妊娠中の歯周病が赤ちゃんの健康に与える影響を明らかにする！

寄付型

岡村裕彦

岡山大学、教授

支援総額: 125,001 円

目標金額: 1,000,000 円

達成率

12 %

サポーター

9 人

残り時間

53 日

プロジェクトの支援に進む

挑戦者の自己紹介

はじめまして！私は伊勢市出身の歯科医師で、豊かな瀬戸内の自然に恵まれた岡山大学で研究と教育を行っています。我々の研究グループは口腔と全身疾患の関わり、特に母体の口腔環境が子どもの健康に与える影響に注目し、分子生物学的な手法でその仕組みを明らかにしようとしています。
新しい歯学部棟にある研究室では、国内外から多くの学生を受け入れ、多様な価値観を尊重した自由で創造的な研究環境を大切にしています。世界レベルの研究はもちろん、次世代のリーダーを育てることを目指して、日々研究と教育に取り組んでいます。
私自身は、ランニングやスポーツ観戦を楽しみながらリフレッシュし、研究に向き合う日々を送っています。

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか？

「赤ちゃんの健康のために、私たちにできることは何だろう？」

私たちはこの問いから出発し、お母さんの口の中の健康と赤ちゃんの成長との関わりに注目して研究を続けてきました。

妊娠中は体調の変化で歯みがきが難しくなり、歯ぐきに炎症が起こりやすくなります。近年、こうした歯周病が胎盤を通じて赤ちゃんに悪影響を与える可能性が、世界中で注目されています。というのも、歯周病によって放出される炎症性物質や細菌由来の成分が、血流に乗って胎盤に届き、早産や低出生体重児のリスクを高める可能性があることが、さまざまな研究で示されているからです。この影響は母子ともに将来の健康に関わる重要な問題として、国内外の医療・研究現場で広く関心が寄せられています。

「お母さんのお口の健康が、赤ちゃん、そして未来を守る」このメッセージを科学で証明し、安心して妊娠・出産・子育てができる社会をつくること。それが、私たちの願いであり、研究の目指すゴールです。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか？

これまでに、歯周病原菌が放出する「細胞外小胞（エクソソーム）」が血流に乗って胎盤を通過し、胎児に届くことを動物を使った実験で確認しています。

細胞外小胞とは、細胞から分泌される非常に小さな粒子（ナノサイズの膜小胞）で、内部にはタンパク質やRNAなどの情報が含まれており、細胞間の情報伝達を担う重要な役割を果たします。近年、感染症やがん、免疫、発達異常など多くの疾患に関わることが明らかになっており、私たちはそのなかでも、歯周病由来の細胞外小胞が胎児に与える影響に注目しています。

この小さな小胞が、胎児の臓器の発達にどのような影響を与えるのか、さらに詳しく調べることが今回の研究の第一歩です。

今回は、妊娠マウスを使ったモデルで、歯周病に由来する小胞が胎児のどの臓器に届き、どのようなエピジェネティック（遺伝子の「調節スイッチ」）変化を引き起こすのかを解析します。特に、将来の病気のリスクに関わる遺伝子に注目し、変化の有無を丁寧に調べます。

そして、得られた知見を社会に還元し、「母親の口腔環境が、子どもの未来の健康にどれだけ大切か」を伝える啓発活動にもつなげていきます。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか？

「母親の歯周病に由来する細胞外小胞が、胎児の遺伝子発現やエピジェネティクスに与える影響」をテーマに研究を進めます。

特に注目しているのは、胎児の肝臓や脳といった重要な臓器で、生活習慣病に関わる遺伝子がどのように調節されるのかという点です。たとえば、糖代謝や脂質代謝を担う遺伝子が、生まれる前から影響を受けているとすれば、それは将来の病気の「種」がすでにお腹の中でまかれているということになります。

その背景には、「胎児期の環境が将来の健康に影響する」というDOHaD（Developmental Origins of Health and Disease）理論があります。これは、妊娠中の栄養状態や感染、炎症などが、胎児の発育や遺伝子の働きに長期的な影響を及ぼし、成人後の疾患リスクを高めるとする考え方で、近年とくに注目されています。

