感謝申し上げます。
皆さま、私共の研究に対するご支援、ご理解とご協力、有難うございます。おかげさまで目標金額に到達し、「陶磁の道」の新たな研究フィールドを切り拓くための資金を手にすることができました。重ねて感謝申し上げます。ご支援いただいた研究資金は大切に使わせていただきます。
また、今回の挑戦を通じて、SNS上でいろいろな方とこれまでの研究内容や成果を共有する機会を得たことも新鮮で貴重な体験となりました。さまざまなご教示とアドバイス、有難うございました。
最後にクラウドファンディングを提案・運営してくれた学生をはじめ宣伝に協力してくれた学生たちにも感謝したいと思います。(長崎大学多文化社会学部・教授・野上建紀)
初めまして。長崎大学多文化社会学部4年の金城康哉と申します。今回野上先生と共にクラウドファンディングに挑戦しておりました。この度は沢山のご支援と応援をいただき、誠にありがとうございました。何より我々の活動が皆さんにご共感頂けたことを非常に嬉しく思っております。
今回すでに頂いたご支援は、調査の際の旅費や印刷費の一部として使う予定です。今後はセカンドゴールとして80万円を設定しております。セカンドゴールで頂いたご支援は、サイエンスカフェの企画費用や国内外調査の経費として使わせていただきたいと考えています。
引き続き、ご支援、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
(長崎大学多文化社会学部4年・金城康哉)
私のゼミの学生が、昨年アフリカのザンジバルに海外フィールドワークに出かけ、海岸で近現代の陶磁器の欠片を発見して、採集してきました。そのなかには、日本の磁器も含まれていました。これは、日本とアフリカの間に陶磁器が運ばれた海の道(セラミック・ロード)があったことを意味します。
日本とアフリカを結びつけたセラミック・ロードは、いつから存在しているのでしょうか。
私は、数百年前には存在していたと考えています。なぜなら、鎖国時代に長崎から世界に向けて輸出された日本の磁器の道があるからです。その磁器は積出港に因んで「イマリ」と呼ばれていました。「イマリ」は長崎からオランダ船や中国船で輸出されました。鎖国時代に長崎に入港することが許されたのはそれらの船だけでしたが、私は、スペイン船でもアメリカ大陸に運ばれていたとする仮説を立て、それを証明して新しい鎖国の姿を描き出すことができました。
さらに今、インド洋のダウ船も運んでいたのではないかという仮説も立てています。世界中の船でイマリが運ばれ、日本とアフリカもまた陶磁の道によってつながっていたと考えています。
私自身は、10年ぐらい前からスペインのガレオン船がラテンアメリカに運んだ「イマリ」の研究をしてきました。メキシコ、グアテマラ、パナマ、キューバ、ペルー、コロンビアと調査を続け、アルゼンチン、チリにまでフィールドを広げてきました。そして、次なる新しいフィールドとして、以前より南米が終わったら、次はアフリカと考えていました。
考古学では、最終的には発掘して過去を掘り起こさないと確実なことはわからないのですが、掘らなくてもある程度わかる方法があります。そのひとつが海岸や町中を歩き回って過去の痕跡を探し回ることです。海岸や地面には過去の生活の跡が残されています。そのひとつが小さな陶磁器の欠片です。
私は数十年にわたって、陶磁器の欠片ばかり見てきました。陶磁器を焼いた窯跡、陶磁器を運んで沈んだ船の積荷、町中の地下に埋もれた遺跡から見つかった欠片などです。「イマリ」であれば、たとえ指先ほどの大きさの欠片であってもおおよその時代や種類がわかる自信があります。
モノは時として言葉や文字よりも雄弁です。一見するとゴミにしか見えない陶磁器の欠片が過去を鮮やかに語り出すことがあります。遠いアフリカの地に船で運ばれた陶磁器の破片を調査して、中世から20世紀に至るまでのセラミック・ロードを描き出したいと思います。そして、モノからみた日本とアフリカのつながりを明らかにしたいと考えています。
調査のための道具や機器はすでに持っており、私自身はイエローカード(黄熱病予防接種証明書)も取得済みで、すぐにでもアフリカに出かけられます。しかしアフリカは遠く、フィールドに出かけるまでに時間とお金がかかります。また、国内の磁器の生産地の調査や研究報告書のための印刷費も必要です。私費で行うには少々金額が大きいです。
そうした場合、いろいろな研究助成をしてくれるところを探すのですが、これまでアフリカへ運ばれた日本の磁器に関する研究はほとんど行われていません。ほぼ白紙の状態ですから、アフリカまで行って調査したとしても必ず成果があることを示すことができません。ある程度の成果が確実に見込めるものでなければ、公的な研究助成を受けることはなかなか難しいものがあります。そんななか、ゼミの学生にクラウドファンディングを勧められました。
そこで今回のプロジェクトを学生とともに立ち上げ、是非とも皆さんのご支援を頂きたいと考え、チャレンジすることを決めました。支援いただいた研究費は、旅費や印刷費の一部に使う予定です。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
Date | Plans |
---|---|
2018年05月 | クラウドファンディング挑戦 |
2018年06月 |
東アフリカ現地フィールド踏査
|
2018年10月, 12月 | 国内生産地調査 |
2019年03月 | 調査報告書作成(〜2020年03月) |
今回の調査内容や考古学研究の方法論、アフリカの様子などについて、レポートにまとめて報告いたします。
調査レポート(電子版)
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現地のアフリカン現代アートのマサイペインティングをプリントしたオリジナルTシャツをお送りします!サイズは、S, M, L, LLよりお選びください。
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2018年11月17日に長崎大学で開催予定のサイエンスカフェにご招待いたします。今回の調査だけではなく、これまでの研究成果についてもあわせてご紹介いたします。ご予定が合いましたら、ぜひお越しください。
サイエンスカフェ参加権 / オリジナルTシャツ / 調査レポート(電子版)
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皆さまのお名前を謝辞に掲載させていただきます。調査で結果が出なかった場合には、関連論文でのお名前掲載を予定しております。
論文謝辞にお名前掲載 / サイエンスカフェ参加権 / オリジナルTシャツ / 調査レポート(電子版)
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調査に関するディスカッションの時間を設けさせていただきます。一緒にセラミック・ロードについて一緒に考えてみませんか?
野上先生と個別ディスカッション権 / 論文謝辞にお名前掲載 / サイエンスカフェ参加権 / オリジナルTシャツ / 調査レポート(電子版)
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