初めてのクラウドファンディング、皆様からの多大なご支援をいただき、無事目標達成いたしました。
特に最終日には多くのご支援をいただき、リアルタイムで動向を追いながら達成の瞬間を見届けていただいた方も多かったのではないかなと思っております。
身内や母校である日大関係の方々、拠点を置いている大田区関係の方々、一度もお会いしたことがない方々など、色々な方にご支援いただきました。
最終的に97名の方からご支援いただき、私たちを応援してくださる方がこんなにいたのかと勇気づけられ、今後の励みになったことも大きな収得です。
私たちの事業はまだまだこれからですが、着実に一つずつ成果を残していきたいと思います。
改めまして、この度はご支援やシェアのご協力、本当にありがとうございました。
私たちは、膜構造の宇宙利用を加速させ、将来の宇宙太陽光発電を実現したいと考えています。
膜構造の最もシンプルな利用方法は、単純に膜面を広げることです。実は、地球低軌道(LEO)では微小な大気抵抗が存在しており、膜面を広げることでより大きな抵抗を受けることができます。この現象を利用することで、ミッションが終了した人工衛星の迅速な軌道離脱が可能になります。このような装置はde-orbit(デオービット)装置と呼ばれ、宇宙環境保全への解決策として期待されています。私たちはこのde-orbit装置を通じて宇宙環境保全という課題に取り組みつつ、膜構造の活用機会を増やしたいと考えています。
そして、その先にある膜構造活用の究極ともいえるのが、宇宙太陽光発電(Space Based Solar Power)です。SBSPは宇宙空間に数km級の巨大な構造物を構築し、原子力発電所1基分に相当する1GW級の発電を行うことを想定しています。宇宙からの発電が実現できれば、石油や石炭などのエネルギー価格高騰の影響や従来の太陽光発電のような天候による供給量の増減にとらわれない、安定した電源供給が可能になります。また、1GW級の電源を安定的に供給できるため、地上の原理良く発電に置き換わるベースロード電源として期待できます。
また、宇宙からの電力送電には、マイクロ波による無線送電とレーザーによる伝送が検討されています。現時点では、両者ともに巨大な受信設備を要しますが、技術の発展とともに電力の需給方法に革新が起こることも考えられます。あくまで「もしかしたら」の話ですが、皆さんのスマートフォンやパソコンの充電器が不要となる世界が実現するかもしれません。
これまでの取組では、膜構造の中でも自己展開膜面トラス構造という構造に注目し、軽量で収納性が高いながらも、なるべく剛性の高い平面や立体構造を構築する研究を行ってきました。de-orbit装置の実現はこれまでの取組で実現可能と考えていますが、SBSPの実現には構造だけでなく様々な技術課題を克服する必要があります。SBSPには高い平面精度を保ちつつ、太陽光発電を行い、アンテナから電力伝送を行うことが求められます。SBSP自体が非常に大規模で複雑なシステムであるため、これらの実現には以下の3つのアプローチが必要だと考えています。
第一のアプローチは小型モデルを用いた各要素技術の開発です。SBSPは片面アンテナ、片面太陽電池の平面構造となるのですが、膜構造を用いて、アンテナや発電といった機能を実現できるのかを検証する必要があります。
第二のアプローチは大型化です。小型モデルを用いて、膜構造にアンテナ等の機能を実現できることを確認した後は、その構造を大型化することが必要です。構想されているSBSPは数km級の平面構造であるため、どのように膜構造を展開するかなど、シミュレーション等を用いて検証する必要があります。
第三のアプローチは産学官の連携です。SBSPの実現をある1つの組織で完結することは現実的にほぼ不可能であり、多くの方との協力が不可欠です。国内にとどまらず世界規模で産学官の連携を強化しSBSP実現に向けて取り組んでいく必要があります。
今回のプロジェクトでは、「宇宙太陽光発電の実現に向け膜構造の宇宙利用を加速させる!」と題した初めの一歩として、第一のアプローチである小型モデルを用いた要素技術の開発を行いたいと考えています。
私たちはこれまで、膜面構造の機械的な機能に関する研究を行ってきており、電気的な機能を持たせるための研究は行えておりませんでした。SBSPは膜構造にその電気的な機能を持たせることで初めて実現することが可能な構造物システムです。
まずは、16UサイズのCubeSatに搭載可能な膜面アンテナの開発を行うことで、膜面にアンテナの機能を持たせる技術および、発電機能を持たせる技術を確立したいと考えています。
