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令和8年度 第32回日本介護福祉教育学会にて、基調講演を務めさせていただきました。
講演テーマは、 「対話から育つケアの力 ~実践知を共有する介護教育のデザイン~」 でした。 これまで取り組んできた、介護現場の実践知の言語化やパターン・ランゲージ、そして「ケアする/される」から「ともに生きる」社会へという考え方についてお話ししました。
今回、とてもありがたかったのは、これまで続けてきた研究や実践を、多くの介護福祉教育に関わる方々に知っていただけたことです。
講演後には、たくさんの方から声をかけていただき、その後もメールで感想をいただきました。 特に印象に残ったのが、「ともに生きることば」の30の言葉を、学生の経験を引き出すために使いたいというお話です。 介護実習では、学生たちは多くの経験をして帰ってきます。しかし、その経験を話すきっかけがなければ、なかなか言葉にならないこともあります。30の言葉が、その経験を思い出し、語り始めるための「トリガー」になるのではないか、という感想をいただきました。 まさに、パターン・ランゲージをつくってきた意味の一つだと感じています。
また、学生が実践と理論を往還しながら学ぶ仕組みづくりに関心を持つ先生からも、研究や活動との接点を感じていただきました。 現場で起きていることを言葉にし、その言葉を使って振り返り、もう一度実践に戻っていく。研究と実践を往復することは、私自身がこれまで大切にしてきたことでもあります。 さらに、「ともに生きることば」を今後の講義で教材として使いたい、そしてケアの世界の共通言語として、国家や文化の壁を越えて広がっていく可能性を感じるという言葉もいただきました。 研究を始めた当初は、ここまで具体的に教育現場で活用していただけることを想像できていませんでした。 論文を書くことや研究成果を発表することももちろん大切ですが、つくったものが誰かの授業で使われたり、学生との対話のきっかけになったり、そこから新しい実践が生まれたりする。 研究が社会の中で使われていくことの嬉しさを、改めて感じた学会でした。
そして今回、介護福祉教育に長く携わってこられた先生方や、これから一緒に何かできそうな方々との新しい出会いもありました。 研究は、一人で完結するものではないと思っています。人と出会い、対話し、そこから次の問いや実践が生まれていく。その積み重ねを、これからも大切にしていきたいです。
このような機会をいただいた学会関係者の皆さま、当日お話を聞いてくださった皆さま、そして講演後にも丁寧な感想を届けてくださった皆さま、本当にありがとうございました。
これからも研究と実践を往復しながら、現場にある実践知を少しずつ社会にひらいていきます。 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。


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