academist Prize採用期間中に行っていた研究論文が、意識研究の専門雑誌Consciousness and Cognitionにアクセプトされました!
4年かかりました。何度もあきらめようと思いましたが、みなさんのサポートと応援のおかげで最後までやりきることができました。
academist Prizeに応募時と採用期間、本当に生活がしんどくて、研究や大学院をやめようか真剣に悩みました。
そんな中きっとうまくいくよ、大事な研究をしているよ、研究してくれてありがとう、応援しているよ、などの言葉とともに、あるいは言葉なくとも、ずっと支えてくださったみなさんに、心からお礼申し上げます。
今は、絶賛博論執筆中で、提出まで1か月を切り、焦りながらも頑張っています。
引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。
論文はこちらです!
Watanabe, R., and Moriguchi, Y. (2023). Young children’s subjective and objective thresholds and emergent processes of visual consciousness using a backward masking task. Conscious. Cogn. 116, 103605. doi: 10.1016/j.concog.2023.103605.
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1053810023001423?dgcid=coauthor
研究要約 (翻訳)
ヒトにおける視覚的意識の研究は、主に成人を対象として行われてきた。しかし、幼児の視覚意識が大人のそれと似ているのか、それとも違うのかは、まだわかっていない。本研究では、視覚的意識の閾値と発生プロセスについて、幼児と成人の主観的気づきと客観的判別を2つの実験で検討した。実験1では、5~6歳児20名と成人20名が、正方形または菱形をターゲット刺激とする図形弁別課題を行い、刺激提示時間(SOA)が20~260msのターゲット刺激に対する主観的気づきに関する質問に2段階評価 (yes/no) で回答した。実験2では、5~6歳児31名と成人16名がこの課題を行い、、SOAを50~550msとして、主観的気づきに関する質問に4段階評価で回答した。SOAによる判別成績と気づき尺度を測定し、シグモイド関数に当てはめた。その結果、幼児の客観的判別の閾値は大人のそれよりも大きかった。さらに、幼児の主観的な主観的気づきの閾値は、4点スケールでは成人のそれよりも大きかったが、2点スケールではそうではなかった。最後に、意識の発生プロセスに年齢差は見られなかった。本研究は、幼児の意識の発生プロセスは成人と類似しているが、幼児の閾値は成人に比べて大きいことを示唆している。
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