北海道大学 大学院総合化学院 博士後期課程在学中。博士後期課程進学時、自身で研究テーマを立案し、夢の実現のために現在の研究テーマで研究を進めています。また、博士課程教育リーディングプログラムのプログラム生としても活動しており、高い専門性によって世界規模のプロジェクトを牽引し、チームの多様性を最大限に発揮することにより、課題解決を達成できるリーダーとなるべく、研究活動・プログラム活動を行っています。現在、北海道道東の釧路・根室地域を物質科学の観点から活性化するプロジェクトに参画中。自身の研究能力によって、人々の生活に貢献できるよう、日々様々な観点から研究を進めています。
発色の制御が可能で、構造が壊れない限り永久的に発色する発色体を作製することで、既存の彩色法の課題を解決したいと考えています。
我々の生活は多種多様な色で彩られています。彩色には有機色素や無機顔料が用いられていますが、これらの物質の彩色には耐久性や安全性に課題が残っています。有機色素は紫外線にさらされることにより、分子が分解され褪色してしまうため、長期の彩色手段としては不向きな面があります。無機顔料は耐久性が高いものの、一部の顔料には人体に有害な金属元素が含まれていることがあります。
そこで私は、希少な金属資源を用いずに、構造が壊れない限り永久的に発色する新たな発色体を作製することで、既存の彩色法の課題を解決しようと考えています。
光吸収と周期構造による干渉の二つの要素を制御することによって発色する構造体を構築することで、既存の彩色法の課題の解決を目指します。
光の波長の長さ(1 mの1億分の1以下)以下のスケールで周期的な構造を持つ物体は、光が干渉することで色づきます。私は光の波長程度の大きさの粒子を合成し、種々の化学的な手法で特定波長のみを吸収する機能をもたせることで、周期構造によって発色するだけでなく、物質そのものの光吸収によっても発色を制御できる構造体を作製しようと考えています。この時、希少な金属資源を使用しない無機材料を構造物に用い、粒子の光吸収能と粒子の周期構造を両方制御することによって、無限の種類の色を生み出す構造体を作製しようとしています。
現在は、特定波長を吸収する粒子を、凝集を抑制して合成する方法を検討しています。無機化合物の粒径を制御して合成する際の鍵は温度です。温度が低いと反応が進行しない一方で、温度が高くなると粒子同士がくっついてしまい、吸収波長に影響が生じてしまいます。反応性の高い原料を用いることで、低温で反応を進行させて凝集を防いで反応を進行させようとしています。
また、特定波長を吸収する粒子をコアにして粒径のそろった粒子を合成する方法の検討も同時に行っています。特定波長を吸収する粒子をコアとした無機粒子の合成は達成できているのですが、コアの含有量はまだ少なく、粒径の均一性もさらに向上させる必要があります。全ての粒子をコア-シェル構造とし、粒径を制御して真球状の粒子が得られるよう、様々な条件を試みています。
大学や企業の関係者だけでなく、未来をより良くしようと考えている多く人に私の研究を知ってもらい、私の研究を応援していただきたいからです。
我々大学院生への経済的な支援は、研究内容の学術的な価値や将来性が評価された人たちが受けることができるものが多いのが現状です。学術的価値や将来性はもちろん研究を遂行する上で大切ですが、大学院生個人の、研究や将来への熱量、夢を応援することによって大学院生を支援する仕組みはacademistしかありません。
研究を成し遂げることによって既存の彩色法の課題を解決したいという「夢」に向かって頑張る私を応援して頂くために、academistに挑戦しています。
多くの人に私の研究を知ってもらい、現象の深い理解やその応用に加え、課題解決に貢献するために研究を行っていきたいと考えています。そのためにも、多くの皆様からの応援よろしくお願いします。
野口真司さんは、博士後期課程に進学する際、自分自身で本研究テーマを立案し、実際に研究を進めています。自ら考えた上で実験を繰り返し、思い通りにならなかった結果も含め、多方面からの議論を積み重ねることによって研究が進捗し、研究者として成長してくれることを願っています。様々な方に野口真司さんの研究を知ってもらい、今後この研究内容が大きく展開されることを期待しています。
野口真司さんは、自身の研究が科学の進展だけではなく、社会の課題解決にも貢献すると信じ、その目標達成のために研究活動に励んでいます。博士課程教育リーディングプログラムやDX博士人材フェローシップにも採択され、自身の専門能力によってチームを率い、組織の多様性を最大限生かして難題を解決できるリーダーになろうと、志をもって各種活動に取り組んでいます。新進気鋭の研究者としての野口真司さん、大志をもった若者としての野口真司さんを応援しています。
時期 | 計画 |
---|---|
2022年11月 | 実験を進めてデータ取得 |
2022年12月 | 研究室内での報告 |
2023年1月 | 実験を進めてデータ取得 |
2023年2月 | 研究室内での報告 |
2023年3月 | 国内学会発表 |
2023年4月 | 学会での助言を活かして実験をさらに進める |
2023年5月 | 研究室内での報告 |
2023年6月 | 実験を進める・論文執筆開始 |
2023年7月 | 必要なデータの収集・論文初稿完成 |
2023年8月 | 論文投稿・国際会議の準備 |
2023年9月 | 国際会議参加・論文の訂正 |
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