支援募集期間終了まで残り8日となりました。残念ながら、依然として達成率60%です。本プロジェクトへのご支援と情報拡散へのご協力、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回は、「昆布ロード」について、少し紹介します。
西廻り航路が拓かれたことで、昆布を運ぶ道、「昆布ロード」は、蝦夷地から日本海沿岸の各地域を経由して、下関へ、そして瀬戸内海を通って大坂へとつながりました。
そして、その後、海上交通がより盛んになっていったことで、東は江戸へ、西は九州、琉球へと伸びて行くことになります。
特に、琉球王国は、薩摩藩と清との昆布交易の中継地として重要な役割を担っていて、現在につながる沖縄の豊かな昆布文化はこの頃に始まったとされています。
そして、この薩摩と琉球、そして清との昆布交易には、実は、越中富山の薬売りと北前船が深く関わっていたと言われています。
越中富山の薬売りは薬を売るかたわら、北前船で昆布を薩摩まで運んでいて、それに目を付けたのが、当時財政に逼迫していた薩摩藩であり、蝦夷地から大量に昆布を取り寄せて、それを琉球経由で清に輸出して、帰りの船でジャコウなどの貴重な漢方薬の原材料を輸入するという交易を始めました。これによって、薩摩藩は莫大な利益を得て、財政を立て直し、明治維新を起こすだけの資力を得ることになるわけです。
このように、昆布の商いなくしては、明治維新は成し遂げられなかったかもしれない、という話もあるわけです。
支援募集期間終了まで残り10日となりました。達成率60%。引き続き、本プロジェクトへのご支援と情報拡散へのご協力、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回は、前回に続いて、昆布の歴史について、少し紹介します。
鎌倉時代になると、蝦夷地の昆布を積んだ交易船が日本海を行き来するようになり、越前の敦賀や若狭の小浜に荷揚げされた昆布は、琵琶湖を経て、京の都に運ばれ、食材として利用されるようになります。この頃からだんだんと庶民の口にも入るようになっていきました。
室町時代には、乾燥技術が発達し、長期保存が可能になったことで、昆布が広く普及することになります。さらに、戦国時代になると、武士の手軽な携帯食として利用されたり、あるいは「勝って喜ぶ」に通じることから出陣式などに不可欠な縁起物として利用されたりするようになっていきます。
そして、江戸時代に入り、海上交通が盛んになると、日本海から下関経由で瀬戸内海を通って、当時の商業の中心地であった「天下の台所」・大坂へと至る「西廻り航路」が完成します。この航路を最初に試みたのは、加賀藩の第三代藩主前田利常で、1639年のことだったと言われていますが、その後、1672年に河村瑞賢が幕府の命を受け、蝦夷地と大坂を結ぶ航路を拓き、ここに「北前船」が誕生することになります。
この「北前船」は、蝦夷地からは昆布のほか、ニシンやサケ、タラなどの海産物を運び、大坂からは米や酒、塩、紙、木綿などの生活物資を運び、物流の大動脈となるとともに、航海の途中で寄港する日本海沿岸の各地の物産品も南へ北へと運び、売買する役目も担っていました。
「北前船」は、大坂と蝦夷地の間を1年に1往復するのが通例で、1回の航海で千両(約1億円)もの利益をを出すほどの商いを成すことから「千石船」や「弁財船」などとも呼ばれていました。
このような昆布を運んだ航路を「昆布ロード」と呼び、後にこれが江戸や九州、さらには琉球王国へと伸びていくことになります。
支援募集期間終了まで残り12日となりました。達成率60%。引き続き、本プロジェクトへのご支援と情報拡散へのご協力、どうぞよろしくお願いいたします。
先日出演したacademist bar(1/20)の様子が録画配信されていますので、もしよろしければ、ご覧ください!