16U CubeSatに搭載可能な膜面アンテナを実現することができれば、SBSPにつながるのはもちろんのこと、超小型人工衛星による衛星通信コンステレーションにも応用可能なアンテナを提供することが可能になります。
今回のacademistへの挑戦を通じて、私たちの事業活動を多くの方々に知っていただき、ご支援とご関心を頂きたいと思っています。私たちの柔軟構造の技術が将来の大型宇宙構造物の実現に少しでも寄与できたらうれしく思っています。
皆様からの支援金は膜面アンテナを構成する機械部品の試作および試験にかかる費用に充てたいと考えております。本研究の成果を「宇宙実証の成功」という形で皆様にご報告することができたら幸いです。
宇宙開発という概念は、すでに「夢」から「産業」に変化しており、多くの国々が次の覇権を獲得するために莫大な資金を投入しています。私たちは日本が国際競争で出遅れないためにも全力で取り組んで参りますので、どうかご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
SBSPが実現すれば、人類は脱炭素社会に向けて大きく前進できます。一方、昨今、超小型衛星を用いた宇宙ビジネスが急速に発展する中で、超小型でも大電力・大容量通信が求められています。このプロジェクトは、そういった直近の要請に応え、かつ、将来のSBSP実現にも直結するものです。挑戦者であれば、自身の解析・設計技術を駆使してプロジェクトを成功させ、その先の未来を切り拓いてくれるものと大いに期待しています。
現在の持続可能な宇宙開発において、スペースデブリ対策は最重要課題です。衛星の小型化と所定のミッション終了後、速やかに軌道離脱が可能なシステムの搭載が必須機能となります。また、地球モニタリング用合成開口レーダの受信アンテナなど、大型宇宙アンテナの構築には幕面やテザーの展開構造は重要な技術です。コスモブルームはこれらの技術開発に豊富なノウハウを有し、新たな宇宙開発に貢献できる企業と確信しております。
宇宙空間で柔軟構造物を扱うための解析、設計、開発に関わる技術は、宇宙開発を進めていく上で必須な技術であり、今後、更に求められることが想像されます。コスモブルームさんは、大学研究室の卒業生を中心に起業された企業であり、大学で蓄積された技術を社会に普及・還元していくために起業しました。彼らが、苦悩し、また挑戦し続けている姿を見ており、日々成長していく姿を見ています。きっと、社会に大きな貢献をしてくれるでしょう。
昨今の宇宙開発は急速に発展しており、中でも超小型・小型衛星の利用が盛んになってきました。挑戦者の技術は小さく収納された構造物を大きく広げることを特長とし、超小型・小型衛星に適用することでこれらを高機能化・多機能化することが期待できます。プロジェクトを通して、今後必要不可欠となる展開構造物の実証・技術確立していくことで、SBSPの実現に向けて技術をつないでいけると信じております。
時期 | 計画 |
---|---|
2024年4月 | デオービット装置の開発および膜面アンテナの要素技術開発 |
2026年3月 | 膜面アンテナの概念モデル(BBM)開発 |
2026年4月 | 膜面アンテナの試験モデル(EM)開発 |
2026年10月 | 膜面アンテナのフライトモデル(FM)開発 |
2027年4月 | 膜面アンテナの宇宙実証 |
2028年4月 | 膜面アンテナの大型化およびSBSPの研究開発を開始 |
2030年以降 | SBSPの実証実験を実施 |
2050年代 | SBSPの実用化 |
academist Journalに寄稿する研究報告レポートにお名前を掲載します。
このリターン実施は○年○月を予定しています。
研究報告レポートにお名前掲載
47人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
本プロジェクトに関するオンラインサイエンスカフェにご招待します。
このリターン実施は2024年7月を予定しています。
オンラインサイエンスカフェ / 研究報告レポートにお名前掲載
26人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
今回の研究が論文化した際に、謝辞にお名前を掲載いたします。
このリターン実施は2026年11月を予定しています。
論文謝辞にお名前掲載 / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ
14人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
会社HPに専用ページを設け、お名前を掲載します。
このリターン実施は2024年7月を予定しています。
