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NEXT GOAL
SUCCESS
三橋弘明
Tokai University、准教授
Pledged: 1,590,000 JPY
Target Amount: 500,000 JPY
NEXT GOAL: 1,000,000 JPY
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318 %
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Reached the funding target!

多くの方々にご支援していただき、非常に短い日数で目標を達成することができました!
ご支援下さった皆さま、本当にありがとうございました。
FSHDの研究を前に進めて欲しいという皆様の熱い思いが込められていると感じました。
また、これだけ多くの方々が応援してくれているという事実は、きっと患者様方に勇気を与えてくれたことと思います。
このご支援を必ず形にできるよう、しっかり頑張っていきたいと思います。

今回の研究計画をより確実に成功させるため、そして、より多くの人にFSHDという病気を知ってサポートしていただくために、クラウドファンディングの挑戦を残り45日間かけて継続したいと思います。

今回、DUX4-sを検出するための抗体の作製を目指し、抗体を3本作製する計画(1本あたり15万円)でご支援を募りましたが、抗体は生物の免疫反応を利用して作製するため、作ったものが必ずしも有効にはたらくとは限りません。私は3本作製すれば、そのうち1本は有効な抗体が取れるのではないかと考えて最初の計画を立てましたが、作製する抗体の本数が増えるほど、成功率が上昇することは間違いありません。また、複数本の抗体を作製すれば、より感度が高く性能の良い抗体を得られる可能性が増します。そこで、作製する抗体の数を増やすことを目指してセカンドゴールを設定いたします。

少し大きな目標になりますが、当初の計画の倍にあたる、抗体6本の作製を目指し、100万円にセカンドゴールを設定して活動を続けたいと思います。
ご支援下さった皆さまには、ぜひ、こちらの活動を広く周囲の方々に広めていただけますと幸いです。FSHDは最も患者数が多い型の筋ジストロフィーのひとつですが、病気の認知度がまだ高くありません。これを機に、この病気についてより多くの人に知ってもらい、筋ジストロフィーという難病に対するご理解やご支援をいただきたいと考えています。引き続き、どうぞ宜しくお願い致します。

Comment from academist staff
正義の味方「DUX4-s」を見つけ出す

Maiko Abe

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーは、遺伝子変異によって顔や肩、腕の筋肉から徐々に痩せ衰えていく難病で、現在も治療法はみつかっていません。原因となる遺伝子からは2種類のタンパク質が作られ、そのうちのひとつが「悪者」となって遺伝子の暴走を引き起こします。三橋さんは、もうひとつのタンパク質に注目し、それこそが「正義の味方」となって「悪者」を阻害することを発見しました。嬉しくても笑顔で感情を表現できない患者さんや孤立感を深める患者さんに笑顔を取り戻してもらいたい、という思いで治療法の開発に挑む三橋さん。今回のプロジェクトでは「正義の味方」を検出する抗体の作製とともに、より多くの方にこの病気について知ってもらうことを目標としています。

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの原因「DUX4遺伝子」

皆さんは筋ジストロフィーという名前の病気を聞いたことがあるでしょうか。この病気は筋肉が次第に痩せ衰えていき、自由にからだを動かすことができなくなってしまう難病です。筋ジストロフィーにはさまざまな型がありますが、いずれの型も患者さんは生まれつき病気を起こすような遺伝子変異をもっており、それが原因で発症してしまいます。

そのなかでも顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)は、最も患者数の多い型のひとつです。顔や肩、腕の筋肉が衰え、力が出なくなっていく病気で、進行すると足の筋肉も衰え、車椅子生活を余儀なくされます。腕が使えないと日常生活が非常に困難になることは容易に想像がつくと思います。また顔の筋肉が弱ってしまうと表情を作ることができなくなってしまい、感情の表現に悩みを抱えている患者さんも多くおられます。しかし、現在のところ治療法はみつかっていません。

