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楽器演奏のスキルアップに教育工学を取り入れたい!

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森下 孟
信州大学、准教授
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Comment from academist staff
アプリを用いた演奏音の客観的データ分析で、スキルとやる気を向上

academist Shimojo

吹奏楽は、金管楽器や木管楽器などのさまざまな楽器による演奏が魅力ですが、小中学校の吹奏楽部では楽器演奏を指導できる教員が限られるため、多くの児童生徒は演奏のスキルアップが難しい状況にあります。そのことを知った森下さんは、教育工学の観点からこの課題に取り組むことにしました。これまでの楽器演奏は、人による経験的な指導が一般的でしたが、森下さんは演奏音を客観的データとして分析することで、演奏の改善点を適切にフィードバックできるプロトタイプアプリの開発を進めてきました。今回のプロジェクトでは、このプロトタイプを長期間・大人数で利用できるように改良し、子どもから大人まで、より幅広い演奏者のスキルアップと、練習へのやる気アップに役立つ楽器練習用アプリの実現を目指します。

吹奏楽の楽器指導の難しさ

教育工学の分野では、ICTを教育にとりいれる研究が近年急速に進んでいます。部活動への活用例にはスポーツが多くあげられ、フォームをビデオで撮影して確認したり、試合にデータを活用したりといった取り組みが進んでいます。

一方、吹奏楽などの音楽の教育では、データを活用した指導手法はまだあまりなく、現在でも人の主観的な指導が多くなっています。しかし、小中学校の吹奏楽部の指導現場では、吹奏楽や楽器の経験があまりない教員が教えることも多いため、児童生徒の力量に応じた適切な指導が難しいという課題があります。また、吹奏楽などの楽器練習で使用されているチューナーは、その場で音程があっているかどうかしか確認できないため、演奏の音程や音量を評価したり、振り返ったりすることが難しいという課題もあります。

演奏スキルを客観的データから分析するプロトタイプアプリ

そこで私たちは、「楽器の演奏を上手くなりたい」という児童生徒たちの気持ちにこたえるため、吹奏楽に客観的な指導の手法としてICTを取り入れ、演奏のスキルアップを支援するための新しい研究を、2016年より始めました。具体的には、音を物理的な数値に変換する工学的な手法を用います。2018年には、株式会社コルグとの共同研究によって、楽器練習のためのプロトタイプアプリを開発しました。

このアプリでは、基礎練習であるロングトーン練習の際に、ドから1オクターブ上のドまでを一定の間隔で演奏し、音程や音量がどのように変化していったかをグラフに記録することができます。これによって、演奏者はこれまでのチューナー練習ではわからなかった音程や音量の揺れ幅を認識し、どのように改善すべきかを省察できるようになります。また、記録されたデータは数か月のあいだ蓄積することができ、以前の自分の演奏音といまの演奏音を客観的に比較することで、自分がどれだけ上達したかを振り返ることができます。

さらに私たちは、アプリで得られたグラフの特徴から、姿勢や息の吹き方などの演奏技法にどのような改善点があるのかを分析し、演奏者が演奏技法の修正点を知ることができる紙媒体の教材リーフレットも作成しました。これによって、演奏者はグラフという客観的なデータに基づいて演奏のフィードバックを得られるようになっています。

しかし、プロトタイプはアプリの仕様上、最大20名までしか利用できず、また短期間しかデータを記録できないため、多くの演奏者の長期的な練習には役立てられないことが、課題として残っていました。

より多くの演奏者に役立つアプリへ発展させたい

今回のプロジェクトでは、プロトタイプアプリを改良し、大人数が長期的に利用できるシステムをつくること、さらに紙媒体の教材リーフレットをシステムに組み込み、演奏者へのフィードバックをより効率化することが大きな柱です。

