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渡部 綾一

京都大学、博士後期課程2年

挑戦期間

2021/09/01 - 2022/08/31

最終活動報告

2024/03/28 17:50:02

活動報告

104回

サポーター

50人

経過時間

2021/09/01 10:00:00

幼児の視覚的意識の研究論文が意識研究の専門誌にアクセプトされました!

academist Prize採用期間中に行っていた研究論文が、意識研究の専門雑誌Consciousness and Cognitionにアクセプトされました!
4年かかりました。何度もあきらめようと思いましたが、みなさんのサポートと応援のおかげで最後までやりきることができました。
academist Prizeに応募時と採用期間、本当に生活がしんどくて、研究や大学院をやめようか真剣に悩みました。
そんな中きっとうまくいくよ、大事な研究をしているよ、研究してくれてありがとう、応援しているよ、などの言葉とともに、あるいは言葉なくとも、ずっと支えてくださったみなさんに、心からお礼申し上げます。

今は、絶賛博論執筆中で、提出まで1か月を切り、焦りながらも頑張っています。
引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。

論文はこちらです!
Watanabe, R., and Moriguchi, Y. (2023). Young children’s subjective and objective thresholds and emergent processes of visual consciousness using a backward masking task. Conscious. Cogn. 116, 103605. doi: 10.1016/j.concog.2023.103605.

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1053810023001423?dgcid=coauthor

研究要約 (翻訳)
ヒトにおける視覚的意識の研究は、主に成人を対象として行われてきた。しかし、幼児の視覚意識が大人のそれと似ているのか、それとも違うのかは、まだわかっていない。本研究では、視覚的意識の閾値と発生プロセスについて、幼児と成人の主観的気づきと客観的判別を2つの実験で検討した。実験1では、5~6歳児20名と成人20名が、正方形または菱形をターゲット刺激とする図形弁別課題を行い、刺激提示時間(SOA)が20~260msのターゲット刺激に対する主観的気づきに関する質問に2段階評価 (yes/no) で回答した。実験2では、5~6歳児31名と成人16名がこの課題を行い、、SOAを50~550msとして、主観的気づきに関する質問に4段階評価で回答した。SOAによる判別成績と気づき尺度を測定し、シグモイド関数に当てはめた。その結果、幼児の客観的判別の閾値は大人のそれよりも大きかった。さらに、幼児の主観的な主観的気づきの閾値は、4点スケールでは成人のそれよりも大きかったが、2点スケールではそうではなかった。最後に、意識の発生プロセスに年齢差は見られなかった。本研究は、幼児の意識の発生プロセスは成人と類似しているが、幼児の閾値は成人に比べて大きいことを示唆している。

Ryoichi Watanabe 2023/11/16 12:58:09
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