終了 遠い宇宙はどんな環境なのか、実験で明らかにする

簡単な自己紹介

サポートいただいている皆様（執筆時点ではお二人）、この度は貴重なご支援をいただきまして本当にありがとうございます。東京大学大学院修士2年の佐藤と申します。

近年では私たち生命の存在する太陽系の外にも、多くの惑星が見つかってきています。そこでもし生命が見つかれば、「私たちは孤独なのか？(Are we alone?)」という問いの答えを100点満点で得ることができます。しかし宇宙で地球以外には生命が存在しないとなれば、気になってくるのが「どうして私たちが存在するのか(Why are we here?)」という生命の起源に関する問いです。例えばそのアプローチの一つには、生命の進化を人類からその根源まで遡るトップダウン形式があります。しかしそれだけではなく、科学者たちは同時に宇宙の始まりから生命誕生までに至るボトムアップ形式のアプローチも考えています。つまり宇宙にとって地球ができることは、特異的なのか、それともできるべくしてできたのか、ということです。そうなると考えるべき問いは「星はどのように形成されるか？」に変わります。このような経緯から私は星形成について興味を持っていて、その材料物質となる星間塵の性質を実験によって研究しています。