https://youtu.be/Y3-RJ5r90oQ
さて、今回は、昆布の歴史について、少し紹介します。
昆布と考えられる海藻が、日本の文献に登場するのは、平安時代初期の歴史書である「続日本紀」で、遠く蝦夷地の貴重な産物「ひろめ」が朝廷に献上されたという記述があり、この「ひろめ」が昆布のことであると考えられています。
ただ、北海道に暮らしていた人びとは、かなり古くから昆布を交易品として利用していたと言われています。唐の時代には、中国東北部から沿海州にかけて存在していた渤海国が、当時の北海道に暮らしていた人びとから得ていた産物の中に昆布が含まれていたという記録がありますので、北海道からサハリン、沿海州を経て唐の都につながる北の交易ルートを通って、北海道でとれた昆布が中国に渡っていたわけです。
日本では、平安時代以降、蝦夷地の産物である昆布が宮中で食されるだけでなく、神事にも使われるようになり、仏教でも精進料理に用いられ、やがて、武家に普及していったと考えられています。
ところで、昆布がなぜ昆布と呼ばれるようになったかというと、いくつか説がありますが、アイヌ語で、水中の岩に生える草を意味する「コンプ」という呼び名が交易を通して中国に伝わり、それが外来語として日本に逆輸入されたというのが有力なようです。
「神戸新聞まいどなニュース」で、本プロジェクトの取り組みやクラウドファンディングへの挑戦などをネットニュースの記事にしていただきましたので、お時間がありましたら、ご覧いただければ幸いです。
https://maidonanews.jp/article/14525712
また、昨日は、アカデミストのYouTubeチャンネルにてライブ中継をご覧いただき、誠にありがとうございます。不慣れなこともあり、お見苦しい点も多かったと思いますが、少しでも楽しんでいただけたのであれば、幸いです。
そして、残り13日となり、おかげさまで、達成率60%に達することができました。誠にありがとうございます。
今後も、目標金額達成に向け、頑張っていきたいと思っておりますので。
引き続き、プロジェクトへのご支援と、情報拡散へのご協力をお願いいたします。
支援募集期間終了まで残り2週間となったところで、おかげさまで、達成率50%に達することができました。誠にありがとうございます。
今後も、目標金額達成に向け、頑張っていきたいと思っておりますので。
引き続き、プロジェクトへのご支援と、情報拡散へのご協力をお願いいたします。
また、明日(1/20)19時より、アカデミストのYouTubeチャンネルにて本プロジェクトに関連したライブ中継がありますので、お時間がありましたら、ご覧いただければ幸いです。
https://youtu.be/Y3-RJ5r90oQ
どうぞよろしくお願いいたします。
今回は、羅臼昆布を例にとって、コンブがどうやって昆布になるのかについて、少し紹介します。
昆布というのは、魚みたいに、とったらすぐに市場へというわけにはいかず、かなりの手間がかかります。今回は、羅臼昆布を例にとって、コンブをとってから昆布として出荷されるまでの工程を紹介します。
羅臼漁業協同組合HPの【羅臼昆布】をご覧ください。
このように、かなりの手間がかかっているため、値段が高いのも納得できます。ただ、この工程を経ることで、味がものすごく変わるわけです。
それで、改めて、羅臼町ですが、北海道の東の端にある知床半島の東側に位置する、人口5,000人ほどの漁業と観光のまちです。
なんといっても羅臼昆布が有名で、幅広で肉厚で大ぶりで、黄色味を帯びた濃厚でこくのあるダシがとれる、三大高級昆布のひとつです。細かく等級分けがされていて、「天然・黒・走り・一等」が最高級品です。
ただ、とれる範囲が狭く、知床半島でも羅臼側でしかとれないため、生産量も少なく、道内でもなかなか目にする機会がありません。
映像でご覧になったように、収穫から出荷まで、うま味を引き出すために、20以上の工程を経ています。さらに、出荷の時には、等級ごとに梱包され、分かりやすいように箱の色で、天然と養殖を分け、バンドの色と掛け方で、等級を示さなければならなりません。
昆布漁師も大変です。
今回は、昆布をどうやってとっているのか、という昆布漁について、少し紹介します。
昆布漁は7月から9月が最盛期で、北海道の短い夏の風物詩とも言えます。夏場に、北海道の海岸線沿いをドライブすると、昆布漁をしている磯舟を数多く目にすることになるかなと。
ただ、資源保護や天候などの関係で、漁に出られる日は限られていて、漁の日を知らせる旗が揚がると、漁師は磯舟に乗って一斉に漁場に向かいます。
それぞれのポイントにつくと、ガラスバコやマルメガネ、ハコメガネと呼ばれる道具で水中を覗いて、より質の良いコンブの位置を見定め、コンブマッカやコンブザオと呼ばれる道具を使って、コンブを先に絡ませて、ぐいっと捻りながら舟の上まで引き揚げます。
サオの長さは、ひとひろ、ふたひろ、みひろが一般的です。ひとひろが両手を広げた長さくらいなので約1.5m。ただ、羅臼では、やひろとか、とひろもあるサオを使うので、10mぐらいの深いところにあるコンブもとっています。
また、利尻では、コンブガマと呼ばれるカマで根元を切ってコンブをとる人もいますし、利尻ではグリグリ、函館ではバカマッカと呼ばれる鉄でできたらせん状の道具に細いコンブを巻き付けてとっている人もいます。
昔のコンブマッカは、すべて木でできていて、サオの部分は道外から取り寄せて、マッカの部分は近くの山からとってきて作っていましたが、最近は強化プラスチックやカーボン、塩化ビニル製のものも多くなってきています。