FSHDの原因は「DUX4遺伝子」にあります。DUX4遺伝子からは、「選択的スプライシング」という現象により「DUX4-fl」と「DUX4-s」と呼ばれる2種類のタンパク質が産生されます。DUX4-flは、図のエキソン1をすべて含む長いタンパク質ですが、DUX4-sはエキソン1の後半を含まない短いタンパク質です。FSHD患者の筋細胞ではDUX4遺伝子からDUX4-flだけが産生されます。反対に、FSHD患者ではない人の筋細胞ではDUX4-sを作るスプライシングが起きており、DUX4-flは産生されていません。

DUX4-flは転写因子と呼ばれる種類のタンパク質で、さまざまな遺伝子を活性化するはたらきを持ちます。DUX4-flは本来、筋細胞には存在しないタンパク質であるため、FSHD患者の筋肉では筋細胞に必要のない遺伝子がDUX4-flによって活性化されてしまいます。その結果、いわば“遺伝子の暴走”によって細胞内の秩序が乱され、筋細胞が死にいたり、筋ジストロフィーを発症すると考えられています。

「選択的スプライシング」を操作する治療法の開発

私はこれまでに、DUX4-fl、DUX4-sをそれぞれ人工的に健康な細胞に導入する実験をおこなってきました。DUX4-flを導入すると細胞は死んでしまいますが、DUX4-sを導入しても、細胞には何も変化は起きませんでした。

あるとき、DUX4-flとDUX4-sを一緒に細胞に導入する実験をおこなったところ、細胞死が軽減することに気がつきました。DUX4-flは特定のDNA塩基配列に結合して遺伝子を活性化しますが、DUX4-sも同じDNA塩基配列に結合します。つまり、DUX4-flとDUX4-sが同時に存在する状況では、DUX4-flが結合するよりも先に、無害なDUX4-sがDNAに結合してしまえば、DUX4-flによる不要な遺伝子の活性化を妨げ、筋細胞死を避けられると考えられます。

これまで、世界におけるFSHDの研究では「悪者」であるDUX4-flにしか焦点が当てられてきませんでした。しかし、私の研究結果から、DUX4-sはDUX4-flを阻害する「正義の味方」である可能性が判明しました。近年、選択的スプライシングを望みの方向に操作する薬剤や核酸医薬の開発が進んでいます。DUX4のスプライシングを操作できれば、悪者のDUX4-flを減らし、味方のDUX4-sを増やすという一石二鳥の効果が期待されます。このような方法でFSHDの有効な治療法が開発できるかもしれないと考えています。

DUX4-sを検出する抗体の作製

DUX4-sタンパク質を増加させる薬剤を探索する研究をおこなうためには、DUX4-sタンパク質を検出するための抗体が必要です。しかし現在のところ、DUX4-sタンパク質を検出できる抗体は開発されておらず、細胞の中にどのくらいDUX4-sタンパク質があるのかを測定することができません。そのため、今回の研究計画では、DUX4-sを検出するための抗体を新たに開発することを目指します。

まずはコンピューター予測により、DUX4-sタンパク質の構造の中から抗体の標的となりやすい部分(抗原と呼びます)を数箇所選び出します。抗原候補のペプチドを人工合成し、外部企業に委託して抗体を作製します。

次に、作製された抗体が狙いどおり目的のDUX4-sタンパク質を検出するかについて、品質チェックをおこないます。私たちはすでに人工的にDUX4-sを合成するノウハウを持っているため、人工的に合成したDUX4-sを抗体が検出できるかを調べることで品質チェックをおこないます。ELISA、ウェスタンブロット、免疫染色、免疫沈降など抗体を用いたさまざまなアプリケーションがありますので、作製した抗体がどのアプリケーションに適用可能かなどを調べていき、その後の治療法開発研究へと応用していきます。

Why we need your support

ご支援していただいた研究費は、DUX4-sを検出するための抗体の作製費用(1個15万円程度)と、その後の抗体の品質チェックのための検査費用に使わせていただきます。

