

挑戦期間
2022/11/01 - 2027/10/31
最終活動報告
2026/09/19 08:15:19
活動報告
78回
サポーター
29人
経過時間
2022/11/01 10:00:00

先日、組織内の寄付文化をどうつくるか、ということについて講演する機会がありました。
よく「日本には寄付文化がないから」という言説が見られることありますが、これは組織内部で解決するべき課題=ファンドレイジングに投資ができない、という問題の責任を転嫁するロジックとしても使われているように思います。
寄付募集はマーケティング投資、リレーションシップ構築への投資としての側面がありますので、組織内の誰かが一定のリスクを取っていく必要があります。
その際に、「ファンドレイジング文化」が組織内に育っているかどうか、が重要になります。
米国ではファンドレイジングの実践がかなり確立されており、英国がそれを追いかけているということが下記の論文などでは紹介されています。英国の中でも、大学セクターとアートセクターを比べると、前者の方が実践で先を行っているようです。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/nvsm.1673
日本は、大学セクターではかなりファンドレイジングという概念が普及してきたと感じます。
こんど大学技術移転協議会(UNITT)の年次カンファレンスで登壇させていただくのですが、これは大学において、研究者が行った発明を社会実装するための、技術移転の専門職の方々の集まりです。
https://unitt.jp/seminar/unitt/
基金担当者だけでなく、技術移転の専門職の方々の間でもファンドレイジングに詳しい方、実践に取り組む方が出てきており、裾野の広がりを感じます。
(かくいう私も、自分で特許を取ったり社会実装のための会社をつくってみたりしたここ数年で、技術移転についての知見も多少得られたと思います)
いろいろな部署の人がファンドレイジングについて理解すること、下記の記事のように大学執行部がファンドレイジングに対してコミットすることは、組織内のファンドレイジング文化をつくる上でたいへん重要です。
https://academist-cf.com/fanclubs/274/progresses/5040?lang=ja#documentBody
大学におけるファンドレイジング文化というのは、閉塞感や他責の状態に陥っていることを自覚したうえで、自分たちで未来へのビジョンをつくり、それを少しずつ多くの人と共有することで、現実を動かしていこうという文化でもあると思います。
大学が危機にあると叫ばれてずいぶん長くなり、たしかに現状は厳しいのですが、それでもなお前を向いてファンドレイジングに取り組もうという人にアクションリサーチを持ちかけて現実を変えていく、そんなプロジェクトを続けていきたいと思います。