academist編集部
「地球科学」という分野で扱う自然現象は、実社会から遠く離れた出来事と思われがちです。しかし実際には、地面の凸凹や地下の構造や火山、温暖化や寒冷化などの環境変動など広く私たちの生活と防災に関わる学問です。
たとえば化石は、過去の生物の遺骸が海や川の底で堆積物に埋もれて腐らずに保存されたものです。こうした堆積物が地層となって固まり、地殻変動などで陸上に現れたとき初めて私たちの目に触れるわけですが、その化石たちは過去にその場所がどんな環境だったのか、周りの地層がどの時代のものなのかを私たちに教えてくれます。つまりは地下がどのような様子なのかを知るための重要な目印といえるわけです。
こうした情報を理解するためには、地図や地質図といった専門的な図面を読み解く力が必要になります。したがって、従来は大学などで専門的なトレーニングを受ける必要がありました。
私が2016年に設立したベンチャー企業 地球科学可視化技術研究所(地球技研)では、専門的なトレーニングを経ずとも直感的に地球科学情報を理解できるようにするため、CTOの大道寺とともにプロジェクションマッピングによる立体地図やVRによる可視化技術を開発し、「次世代の地図」を考えていくことで教育や防災展示に役立てています。
もし、地面の形やその場所の歴史などを立体地図を通じてユーザーが直感的に理解できるようになれば、普段は意識していなかった地域の細かな地形や地質などを日常的に掴み取ることができるかもしれません。ひいてはその感覚が、台風による水害や地震による災害からいかに自分や家族を守るのかという意識にもつながります。
2次元の地図を読むのが苦手という人でも、立体地図に触れて直感的に地面の凹凸を理解したことで地図が読めるようになったというケースもあります。私たちは「脳に強制的に地図をわからせる」ということを実現したいのです。こうした今までにない人間の感覚を拡張し、新しい人類への進化を促すことが、私たちの最終的な目標です。
私たちはこれまでに、目が見えない方向けに「触察」できる高精度の地図の開発や、VR・ARなどのコンテンツと組み合わせたインタラクティブな地図の開発を行ってきました。すでに各地の博物館では、地球技研が開発した大型の地質模型が展示されています。たとえば、2018年には茨城県つくば市にある地質標本館内に全長9mの精密な日本列島の3D模型を設置し、その表面に地層の分布や火山、活断層の位置、そして鉄道、道路網や上下水道など、地球科学とインフラ情報を高精度プロジェクションマッピングによって映し出すシステムを開発しました。
動画:「地質標本館「日本列島の立体地質図」ープロジェクションマッピングにリニューアルー【産総研公式】」
しかしながらここ最近は、新型コロナウイルス感染症対策のため、各博物館とも入館者数や展示物にかなりの制限がかけられています。今回のプロジェクトでは、こうした状況にも対応できるよう、より安価でシンプルな小型地質模型の開発を目指します。
具体的には、拡張現実(AR)などの技術を使い、立体地図の上に恐竜の産地やイラストなどの情報、火山の場所、地質図、河川の場所などさまざまな情報を表示し、私たちが暮らす国土の情報を直感的に理解できるような地図を制作します。
地球技研内にある「恐竜技術研究ラボ」では、すでにVRタイプの博物館を試作しており、今後はまず同様のVR博物館で地質模型のデータをバーチャル公開してみなさまのご意見を集約したうえで、小型地質模型開発の参考にしていきたいと考えています。
今回のクラウドファンディングでご支援いただいた研究費は、PCやAR開発機器など開発環境の拡充や、開発にかかる人件費、展示会や学会などでの発表費用等に充てさせていただきます。
このプロジェクトに参加して、地球上の誰もが分け隔てなく自由に楽しく地球科学を学べる最新の地図を一緒に作っていきませんか? ご支援のほどよろしくお願いいたします。
芝原暁彦
時期 | 計画 |
---|---|
2020年 11月頃 | VR博物館内で試作型の3Dモデルをバーチャル発表(予定) |
2021年5月 | 日本地球惑星科学連合の2021年連合大会で発表(予定) |
2021年 春~夏 | 日本ミュージアムマネジメント学会等で発表(予定) |
サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
6人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
11人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
私たちの研究室を、オンラインでご案内いたします。開発に使用している3Dデータの見学や機材の説明をさせていただきます。化石や地球化学などの事前質問も受け付けます。芝原の著書、監修書やたくさんの化石資料を使いながら、地球科学についてお話しします。