楽器演奏のスキルは、短期間では上達が難しいこともありますが、練習データをより長期的に蓄積することで、自分がどのように成長していったかをデータから効果的に振り返ることができるようになります。これによって演奏者の演奏スキル向上に対する意欲を高め、やる気アップにつながるアプリの構築が期待できます。

またプロトタイプでは、演奏の改善点をフィードバックするために紙媒体の教材リーフレットを作成しましたが、アプリに組み込むことはできませんでした。これをシステムに組み込むことができれば、アプリによってより効率的にフィードバックができるようになります。

このアプリが完成すれば、多くの演奏者の長期的な練習データを新たに分析できるようになるため、これまで初学者の管楽器演奏に限定されていた改善点のフィードバックを、より幅広い演奏者に役立てるための研究も進めることができます。今後は管楽器に限らず、弦楽器などのすべての単音楽器練習に対応していく予定です。そして初心者からプロ、子どもから大人まで、すべての演奏者の演奏スキル向上に役立つアプリへ発展させたいと考えています。

Why we need your support

本研究は、金子大輔(北星学園大学・教授)、國宗永佳(千葉工業大学・教授)、倉山めぐみ(函館工業高等専門学校・准教授)、山本樹(明海大学・講師)のチームで取り組みます。クラウドファンディングを通じていただいた資金は、すべてアプリ開発費に充てさせていただきます。アプリを開発する企業とはすでに下打ち合わせを済ませており、目標金額達成後にはアプリ開発に取り組むための準備が整っています。

今回のチャレンジは、学校吹奏楽で一生懸命練習に励んでいる児童生徒や、吹奏楽が上手になりたいと考えている方々がよりレベルアップするために、私たちが少しでもお手伝いできればと考えている取り組みです。

演奏スキルを上達するためには、演奏者の力量を見極めるための客観的なデータ収集が必要です。そのデータを収集し分析するためのアプリ開発がこのプロジェクトの鍵となりますが、新しい研究のために資金調達が難しいのが現状です。多くの吹奏楽演奏者や吹奏楽ファンの方々に利活用していただきたいと願っていますので、どうかご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

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ご寄附いただいた皆様へ、確定申告により税制上の優遇措置が適用される領収書を信州大学より発行致します。

なお、領収書の日付は、お申込み受付日やカード決済口座からの振替日ではなく、アカデミスト株式会社より信州大学に入金された日付となります。

【法人・団体様からのご寄附】
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・個人住民税…信州大学を寄付金控除の対象法人として条例で指定している都道府県・市区町村にお住いの方は、個人住民税の控除を受けることができます。
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Profile

森下 孟

私は小学6年生の10月に転校しました。転校先の学校ではすべての教科で自分が学んできた単元よりも先に進んでいました。遅れを取り戻さないといけないと思った私は担任の先生にそのことを相談しました。担任の先生は、その当時まだ新しかったコンピュータ室に私を連れていき、ある学習ソフトを使って勉強するように指導してくださいました。これが私と教育工学の出会いです。その当時、コンピュータを使って学習することは画期的なことで、この時の経験が私を教育工学の世界に導くきっかけとなりました。1人1台ずつ情報端末を手にすると、児童生徒は教科等の活動で自分にあったさまざまな学習機会を得ることができます。私はこのときの経験をもとに、児童生徒が1人1台の情報端末を持つ時代に、コンピュータを上手に活用し児童生徒の学びの可能性を高められる教師を育てるにはどうしたらよいかを研究しています。
研究室ホームページはこちら

Project timeline

Date Plans
2021年02月 クラウドファンディング挑戦
2021年05月 アプリ開発開始
2021年11月 アプリの完成
2021年12月〜 アプリの効果検証、データ収集
2022年03月 学会発表・研究レポート作成

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研究成果の発表を学会などで行う際、サポーターの皆様のお名前を謝辞に掲載いたします。

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ご支援いただいた皆様に、チームメンバーからの感謝状を個別にお送りいたします。長期的なチャレンジになりますが、ぜひ応援いただけますと幸いです。

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