ご無沙汰しております.
昨年のクラウドファンドでは,大変お世話になりました.
お陰様で,順調に衛星開発に取り組んでおります.
昨年度は,第27回衛星設計コンテスト(徳島)にて,HATOSATが電子通信学会章を頂きました.皆様の暖かいご支援のお蔭と,心より御礼申し上げます.
話は変わりますが,我々も新型コロナウィルスの影響で,大学が5月6日まで閉鎖となり,できることが限られてきました.現状,研究室の学生ともオンラインでミーティングをしております.学生も,思うように作業ができず,ストレスを抱えているようです.そんな彼らもあきらめずに前を向いて,本格的な活動再開に備えております.こんな状況でも,皆様へ何かでききないかと考えHATOSATのペーパークラフトを作成しました(吉成さご協力いただき,ありがとうございます).今はこういったことしかできませんが,いずれ皆様は衛星打ち上げの報告できるよう,できることから開発を続けて参ります.皆様におかれましてもどうぞご自愛下さいませ.
以下のブログにPDF版を掲載しております.こちらも合わせてご利用下さい.
https://note.com/keitana/n/n280a4db48530
東京電機大学 田中 慶太
HATOSAT開発プロジェクト進捗報告会兼基本設計審査会開催のお知らせ
東京電機大学理工学部電子工学系電子計測研究室
HATOSAT開発プロジェクト代表 修士2年 吉成宏太
現在、東京電機大学理工学部電子工学系電子計測研究室では超小型人工衛星の開発を行っています。昨年度までの超小型衛星に関する要素の研究の結果もあり、今年度より、クラウドファンディングを用いた開発資金の獲得を開始し、Engineering Model(EM)の開発フェーズへの移行を予定しています。
つきましては、今までの東京研究室における衛星開発の進捗報告会も兼ねた基本設計審査会を開催させていただきます。本会にて皆様より様々なご意見を頂戴し、今後の衛星開発にも活かしていきたいと思っております。
出欠等の連絡はhatosat@gmail.comまでお願いします。皆様のお越しをお待ちしております。
記
1. 日時:2019年4月27日(土)13:00-18:05
2. 場所:東京電機大学 鳩山キャンパス 10号館(本館)2階 第1メディア教室 (当日は案内を掲示します)
本学までのアクセスは以下のサイトをご参照下さい.
https://www.dendai.ac.jp/access/saitama_hatoyama.html
キャンパスマップ
https://www.dendai.ac.jp/about/tdu/campus/saitama_hatoyama.html
3. 当日のプログラム
(1) 開会挨拶(吉成宏太)(13:00〜13:05)
(2) HATOSAT概要説明(13:05〜13:30)
(3) 各系の開発報告(当日の状況により順番の前後がある場合があります)
① S&Fミッション系(13:30~14:00)
② CMG系(14:00~14:20)
③ 光学系(14:20~14:50)
④ 通信系(UHF)(14:50~15:20)
⑤ 通信系(マイクロ波)(15:20~15:40)
⑥ 地上局系(15:40~16:00)
⑦ 姿勢制御系(磁気トルカ)(16:00~16:20)
⑧ 電源・バス系(16:40~17:00)
⑨ C&DH系(17:00~17:20)
⑩ 熱・構造系(17:20~17:40)
⑪ 質疑応答(17:40~18:00)
(4) 閉会挨拶(田中慶太)(18:00~18:05)
以上
JAXA地球観測センター春の一般公開にて恒例の水ロケットの打ち上げ体験を行います.
水ロケットが飛ぶ仕組みも説明します.多くの参加お待ちしております.
お申し込みは以下のサイトを参照して下さい.
https://www.dendai.ac.jp/event/20190412-01.html
HATO SAT開発プロジェクトblog より
https://hatosat.blogspot.com/2019/04/blog-post_13.html
「ストア&フォアードミッション」
皆さんが登山を楽しんでいるとき、病気で倒れてしまったら、どうしますか?
もし周りに誰もいなかったら?
携帯電話が通じなかったら・・・
ストア&フォアードミッション(S&F)は、地上で得たデータをHATOSATに送信し、別地点の地上に再送信するミッションです。
送信するための消費電力が、通常の数百分の一で足りるため、小さな容量のバッテリーで駆動でき、送信機器を小型・軽量化することが可能です。
例えば、この装置を登山者に着けて心拍数や脈拍などを測れば、地上の電波が通じない場所でも、HATOSATに送信することができれば,救援を呼ぶことも可能です。
また、海洋上など地上の電波が届かない場所において、魚類の生態調査がしたい場合でも、
データを送信することができます。
今回もHATO SATのミッションを紹介します!
3.マイクロ波通信実験
HATOSATでは,周波数2~4GHz帯のマイクロ波の一種を使用して,地上の無線局と通信を行います*.一般的に超小型衛星の無線通信には,430MHz帯のUHFという電波が使われていますが,これに比べてマイクロ波は波長が短い為,アンテナを小さくすることができ,そのうえ沢山の情報を送信することが出来ます!HATOSATでは容量の大きい画像データの通信用としてこれを使用し,実験を行います.私たちは将来的に,より容量が大きいMEG,MRIといった脳の検査データを衛星を使って収集・送信するシステムの構築を目指しているため,マイクロ波通信は非常に重要な技術となります.
