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Taku Imaizumi

東京大学、博士後期課程2年

Challenge period

2021-09-01 - 2024-03-31

Final progress report

Wed, 21 Aug 2024 21:24:39 +0900

Progresses

108 times

Supporters

53 people

Elapsed time

Wed, 01 Sep 2021 10:00:00 +0900

Profile

Taku Imaizumi

はじめまして。東京大学博士後期課程2年の今泉拓(いまいずみ・たく)です。出身は群馬県で、温泉街の近くで育ちました。趣味は読書なのですが、同じ本を2回買ってしまうことが多く、ドジの多さに悩んでいます。幼いころからぬいぐるみが好きで、布の塊がかわいくみえるのはどうして?ぬくもりを創れるの?と疑問に思っていました。このテーマに打ち込める研究室に出会い、気づけば博士課程に…。ライフワークになるつつある”抱きつきしめじ”との日々を面白く興味深く共有していきたいです。ちなみに写真のぶなしめじは下北沢のオオゼキで購入しました。

What do you want to achieve through your research?

現代は孤独に溢れています。人口が減少傾向にある日本でもペットや伴侶ロボットの市場規模は年々拡大し、人々は癒やしを求めているのではないでしょうか。世界中で始まる孤独の爆発的急増に備えて、心をつかむ現象の仕組みを研究しています。心の健康に寄与する感動体験を作るお手伝いをしていきます。

ヒントは写真の”抱きつきしめじ”にあります。しめじは非生物であり、抱きつくはずがありません。しかし、実験では参加者の9割がこの画像にヒトらしさを見出しました。このように存在するものと”見える”ものの間にギャップがあるときに、人の心は大きく動くと考えられます。この現象をギャップ萌えと呼び、再現や脳内基盤の検討を行います。

このギャップ萌えは、芸術においてテクニックとして知られています。例えば、能楽のクモラスという動作ではギャップ萌えが利用されていると考えられます。しかし、直接的な研究はされていません。ギャップ萌えの脳内メカニズムが判明すれば、心を掴むデザインの論理的な裏付けになります。感動体験を増やすことで、心の健康の増進に貢献したいです。

What kind of process are you trying to achieve?

・博士課程で実現すること
脳のギャップ萌えについて、メカニズムの検討を行います。認知科学のアニマシー知覚(生物でない対象に生物らしい印象を感じる知覚)と結びつけて、研究を進めていきます。
”抱きつきしめじ”を代表とする画像を実験参加者にみせ、質問紙による質問や脳活動計測を行い、どのようなプロセスでしめじに愛を見出すのかを検討します。ギャップを感じた際に、驚きや感動を感じたほうが効率的で合理的であることを、神経科学や数理科学の視点から示したいと考えています。

・博士号取得後のプロセス
2030年までにギャップ萌えを実装したロボットの開発を目指します。ぬくもりを感じやすいロボットを作る参考として、ギャップ萌えとメンタルヘルスの関わりや既に発売されている商品のギャップ萌え度を測定する研究などを行います。

What research topics are you currently working on?

抱きつきしめじと能面ついて、質問紙・行動実験・脳活動計測を行い、脳のギャップ萌えが本当に起きているのか、どのように起きているのかを調査します。

・抱きつきしめじ
しめじは形状的には生物らしくありませんが、2体の関係性を意識すると愛らしく見えてしまう可能性を検討しています。一般性を示すために、キノコ以外の約30の物体でも同様の実験を実施予定です。

・能面
能楽では、悲しい表情の能面をつかって、喜びを表現する技術が知られています。この悲しみと喜びのギャップが、かえって能面を表情豊かにみせ、能楽の感動体験を向上させる可能性について検討しています。機械学習を代表とするモーフィング技術も活用し、能面の形状を様々に変更し、追試を行う予定です。

・知見の融合
2つの研究の結果を、Predective Codingやフリストンの自由エネルギー原理といった神経科学のフレームワークにのっとり再検討します。存在するものと”見える”ものが異なることを示し、”見える”ものが心に強く訴える可能性を提案します。

Why we need your support

・ライフワークとしての研究
私の研究は人生観と深く結びついています。幼い頃、友達付き合いが苦手で、ぬいぐるみが大切な友達でした。冷静に考えると布と綿のかたまりであるぬいぐるみを愛らしく思うことは滑稽でもあります。しかし、生物でない対象に生物らしさを感じること(アニマシー)は脳の重要な機能であることが心理学では示されています。アニマシーの不思議さに魅せられて研究者を志し、”抱きつきしめじ”を相棒に据えて4年目に突入しました。もうライフワークです。

・支援で研究を加速
研究では、いわゆる課金をすることで、効率や質を大きく向上できる部分があります。
たとえば、月1000円あれば論文ソフトに課金して執筆時間を1割減できます。月5000円あれば翻訳ソフトの従量課金で、リサーチ数を2倍にできます。
本プロジェクトの支援を通して、研究を少しでもはやく、少しでも多くの人に届けたいです。

・研究の関係人口増加
クラウドファンディングを通して、研究の応援者を広く増やしたいです。出来る限り多くの人・分野・業種と出会い、社会実装のスピードとインパクトを高めたいという思いがあります。

Project timeline

Date Plans
2021年9月 クラウドファンディング開始
2021年12月 Cognition(著名な国際ジャーナル)に論文を投稿予定
2022年2月 CogSci(著名な国際学会)にて発表予定
2022年7月 HAI(著名な国際学会)にて発表予定
2022年9月 クラウドファンディング1年目終了
2022年9月 クラウドファンディング2年目開始

(以下、2022年8月追記)

2022年11月 HAI(国際会議)参加
2022年12月 Cognition(著名な国際ジャーナル)に論文を投稿予定
2023年4月 機械学習の論文を国際ジャーナルに投稿
2023年9月 クラウドファンディング3年目開始
2023年10月 行動実験の研究を国際ジャーナルに投稿
2024年3月 博士号取得

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