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都会のリスは過労気味? 加速度センサーでその謎に迫る!

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SUCCESS
内田健太
北海道大学、博士後期課程
Pledged: 570,260 JPY
Target Amount: 450,000 JPY
Funded
126 %
Supporters
80
Days left
Closed
Support period closed

Reached the funding target!

この度は、たくさんの方々からご支援・応援をして頂き目標額を達成することができました。正直申しますと、私はまだ未熟者であり知名度も全くないため、達成できるか不安な毎日を送っていました。その一方で、様々な形でたくさんの方々に応援して頂きとても励まされました。ご支援をしてくださった方々、SNS等でご協力頂いた方々、そしてメールや直接応援の言葉をかけてくださった皆様に対して感謝の気持ちでいっぱいです。



そして、研究調査のスタートラインに立つことができたことで、しっかりと成果を出さなくてはと身が引き締まる想いであると同時にワクワクしています。皆様のご期待に添えるよう、一層研究活動に励んで参ります。



残りの9日間では、セカンドゴール60万円達成を目指して頑張ります。追加の15万円はメインの調査地帯広市への交通費に当てさせて頂きます。また、バイオロギング研究を精力的に行っている研究者・研究機関への訪問にかかる交通費に使用させてもらいたいと考えています。専門家にアドバイスを頂くことで、都会のリスたちのより詳細な行動や生態の解明につながると考えています。残り期間も少なく難しいとは思いますが、最後まで頑張って参りますので引き続き応援して頂けたら幸いです。よろしくお願いいたします!

Comment from academist staff
リスの都市適応メカニズムを探る

末広亘

内田さんは生物に直接小型のセンサーを取り付けて生態を調べる「バイオロギング」という手法と直接観察を組み合わせて、都市生活を送る野生のリスの生態を調べておられます。都市環境はどのように野生動物に影響を与えるか、ひいてはなぜ都会ぐらしの人間が過労気味になるのか、という謎に迫る内田さんの研究にぜひご期待ください!

見過ごされてきた都市の野生動物研究

みなさんは『野生動物』と聞くと、どのような動物を思い浮かべるでしょうか?熱帯雨林やサバンナといった壮大な自然環境とそこに暮らす動物たちを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、人間の住む都市部にも、カラスやスズメといった様々な野生動物が暮らしています。ところが、これまで生態学分野での研究は自然環境下を中心に行われてきており、都市での野生動物研究は長らく見過ごされてきました。そのため、私たちと都市という環境を共有する隣人である都市の野生動物たちの生態や都市環境が彼らに与える影響については、意外なほどに明らかになっていません。私は、こういった野生生物が都市という極端な環境へどのように適応してゆくのかを明らかにすることで、生物の強かさや意外性、人間と生物の関係性に迫りたいと考えています。

都会に住むリスは過労気味!?

私は、北海道に生息するエゾリスに着目して研究しています。なぜなら、彼らは観察が比較的簡単であることに加えて、森林だけでなく都市部にある小さな公園や民家の庭先などでも日常的に目にすることができるため、都市生物研究に最適だからです。これまでの私の研究から、都市のリスが森のリスとは大きく異なる性格や行動を示すことが分かってきました。中でも特に私が注目したのは、都市のリスが森のリスと比べて活動時間が長くなっているという現象です。以前から、私は野外観察を通して「都市のリスは朝が早い」と感じていました。しかし、リスを24時間追跡することは難しく、直接観察では検証できずにいました。そこで、リスに超小型の光センサーを装着し、「活発に活動するとき以外は暗い巣穴で過ごす」というエゾリスの性質を利用して活動時間の推定を行いました。結果は予想通り、都市のリスは巣を出る時刻が早く、巣に戻る時刻は遅かったのです。さらに、休憩時間が短いということもわかってきました。私たち人間も、都会の住人ほど活動時間が長くなることが知られています。これと同様のことがリスでも生じており、都市で生活するリスは人間同様に過労気味であることが判明しました。

これまで、都市に住む鳥が人間活動を避けて夜にさえずるなどの報告がなされています。しかし、人間の生活リズムに同調するような活動パターンや、活動時間が長くなる現象は報告例がありません。なぜ街のリスは活動時間が長くなっているのでしょうか。天敵におびえる心配がないから?簡単に豊富な手に入るから?夜間の街灯や騒音により、睡眠が阻害されている可能性も考えられます。彼らの一日の過ごし方には、生物が都市で生き抜くためのヒントが隠されているはずなのです。

ライフスタイルを詳しく知りたい!

