2月末の進捗報告を3月の帰国後に行ったために、今月の作業時間は僅か二週間足らずでした。そのような中での作業としては、1950年以降の初任給の変化と総理大臣の給与の変化、国民負担率の変化をデータ入力しました。これによりこれまでに入力した米の社会不均衡分布を表現しようと試みたのですが、これがなかなかに難しいという結果になりました。
現代社会のデータは解像度が非常に高いため、マヤ文明などの古代文明の方が扱える遺物や時間データに制限があるためシンプルに物質文化システムを理解できるかなと感じました。そのため現代社会研究については挫折しかけました。他方で2023年度に北千住・荻窪で開催していた市民講座にてアンケート調査を実施しまして、そのデータを参考におおよその現代における財の不均衡社会分布を示すことができるかなという感触を得ることができました。
最初に分析するのは、古代の石器(利器)、土器(煮炊きの道具、食器)、奢侈財(副葬品に見られる装飾品など)との対比を考えて、包丁(利器)、鍋・フライパン(煮炊きの道具)・お椀(食器)、車・腕時計(高級品/装飾品)のデータを入力したいと思います。これに加えて塩のデータを入力し、以前の米のデータと組み合わせることで、戦後~現代日本の財の不均衡社会分布の変化についてみていきたいと思います。