さらにHATOSATでは,マイクロ波を送信するアンテナとしてパッチアンテナを使用します.これは,マイクロストリップアンテナの一種で,小型・軽量に作ることができ,さらには衛星通信に必須の円偏波を比較的容易に作り出すことが出来ます.
電波は目には見えないうえ,ほんの少しの調整でアンテナの特性が変わり,苦労することもあります.それでも,利得の高い(性能の高い)アンテナや高効率の通信システムを実現するため,日々開発に励んでいます.
さらに今回マイクロ波の受信を行う地上の無線局には,本学の所有する直径3mのパラボラアンテナを使用します.本学は標高約80mの山頂にあり,アンテナはキャンパスの屋上に設置されているため,周りに電波を遮るものがなく非常に良好な通信環境です.
今回もHATO SATのミッションを紹介します!
2. CMGによる高速姿勢制御実証実験
CMGとは,Control Moment Gyroscopeの略で,角運動量交換型といわれる姿勢制御装置の一種です.その原理は,高速で回転するホイールをジンバル機構で支持する構造で,ジンバルに固定されたモータによりホイールの角運動量(回転軸)の向きを変更することによって得られる,いわゆるジャイロ効果によるトルクにより人工衛星の姿勢を制御します.これまで一般的に用いられてきた姿勢制御装置には,リアクションホイールや磁気トルカがありますが,CMGはそれらに比べて数十倍のトルクを出力できるので,高速な姿勢制御が可能になります.
近年は,特にリモートセンシングによる地球観測の需要が高まっており,特定の地点・設備等の詳細な形状や稼働状況を高頻度に把握することが求められています.例えば災害発生時には,災害発生地域の上空に衛星が飛来した際,衛星の姿勢を制御して,観測センサ(カメラ等)の視線方向を目標へ向ける動作を複数回行う必要があります.そこで,この高速姿勢制御の技術が重要になります.
CMGはこれまで,そのトルクの大きさから国際宇宙ステーションなどの大型宇宙機の姿勢制御に主に用いられてきました.しかし,CMGはその構造の複雑さや,姿勢制御精度が劣ることなどの課題もあり,Cubesatに搭載された例は殆どありません.そこで私たちは,これらの課題を解決し,高速と高精度を両立した小型CMGの実証を目指しています.
S&Fミッション
HATO SATのミッションの詳細について紹介します!
1.S&Fミッション
S&Fとは,Store and Forwardの略です.これは,地球上に設置したセンサ等の端末によって何らかの情報を計測し,そのデータを地球を周回する衛星が集めます(Store).そして衛星が管制局の上空に飛来した時にそのデータを地上にダウンリンク(Forward)することで,地球上のあらゆる場所の情報を得ることが出来るといったものです.
このミッションは地上で何を計測するのかが大切で,特に携帯電話の通らないところや,危険地域などで優位性が高くなります.HATOSATにおいては,雪山等の登山者にセンサを身に着けてもらい,登山者のバイタルデータ(脈拍,血圧,体温)や位置情報の計測を試みます.これを登山者が遭難した場合の救助に役立て,登山の安全確保につなげたいと考えています.
また,地上に設置するセンサからの情報収集には,送信出力20mW,周波数帯920MHzの特定小電力無線を使用します.これにより無線通信用の免許を必要とせず,様々な場所にセンサを設置することが出来ます.しかしこのような特定小電力無線は,伝送速度が遅いというデメリットがあり,特にデータ容量の大きいバイタルデータを送信しきれない恐れがあります.私たちはこれを,アンテナの利得向上により改善しようと現在研究開発を行っております.
超小型衛星とは??
現在開発中の超小型衛星はとても小さく,縦横10cm 高さ30cmです.
縦横高さ10cmを1つのユニット(1U)として規格化されており,このような超小型衛星はCubesatと呼ばれています.
このユニットの数により呼び方が変わり,2つであれば2U Cubesat,6つであれば6U Cubesatとなります.つまり私たちが開発している超小型衛星は3U Cubesatということになります!
写真が開発中の 3U Cubesatの実物大モックアップです.このように手で持てるほど小さいんです!
この中に様々な機器を搭載して,ミッションを行います!
ミッションの内容に関してはまた次回紹介したいと思います.
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研究報告レポート(PDF版)
17
人
が支援しています。
(数量制限なし)
オリジナルステッカー 他
27
人
が支援しています。
(数量制限なし)
オリジナルポロシャツ 他
17
人
が支援しています。
(数量制限なし)
サイエンスカフェ参加権 他
30
人
が支援しています。
(数量制限なし)
Webサイトにお名前掲載および衛星撮影の画像データ 他
8
人
が支援しています。
(数量制限なし)
研究室見学ツアー 他
3
人
が支援しています。
(数量制限なし)
衛星打ち上げ時の発表資料にお名前掲載 他
0
人
が支援しています。
(数量制限なし)
超小型衛星「HATOSAT」のSTMモデル(構造モデル) 他
0
人
が支援しています。
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