえます。生活者に萎凋茶を安心して届けるためにも、成分の特定や機能性の裏付けは欠かせません。本研究は、その可能性を広げるものとして、今後の狭山茶の価値向上にも大いに貢献するものと期待しています。

Project timeline

Date Plans
2025年 8月 月額支援型クラウドファンディング開始
2025年 8月~ 萎凋製法を用いた狭山茶の成分分析、機能性評価 随時、論文執筆
2026年 5月 茶摘み、茶畑にて茶樹の観察(フィールドワーク)
2026年 9月 日本茶業学会で発表(予定)
2026年 10月~ その他の狭山茶に関する研究 随時、論文執筆
2027年 5月 茶摘み、茶畑にて茶樹の観察(フィールドワーク)
2027年9月 日本茶業学会で発表(予定)
2027年9月 月額型支援クラウドファンディング終了予定

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