2月28日をもって無事終了しました。支援していただいた方々やアカデミストの方々に深くお礼申し上げます。挑戦期間にNHKの番組やニュースにこちらの研究を大きく取り上げていただき、どちらかというと引きこもって論文を書くのが大好きな自分には、これまで経験したことのない世界に解き放たれた感じがしています。これから先は福島で存分に研究をしていきますので、定期的に進捗を報告させていただきます。引き続き、よろしくお願いいたします。
1月15日で、目標額を達成しました。ご支援に心かお礼申し上げます。
ご報告が1月17日と遅くなり大変失礼しました。実はその日が修士論文提出の締め切りで、人の手が及ぼない地面の下で微生物に炭酸カルシウムを作らせる技術開発に、年明けから学生と全力で取り組み、無事完成することができました。今回のクラウドファンディングの技術と共に、1日でも早く困っている現場で利用できるように、福島での実証試験の準備を加速させていきます。この貴重な資金を元手に一層研究に励みますので、どうかご期待ください。
子どもの頃、大気汚染で小児性喘息になり、とても苦しかった記憶が今でも鮮明に残っています。環境問題に興味を持ち、国際的な問題を解決することを夢見て研究者になった原点は、30年近くたった今でも決して変わるものではありません。
私はこれまでに、放射能汚染の環境浄化と高レベル放射性廃棄物地層処分の研究に取り組んできました。その成果として、目に見えない放射性粒子が炭酸カルシウムの結晶内部に100万年間封じ込められている自然現象を発見しました。炭酸カルシウムは真珠やサンゴの成分であり、とても身近な固形物です。このことから、目に見えない粒子を炭酸カルシウムに閉じ込めて、さらには人体に無害な大きさにできれば、多くの問題を解決できると思いつきました。
この研究の先に目指すものは、国境を越えて飛来する目に見えない小さな粒子であるPM2.5に代表される大気中を飛散する粒子を対象とした技術の確立です。そのために、まずは地面から風によって飛散する粒子について、炭酸カルシウムで無害化する技術の実用化に取り組みたいと考えています。
具体的には、福島第一原発から放出されたセシウムボールという放射性粒子の問題や、川の氾濫などが原因で住宅地に溜まった泥の微粒子を吸引することによって生じる健康問題の解決に活用したいと考えています。
特に、外で遊んでいる小さい子どもは発生源に近く吸引するリスクが高いにも関わらず、マスクをつけるのが難しいため、子どもを持つ親として心配しています。これらの大災害は今後も起こる可能性があるため、次に起こる前に問題解決することが社会から求められています。
これまでの研究では、ガラスが主成分のセシウムボールと同じ大きさのガラス微粒子を作成して、無害な大きさの炭酸カルシウムで包み込む実験を行いました。実験では、除雪剤として身近に利用されている塩化カルシウムと、重曹として食している炭酸水素ナトリウムを加えて炭酸カルシウムを作り出しています。これらの材料は価格が安く、大量に散布でき安全です。また、近年農薬散布などに活用されているドローンを利用することで、簡単に大規模に処理できることが期待されます。
すでに、ドローンでの散布を想定して、溶液や粉末を散布した実験を行い、ガラス微粒子を無害化することに成功しています。現在の課題として、実際にこの技術を公園や川の氾濫が発生した住宅地に適用する際に、どれだけ少なく散布して効果が得られるのかということについて、さまざまな地面の状態を考慮して最適化する必要があります。この技術の詳細は、youtube動画「目には見えない粒子から身を守る技術(東大理学部鈴木庸平研究室)」で紹介しています。
国や民間の競争的資金を当てにすると、応募して採択されるまでに時間がかかってしまい、一刻も早く実用化したいというゴールから遠のいてしまうため、クラウドファンディングに挑戦することとしました。また、クラウドファンディングを通じて、この技術をより多くの方々に知ってほしいという思いもあります。
研究計画としては、まず、福島第一原発周辺の帰還困難地域で試料採取を行おうと考えています(自治体の許可を得たうえで行います)。福島県は台風第19号の被害も甚大であり、実際に被害を受けた現場からも試料の採取を行う予定です。今回ご支援いただいた資金の一部は、試料採取で必要な旅費に使用させていただきます。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
時期 | 計画 |
---|---|
2019年12月 | クラウドファンディング挑戦 |
2020年4月 | 本格的に研究開始 |
2020年9月 | 資源素材学会で発表(予定) |
2020年10月 | 論文執筆作業開始 |
研究の詳細な進捗などをレポートにまとめてお送りします。応援よろしくお願いいたします!
研究報告レポート(PDF版)
5人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の写真もしくは研究室ロゴのキーホルダーをお送りいたします! ※画像はイメージです。
鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の写真と研究室ロゴのキーホルダー / 研究報告レポート(PDF版)
6人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
学会にて本研究に関する発表をする際、謝辞にお名前を掲載させていただきます。また、発表資料(電子版)を送付いたします。お力をお貸しください。応援よろしくお願いいたします!
学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / 鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の写真と研究室ロゴのキーホルダー / 研究報告レポート(PDF版)
13人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
私たちの研究室をご案内いたします。鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の標本も見ることができます。応援よろしくお願いいたします!
研究室見学(鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の標本も見ることができます) / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / 鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の写真と研究室ロゴのキーホルダー / 研究報告レポート(PDF版)
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鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の写真と研究室ロゴのキーホルダー 他
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学会発表資料の謝辞にお名前掲載 他
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研究室見学(鉄のうろこを持つ巻き貝「スケーリーフット」の標本も見ることができます) 他
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