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「歓声」と「ダンス」の関係性を唾液中のデータから紐解きたい!

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渡邊 のどか
早稲田大学、学士4年
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Target Amount: 400,000 JPY
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渡邊 のどか

私は早稲田大学人間科学部人間情報科学科に所属する学部4年生です。ダンスを18年間続けてきたなかで4年前のコロナ禍を経験し、パフォーマー側として無観客公演や歓声禁止の公演を体験してきました。そこで、観客の声援があることによるモチベーションの違いを身に沁みて感じ、さらに観客の声援がモチベーションのみならずダンスそのものにも影響しているのではないかと考え始めました。

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

私の究極の目標はダンスを定量的に表すことができるようになる未来を作り出すことです。なぜならダンスは定量的に表すことができないがために現在でも良し悪しを決める時に主観的な判断に頼るほかなく、他の競技スポーツと比べて競技性が劣っていることでオリンピックなどの国際大会で種目入りできていないからです。2024年パリオリンピックからブレイクダンスは種目入りしたものの、2028年のロサンゼルスオリンピックでは落選してしまったことからも、やはりダンスが競技スポーツとしてあまり受け入れられていないことがわかります。

ダンスが競技スポーツとして受け入れられるためには、観客も審判も納得できるような客観的で定量的な評価基準が必要であると思います。観客の声援によって異なるパフォーマンスになることを定量的に証明することができたら、主観的に見られがちなダンスを客観的に判断できる未来の糸口になると考えています。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか?

今現在ダンスを定量的、客観的に評価できるものはほとんどありません。そこには芸術性という大きな理由があると考えています。

ダンスは大会などで審査される際、振付・構成・ダンススキルの主に3つで構成されています。このなかで振付と構成は芸術性に大きく関わっていていますが、芸術性というものは審査員それぞれによって好き嫌いが発生してしまうものです。さらにダンススキルも何か技ができるかできないかというフィギュアスケートのようなものではなく、どれだけ形が綺麗に技をこなしているか、もしくはどれくらい滑らかに動けているかといったような定量的に証明できないものばかりです。

振付・構成・ダンススキルを全員が納得する形で定量的に証明するにはまだかなりの時間を要すると考えたため、ダンスを客観的に判断できる未来の糸口としてダンスと疲労の関係性に注目しました。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか?

ダンスを定量的、客観的に評価できるものとして私はダンスと疲労の関係性、そしてダンスと歓声の関係性に注目しました。

同じ踊りであっても大きく踊ることによって体への負担は大きくなりますし、疲労度も大きくなります。疲労度が大きいからといって良い踊りができてるとは限りませんが観客の声援と疲労度の関係性を見出すことができればダンスを定量的に評価する一歩となると思います。また、観客の歓声はダンサーのモチベーションを上げることに繋がり、大きく踊るように仕向けられるのではないかと考えました。

そのため本研究では歓声ありとなしの2条件に分け、それぞれのパフォーマンス後の唾液中のクロモグラニンAという短期間の疲労度を測ることができる物質を測定します。この物質の変化量と歓声の有無に有意な関係があるのかを分析したいと考えています。

Why we need your support

歓声によって人の行動に影響が出ることは今まで競技スポーツなどでは研究、検証されていますがダンスという分野においてはまだされていません。今回のような歓声に関する研究だけでなく、競技スポーツなどでは検証されているもののダンスという分野においては検証されていない研究がまだ数多くあります。この研究を行うことによりダンスを定量的に評価することを証明できるようになるため、ダンスの裾野を広げることができると信じています。

今回募集する支援金は、クロモグラニンAを検出するためのストレスバイオマーカーと測定費に充てる予定です。今回の研究がダンス界をさらに盛り上げること、今後ダンスに関する研究がさらに出てくることとなる契機となることを祈っています。ご支援と情報共有のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

Recommender's comment

野村亮太
早稲田大学人間科学学術院 准教授

舞台表現は,演者だけでは成立せず,観客が欠かせない––そう多くの人が信じているにも関わらず,観客が演者にどのように影響するかについて,実証的な知見はほとんどありません.生理指標に着目することで,観客の影響力を実証しようとする独創的で意欲的な挑戦です.その知見は,表現を巡る劇場コミュニケーションの本質に迫るものになるでしょう.将来の劇場空間のあり方にも示唆を与える研究に,ぜひ支援をお願いします.

関根和生
早稲田大学人間科学学術院 准教授

このプロジェクトは、ダンスを心から愛するすべての人々に貢献することを目指すものです。観客の歓声とダンサーの疲労感との関係を明らかにし、ダンスパフォーマンスを客観的に評価する新たな手法を開発することは、理論と実践を結びつける画期的な取り組みです。この研究が成功すれば、ダンス界の評価基準を実証的な観点から変え、今後の舞台表現の科学的な研究の道を切り開くことになるでしょう。この情熱的な取り組みに、どうぞご支援をお願い申し上げます。

Project timeline

Date Plans
2024年7月 実験を進めてデータ採取
2024年12月 論文執筆

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本プロジェクトに関するオンラインサイエンスカフェを実施します。
開催は2025年3月を予定しています。

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今回の研究が論文化した際に、謝辞を掲載いたします。
このリターン実施は2025年3月を予定しています。

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本研究について個別にディスカッションする機会を設けます。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。

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