会社HPにお名前掲載 / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ / 論文謝辞にお名前掲載
6人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
出張講義と私たちが検討してきた展開構造物の小型モデルを組み立てるワークショップを実施します。
このリターン実施は2024年8月を予定しています。
出張講義およびミニ展開構造の組立ワークショップ / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ / 会社HPにお名前掲載 / 論文謝辞にお名前掲載
0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
デオービット装置の膜面にお名前を掲載した際のお写真をお送りいたします。
【内容】
1×5cmサイズでお名前を掲載いたします。
実証前の地上での写真および実証時の写真をデータでお送りいたします。
【実施時期】
リターンの実施時期は2025年度を予定しております。
※実証機会の都合で前後する場合がありますのであらかじめご了承ください。
実証予定のデオービット装置膜面にお名前掲載(小)※限定15名 / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ / 会社HPにお名前掲載 / 論文謝辞にお名前掲載
1人のサポーターが支援しています (限定 20 個)
本研究について個別にディスカッションする機会を設けます。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。
このリターン実施は2024年10月を予定しています。
個別ディスカッション / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ / 会社HPにお名前掲載 / 出張講義およびミニ展開構造の組立ワークショップ / 論文謝辞にお名前掲載
0人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
デオービット装置の膜面にお名前を掲載した際のお写真をお送りいたします。
【内容】
1.5×7.5cmサイズでお名前を掲載いたします。
実証前の地上での写真および実証時の写真をデータでお送りいたします。
【実施時期】
リターンの実施時期は2025年度を予定しております。
※実証機会の都合で前後する場合がありますのであらかじめご了承ください。
実証予定のデオービット装置膜面にお名前掲載(中)※限定5名 / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ / 会社HPにお名前掲載 / 論文謝辞にお名前掲載
0人のサポーターが支援しています (限定 10 個)
デオービット装置の膜面にお名前を掲載した際のお写真をお送りいたします。
【内容】
2×10cmサイズでお名前を掲載いたします。
実証前の地上での写真および実証時の写真をデータでお送りいたします。
【実施時期】
リターンの実施時期は2025年度を予定しております。
※実証機会の都合で前後する場合がありますのであらかじめご了承ください。
実証予定のデオービット装置膜面にお名前掲載(大)※限定3名 / 研究報告レポートにお名前掲載 / オンラインサイエンスカフェ / 会社HPにお名前掲載 / 個別ディスカッション / 出張講義およびミニ展開構造の組立ワークショップ / 論文謝辞にお名前掲載
4人のサポーターが支援しています (限定 5 個)
当サイトは SSL 暗号化通信に対応しております。入力した情報は安全に送信されます。
研究報告レポートにお名前掲載
47
人
が支援しています。
(数量制限なし)
オンラインサイエンスカフェ 他
26
人
が支援しています。
(数量制限なし)
論文謝辞にお名前掲載 他
14
人
が支援しています。
(数量制限なし)
会社HPにお名前掲載 他
6
人
が支援しています。
(数量制限なし)
出張講義およびミニ展開構造の組立ワークショップ 他
0
人
が支援しています。
(数量制限なし)
実証予定のデオービット装置膜面にお名前掲載(小)※限定20名 他
1
人
が支援しています。
(限定 20 個)
個別ディスカッション 他
0
人
が支援しています。
(数量制限なし)
実証予定のデオービット装置膜面にお名前掲載(中)※限定10名 他
0
人
が支援しています。
(限定 10 個)
実証予定のデオービット装置膜面にお名前掲載(大)※限定5名 他
4
人
が支援しています。
(限定 5 個)