研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) / プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
8人のサポーターが支援しています (限定 50 個)
今回の取り組みは論文にまとめて学会でも発表する予定です。論文に支援者のみなさまのお名前を掲載させていただきます。また、日程調整のうえ、オンラインでのシンポジウムにご参加いただけます。事前質問を受け付けて、ZoomやSkypeでお答えします。
論文謝辞掲載+オンラインシンポジウム参加権 / 研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) / プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
弊社CTOの大道寺が開発中の立体地図を発送いたします。また、立体地図を見ながら化石や地球科学のご質問に直接お答えします。芝原の研究室から中継します。芝原の著書、監修書やたくさんの化石資料を使いながら、地球科学についてお話しします(※画像はイメージです)。
立体地図 / 論文謝辞掲載+オンラインシンポジウム参加権 / 研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) / プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
1人のサポーターが支援しています (限定 20 個)
私のサイン入りの著書(複数冊)を差し上げます。プロジェクトページの内容や報告書と一緒に読んでいただけると、より理解が深まると思います。また、地球技研のセクションである恐竜技研のオリジナルTシャツを発送いたします(※画像は開発中のものです)。
地球科学福袋! 著書複数冊(サイン入り)+恐竜技研オリジナルTシャツ / 立体地図 / 論文謝辞掲載+オンラインシンポジウム参加権 / 研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) / プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
1人のサポーターが支援しています (限定 10 個)
ビデオ通話による個人面談で1時間程度、化石や地球科学のご質問に直接お答えします。芝原の研究室から中継します。芝原の著書、監修書やたくさんの化石資料を使いながら、地球科学についてお話しします。
オンラインディスカッション / 地球科学福袋! 著書複数冊(サイン入り)+恐竜技研オリジナルTシャツ / 立体地図 / 論文謝辞掲載+オンラインシンポジウム参加権 / 研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) / プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
0人のサポーターが支援しています (限定 15 個)
芝原がご希望のテーマで講演会を開催いたします。地球科学や化石、最新の3Dデータ技術など、ご要望にお応えする形でお話させていただきます!
ご希望のテーマでオンライン講演会実施 / オンラインディスカッション / 地球科学福袋! 著書複数冊(サイン入り)+恐竜技研オリジナルTシャツ / 立体地図 / 論文謝辞掲載+オンラインシンポジウム参加権 / 研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) / プロジェクト報告書(PDF) / サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
0人のサポーターが支援しています (限定 2 個)
当サイトは SSL 暗号化通信に対応しております。入力した情報は安全に送信されます。
サンクスメール、HPへのお名前掲載(希望者のみ)
6
人
が支援しています。
(数量制限なし)
プロジェクト報告書(PDF) 他
11
人
が支援しています。
(数量制限なし)
研究室バーチャル見学ツアー(事前質問受付) 他
8
人
が支援しています。
(限定 50 個)
論文謝辞掲載+オンラインシンポジウム参加権 他
0
人
が支援しています。
(数量制限なし)
立体地図 他
1
人
が支援しています。
(限定 20 個)
地球科学福袋! 著書複数冊(サイン入り)+恐竜技研オリジナルTシャツ 他
1
人
が支援しています。
(限定 10 個)
オンラインディスカッション 他
0
人
が支援しています。
(限定 15 個)
ご希望のテーマでオンライン講演会実施 他
0
人
が支援しています。
(限定 2 個)