本研究では、妊娠マウスモデルを用いて、歯周病由来の細胞外小胞が胎児のどの臓器に届き、どの遺伝子にどのような変化をもたらすかを解析します。具体的には、胎児臓器からのRNA抽出と遺伝子発現解析（qPCR・RNA-seq）、およびエピジェネティック変化（DNAメチル化やヒストン修飾）の評価を通じて、小胞の影響を明らかにします。

研究費サポートのお願い

この研究は、試薬や分析機器の使用などに多くの費用がかかります。さらに、国際的に活躍する若手研究者たちの学びの場を守るためにも、海外から来ている留学生の研究活動の支援にも力を入れています。
皆さまからのご支援は、
・細胞外小胞の性質を詳しく調べるための試薬購入
・胎児臓器のエピジェネティック解析に必要な実験費用
・国際的な研究発表や論文発信のためのサポート
・留学生たちが安心して研究に取り組める環境づくり
など、大切な研究の一つひとつを支える力になります。

このテーマに関心を持ってくださった方、未来の子どもたちの健康を願ってくださる方、そして「何か力になれたら」と思ってくださるすべての方へ――。

皆さまの温かいご支援が、未来を変える研究を一歩前に進めます。
どうか、応援よろしくお願いいたします。

寄付金領収書について

ご寄附いただいた皆様へ、確定申告により税制上の優遇措置が適用される領収書を岡山大学より発行致します。

なお、領収書の日付は、お申込み受付日やカード決済口座からの振替日ではなく、アカデミスト株式会社より岡山大学に入金された日付となります。

【法人・団体様からのご寄附】
・全額損金算入が可能です。（法人税法第37条第3項第2号）

【個人様からのご寄附】
・所得税…寄附金額（総所得金額の40％を上限とする）から2,000円を差し引いた額を、当該年の課税所得から控除することができます。
・個人住民税…岡山大学を寄付金控除の対象法人として条例で指定している都道府県・市区町村にお住いの方は、個人住民税の控除を受けることができます。

研究計画

時期	計画
2025年月12月	実験系の確立と基礎データの収集
2026年12月	胎児の遺伝子発現変化の解析
2027年12月	成果の発表・論文化・社会への発信

リターンの説明

リターンの金額に加え、追加支援をすることができます。追加支援分には消費税がかかりません。

1,000 円

注目のリターン : 【個人向け】お礼のメッセージと研究進捗状況報告/寄付金領収書

Eメールで「感謝のお言葉」をお伝えいたします。
このリターン実施は2025年9月を予定しています。

リターン内容

寄付金領収書 / お礼のメッセージと研究進捗状況報告

実施予定日詳細

リターン	実施予定日
お礼のメッセージと研究進捗状況報告	2025年09月

リターン	実施予定日
お礼のメッセージと研究進捗状況報告	2025年09月
研究報告レポートにお名前掲載	2026年12月

リターン	実施予定日
【法人向け】お礼のメッセージと研究進捗状況報告	2025年09月
【法人向け】研究報告レポートにお名前掲載	2026年12月

リターン	実施予定日
お礼のメッセージと研究進捗状況報告	2025年09月
研究報告レポートにお名前掲載	2026年12月
オンラインサイエンスカフェ	2026年12月
研究室HPにお名前掲載	2026年09月
研究室見学	2025年09月
論文謝辞掲載	2027年12月
個別ディスカッション	2025年12月
出張講義・報告	2026年03月

リターン	実施予定日
【法人向け】お礼のメッセージと研究進捗状況報告	2025年09月
【法人向け】研究報告レポートにお名前掲載	2026年12月
【法人向け】研究室HPにお名前掲載	2026年09月
【法人向け】個別ディスカッション	2025年12月
【法人向け】出張講義・報告	2026年03月

妊娠中の歯周病が赤ちゃんの健康に与える影響を明らかにする！

挑戦者の自己紹介

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか？

どのようなアプローチで実現しようとしていますか？

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか？

研究費サポートのお願い

寄付金領収書について

推薦者コメント

木村幸司

岡元邦彰

研究計画

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