

挑戦期間
2022/11/01 - 2027/10/31
最終活動報告
2026/08/18 21:52:17
活動報告
77回
サポーター
30人
経過時間
2022/11/01 10:00:00

今年は、日本パブリックリレーションズ学会の活動の一環としてアクションリサーチの担い手を養成する研究会を開催しており、8月の下旬に次の開催日があります。
(どんな研究会であるかはこちらの記事でも紹介していました。もう半年以上前なのか…)
https://academist-cf.com/fanclubs/274/progresses/4827?lang=ja#documentBody
たった数か月ではありますが、中には非常に顕著な成果を挙げる組織も出てきました。
そして、そうした成果を論文としてどのように出そうか、という相談ができるケースも出てきています。
このような時、つくづく実感するのは
「アクションリサーチは本質的に政治的な意味を持つものである」
ということです。
いやいや待ってよ、寄付募集を科学的に考えるんじゃないの?科学というのは客観的なものじゃないの?と思われる方もおられるでしょう。
ここでいう政治性とは、政治的信条の話というよりは、個人や組織が持つ影響力を高めたり低めたりする、というくらいで考えてください。
そもそも研究者が参加して非営利組織の寄付募集の実務に助言をする、それを研究者や実務者がいずれかの場所で発表する、という行為は、明らかに客観的な立場からの観察者、という(一般的にイメージされる科学者的な)関与の仕方を越えています。
あるアクションリサーチで成果が出て、それが広く共有された場合には、同じような手法が他の組織でも実践されるようになるでしょう。
そのアクションリサーチに参加した人々は、その手法について、影響力を持つようになるかもしれません。組織内でも評価が高まるかもしれません。
そのような影響力、つまり政治的な権力の獲得を目指して実施する研究者や実務者ならば、「成果が出た」と報告したくなるバイアスがかかるという側面もあります。
私がこのプロジェクトで、非常に手間のかかる複数事例比較に取り組んでいるのは、成果についてグラデーションの中で捉えることを目指したという面もあります。
(複数事例では一方で、リンゴとミカンを比較してどうするんだ、というような問題が出てくるのですが・・・)
一方で、私が研究者として一緒に協働したいと思うのは、良い意味での政治的な影響力を高めたい、と思っている実務者の人々であるというのも認めざるを得ない事実です。
そもそもそのような政治的意図がない人には、アクションを一生懸命実施しようというインセンティブが欠けているケースも(特に成果と個人への報酬が紐づきにくい非営利組織では)少なくありません。
自分たちの取り組みが持つ政治性に対して自覚的であることは、とても重要だと考えています。
アクションリサーチの担い手の方々には、その取り組みの政治性を自覚しつつも、良い意味での野心、より望ましい組織や状態をつくるのだ、という意欲を持っていただきたいと思っています。
8月下旬、アクションリサーチの担い手の方々と議論をするのが非常に楽しみです。