今回は、道内産昆布の種類とそれぞれの特徴について、少し紹介します。
道内の主な生産地というと、有名なのは、利尻昆布の利尻、羅臼昆布の羅臼、日高昆布の日高、真昆布の函館かなと。最近は、函館のがごめ昆布も勢いを増していますが。
それで、どれも北海道の海でとれるのですが、地域によって種類も違えば、味わいや適した用途もさまざまなので、それぞれについて紹介します。
【真昆布】
厚みがあって、幅が広く、上品な甘みのあるダシがとれます。最上のおぼろ昆布にもなります。
【利尻昆布】
真昆布に比べると固いですが、透明で塩味のきいた風味の良いダシがとれるので、京都の料亭などで使われています。
【羅臼昆布】
味も香りも良くて、ちょっと黄色みがかったコクのあるダシがとれます。そのまま食べても美味しいので、酢昆布や昆布菓子にも使われます。
【日高昆布】
味も良く、煮えやすく、柔らかく、そのまま食べても美味しい。しかも、お手頃価格なので、一般家庭向きのダシ昆布として使われることが多い。
【長昆布】【厚葉昆布】
生産量は多いですが、あまりダシ向きではなく、昆布巻きとかおでんの昆布、佃煮などに使われることが多い。
【細目昆布】
粘りが強いので、とろろ昆布用です。
【がごめ昆布】
もともとは雑草扱いだったのですが、近年、粘り成分のフコイダンに高い健康効果があることがわかり、注目を集めています。松前漬けやとろろ昆布として使われます。
今回は、植物としてのコンブについて、少し紹介します。
植物のコンブ、つまりコンブ科植物となると、いろいろなのがいるのですが、みなさんが普段食べている昆布というのは、褐藻綱コンブ目コンブ科カラフトコンブ属の植物のいくつかを指していて、単にコンブという名前の植物はありません。詳しくは添付ファイルをご覧ください。
植物としてのコンブは、寿命が2~3年で、秋を過ぎると、葉の部分だけが枯れてみすぼらしい姿になってしまいます。そして春になると再び成長するので、1年目の昆布と同様に、春先にとる昆布(竿前昆布)は柔らかいわけです。
また、昆布は、前回、お話ししたとおり、海藻なので、自立できません。このため、海の中のコンブは、倒れているように生えているため、コンブの森の中を泳ぐというのはなかなか難しいかなと。
北海道のコンブの生息分布は、添付ファイルの図の通りで、なかには、厚岸湖にだけ生息しているエナガコンブとか、稚内の声問にしか生息していないカラフトコンブとか、噴火湾だけに生息しているエンドウコンブとかもあります。
また、羅臼昆布というのはオニコンブで、日高昆布はミツイシコンブ、というように、山地名と朱の名前は必ずしも一致しているわけではありません。そして、紋別産のリシリコンブとか、広尾産のミツイシコンブもありますし、あと、根室でとれるオニコンブは羅臼昆布とは呼ばないので、少し注意が必要です。
進化という面から見ると、みなさんが食べているコンブは、そのほとんどがミツイシコンブとマコンブのグループの仲間なのですが、これらは、世界でも日本周辺にしか分布していないそうです。そして、日本でとれる天然昆布の90%以上が北海道でとれています。つまり、食用にされる天然コンブのほとんどは、北海道周辺にしか生息していない、ということになります。
クラウドファンディングの支援募集期間終了まで1ヶ月を切りました。
達成率は30%弱ですが、達成に向けて、より一層気を引き締めて頑張っていきたいと思っているところです。
ご支援・情報周知へのご協力のほど、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
さて、ここでは、昆布とは何か、どこでとれて、どうやって昆布になっていくのか、など、意外と知らないことの多い昆布のことなどについて、少しずつ紹介していくことにします。
ところで、昆布は「海藻」なのですが、「海藻」と「海草」の違いって知っていますか?
「海草」と「海藻」の大きな違いは、種子で増えるか、胞子で増えるか、ということです。
「海草」というのは、海域に生育する種子植物の総称で、陸上の植物と同様、根・茎・葉に分かれていて、花を咲かせて、種子によって繁殖します。進化の過程で、一旦陸上生活に適応した後、再び海域に戻った種子植物と考えられています。食用にされることは少ないです。
アマモ、スガモ、ウミヒルモ、オゴノリ、など。
一方、「海藻」というのは、藻類のうち海産種群の総称で、海中にはえる藻類を指し、花は咲かず、胞子によって繁殖します。多くは食用とされます。根・茎・葉の区別がなく、海藻の「根」は、栄養吸収の装置ではなく、岩に固着するためだけのものです。
色の違いによって紅藻類・褐藻類・紅藻類によって大別されます。色の違いは、太陽の光が届く量によって左右され、浅瀬になるほど緑色、深くなるにつれて褐色、紅色と変化します。
緑藻類(りょくそうるい) :アオサ、アオノリ、など
褐藻類(かっそうるい) :コンブ、ヒジキ、モズク、ワカメ、など
紅藻類(こうそうるい) :テングサ、アサクサノリ、など
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昆布を用いた正月飾り分布図(PDF)、お礼メッセージ、寄附金領収書 他
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昆布ガイドブック(PDF)、寄附金領収書 他
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