私はFSHDの研究を10年前からおこなっており、患者会にも毎年参加しています。患者さんに会って感じることは、「少しでも症状が良くなる治療法が欲しい」という切実な願いと、「自分と同じ病気の人に会ったことがなく、適切な情報が得られない」という孤立感や不安感です。FSHDは最も患者数が多い型の筋ジストロフィーのひとつであり、日本全国に少なからぬ数の患者さんがいると推測されるものの、病気の認知度が高くなく、正しい情報を得られないまま孤立している患者さんも多いと考えられます。

筋ジストロフィーは長年、不治の病とされてきましたが、近年の研究の進歩により治療も夢ではないという時代になってきました。それに呼応して、FSHD患者会(FSHD Japan)の設立や患者登録制度(Remudy)の開始など国内でも大きな動きが出ています。これを機に、この病気についてより多くの人に知ってもらい、孤立している患者さんに参加できる場所があることを伝え、筋ジストロフィーという難病に対するご理解やご支援をいただきたいと考えています。どうぞご支援のほど、よろしくお願いいたします。

***
ご寄附いただいた皆様へ、確定申告により税制上の優遇措置が適用される領収書を東海大学より発行致します。

なお、領収書の日付は、お申込み受付日やカード決済口座からの振替日ではなく、アカデミスト株式会社より東海大学に入金された日付となります。

【法人・団体様からのご寄附】
・全額損金算入が可能です。(法人税法第37条第3項第2号)

【個人様からのご寄附】
・所得税…寄附金額(総所得金額の40%を上限とする)から2,000円を差し引いた額を、当該年の課税所得から控除することができます。
・個人住民税…東海大学を寄付金控除の対象法人として条例で指定している都道府県・市区町村にお住いの方は、個人住民税の控除を受けることができます。
***

Profile

三橋弘明

私は幸いにも健康な体質で、高校時代は皆勤賞をとったくらいなのですが、反対に、たまに風邪をひいた時はひどくつらく感じるもので、「病気の苦しみを救ってくれる医療って素晴らしい。将来は医療に関わる仕事がしたい」と思っていました。大学に入り、遺伝子の異常で生まれつき病気を患っている人がいて、しかもその治療法がまだ開発されていない、という話を聞き、そういった人たちに薬を届けられるような研究者になりたいと思うようになりました。大学の恩師が筋ジストロフィーを研究していたことがきっかけで、筋ジストロフィーの研究の世界に足を踏み入れ、その後、国内とアメリカの筋ジストロフィーの研究所で研究員として働いてきました。筋ジストロフィーは不治の病といわれてきましたが、最初の原因遺伝子の発見から30年経った今、ついに治療薬が開発される時代になっています。私もこの難病の一研究者として、FSHDの患者さんに笑顔を取り戻していただけるよう、治療を目指した研究に挑戦し続けたいと思っています。

Project timeline

Date Plans
2021年8月 コンピューター予測による抗原の選定
2021年9月 抗体の作製開始(ペプチド合成、抗原投与、血清取得)
2021年12月 抗体価の品質チェック
2022年1月 抗体の精製
2022年2月 細胞培養、DUX4-sおよび対照タンパク質の合成
2022年3月 ウェスタンブロットによる品質チェック
2022年8月 日本筋学会にて成果発表(予定)

Pledge Rewards

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Featured : 活動報告レポート(PDF)、寄附金領収書

今回の研究をまとめたレポートをお送りいたします。

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活動報告レポート(PDF) / 寄附金領収書

20 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

5,000 JPY
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皆さまにお送りする研究報告レポートにお名前を掲載いたします。

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オンラインのサイエンスカフェにご招待いたします。今回のプロジェクトについてお話しいたします。

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普段私が研究をおこなっている研究室をオンラインでご案内いたします。

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今回の研究が論文化した際に謝辞を掲載いたします。

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東海大学のホームページにあなたのお名前を掲載いたします。

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Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 500,000) before 17:00 on July 29, 2021 (JST: GMT+9).
Payment options
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Securities

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