しかし、光センサーでは巣穴への出入りしか記録できず、ライフスタイルがどのように変化したのかを詳細に知ることはできません。過労度合いを正確に知るためには、リスたちの一日の過ごし方や運動量をさらに詳細かつ定量的に行動を評価しなくてはいけません。そこで、私は『超小型の三軸加速度計』に着目しました。加速度計を用いてリスの動きを三次元的に記録することで、エサを食べる・毛づくろい・喧嘩といった具体的な行動や、一日に消費するエネルギーの量を調べることができます。これにより、都市と森のリスの一日における詳細な行動を記録・比較することができます。さらに、雄雌や体重の違い、野外観察をもとにした集団内での順位や人間への馴れ度合いを記録します。それらをもとに、都市と森のリスのライフスタイルの違いを明らかにし、なぜ都会のリスの活動時間が長くなるのか、その謎に迫ろうと考えました。

Why we need your support

私は、リスが都市環境においてどのように適応・変化しているかに着目することで、将来的には同様の傾向を示す人間も含めた都市型ライフスタイルの原型の解明にも貢献できたらと考えています。これまで私は、主に直接観察で研究してきました。しかし、本現象をより確実かつ詳細に調べるためにはどうしても加速度計が必要です。小動物であるリスに装着できるような超小型かつ高性能な加速度計はどうしても高額になってしまい、アルバイトや奨学金暮らしの立場上、私費での購入が難しいです。また、現在頂いている研究費では用途に制約があり、加速度計を購入することができません。そこで、クラウドファンディングに挑戦させていただくことにしました。皆様、ご支援をよろしくお願いいたします。

Profile

内田健太

始めまして! 北海道大学環境科学院博士課程の内田健太(Kenta Uchida)です。私は今、身近な生き物がどのようにして人間が作り出した環境に適応もしくは順応しているのかに興味を持ち研究しています。街であれ森であれ、そこに生き物がいればついつい観察をしてしまいます。今はひたすらリスを追いかけ、時には剥製を近づけたり、ダンボールに身を隠して近づいたりと、泥臭くも好奇心の赴くままに研究をしています。身近な生物知られざる生態を明らかにし、多くの人とその感動を共有できたらと考えています。そして、将来的には人と野生動物との共存の一助となるような研究に繋げていきたいです。

Project timeline

Date Plans
2016年7月 クラウドファンディング挑戦
2016年10月 野外調査開始
2016年12月 データ解析
2017年3月 学会発表および論文執筆

Pledge Rewards

You may provide additional support in addition to the amount of your return. No sales tax will be charged on the additional support.
1,100 JPY tax included
Featured : 研究者が教えるリスの観察マル秘マニュアル

研究者がどのような視点・手法で、リスの観察を行っているのか、その極意を伝授いたします!

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リスの観察マル秘マニュアル

18 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

3,300 JPY tax included
Featured : リスの生態写真ポストカード

調査中に撮影したエゾリスの生態写真をポストカードにしてお届けいたします。写真はお届けするまでお楽しみに!※画像はイメージです。

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リスのポストカード / リスの観察マル秘マニュアル

20 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

5,500 JPY tax included
Featured : リスの食痕付きクルミのストラップ

野生のエゾリスが食べたクルミの殻を防腐加工して、オリジナルストラップを製作致します。食痕(齧った痕跡)の形は2つとして同じものはなく、世界にひとつだけのストラップです!

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リスの食痕付きクルミのストラップ / リスのポストカード / リスの観察マル秘マニュアル

24 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

11,000 JPY tax included
Featured : サイエンスカフェ(札幌or東京)参加券

リスの生態紹介と研究成果の報告を行うサイエンスカフェにご招待いたします。開催地は東京と札幌を予定しております。

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サイエンスカフェ(札幌or東京)参加券 / リスのポストカード(簡単な解説付き) / リスの観察マル秘マニュアル

14 supporters are supporting with this reward. (Limited to 20)

33,000 JPY tax included
Featured : リス研究者と行く!リス調査ツアー(札幌or帯広)参加券

実際に街や森に行き、リスを観察するツアーにご招待いたします。研究者ならではの視点や、私の実際の調査方法などをご紹介いたします。場所は札幌または帯広近辺を予定しております。 ※日程が合わなかった場合には、支援金の返金はお受けできませんので、ご了承ください。

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リス調査ツアー(札幌or帯広)参加券 / サイエンスカフェ(札幌or東京)参加券 / リスのポストカード(簡単な解説付き) / リスの観察マル秘マニュアル

2 supporters are supporting with this reward. (Limited to 5)

55,000 JPY tax included
Featured : 論文への謝辞掲載

本研究成果が論文として出版された際に、論文の謝辞欄にお名前を掲載させて頂きます。

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論文への謝辞掲載 / サイエンスカフェ(@札幌or東京)参加券 / リスのポストカード(簡単な解説付き) / リスの食痕付きクルミのストラップ / リスの観察マル秘マニュアル

2 supporters are supporting with this reward. (Limited to 2)

Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 450,000) before 10:00 on August 30, 2016 (JST: GMT+9).
Payment options
Credit cards (VISA, Mastercard), bank transfer, convenience store payment, Pay-easy and PayPal are available
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Securities

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