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UAVを用いた新時代の火星探査技術を確立させたい!

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SUCCESS
堀井樹、阿依ダニシ
筑波大学、学部生/筑波大学、学部生
Pledged: 233,200 JPY
Target Amount: 200,000 JPY
Funded
116 %
Supporters
30
Days left
Closed
Support period closed

Reached the funding target!

初めまして
筑波大学応用理工学類3年の阿依ダニシ・筑波大学工学システム学類3年の堀井樹です。支援の方23万円116%本当にありがとうございます!
ご支援いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

これまでは研究成果をリターンの報告書等のみでお伝えしており、クラウドファンディングページへの達成報告をしていなかったので、今後は定期的に載せていこうと考えています。ここでは一旦クラウドファンディング開始時より、ここまでにどのような成果を残したのか報告させていただきます。

1.学会発表論文投稿
2020年の主な学会発表は3回行いました。
1つ目、2020年10/27~10/30の3日間で開催された、第64回 宇宙科学技術連合講演会にて「UAVを用いた三次元測量及び火星探査への応用可能性に関する研究」の題目で発表しました。
同学会にて、共著部門では、「洞窟に至る、洞窟に降りる、及び洞窟における3次元 計測とSLAMについて」、「火星のダストデビルを想定したエアロゾル・粉塵の 空中/地上採集シミュレーションと写真測量」の題目で発表しました。
2つ目、2020年11/25~11/26で開催された国際学会、2020 Region VII Student Paper Competition & AIAA Sydney Section Student Conferenceにて、「Research on rotor blades and their optimum shapes in Mars exploration」の題目で発表しました。
3つ目、 2020年12/5に開催された日本洞窟学会第46回大会にて、「洞窟計測探査シミュレーションプログラムと UZUME計画」の題目で共著発表しました。

大まかな発表内容は火星ヘリのセンシングシステム確立、機体自体の開発、洞窟や縦穴などの探査に関するものです。僕らも研究初めの年でしたので、ローカルな学会から発表をスタートさせました。今後は国際ジャーナルへの論文投稿、大型国際学会での発表を目指します。

続いて、得られた資金により開発したものをお伝えします。

1.3号機「マーリン」の開発
主な資金は3機目の開発に活用しました。2号機の使用頻度が非常に高く、2台体制での運用の必要性があったため、3機目を開発しました。2号機の成功を受け、企業らと連携することで一部の部品を造形、外フレームを取り付け、より実践的なモデルになりました。

2.基礎実験装置の開発
火星でのヘリコプターを実際に制作する場合を想定し、様々なモデルに対して揚力測定を行うことができる実験装置を開発しました。

3.投下用プローブの開発
開発したヘリ型UAVを用いて山口県での試験を行う際に、投下するプローブを開発しました。

詳しい内容は報告書にあります。
今後も僕らの研究は性質上物を開発していかないといけません。さらに開発ペースを上げていく予定です。
今後ともよろしくお願いいたします。

Comment from academist staff
人工衛星よりも詳しく、ローバーよりも広く

academist編集部

人類の火星到達を夢ではなく現実のものにするには、火星の実態をより詳細に知っておかなければなりません。そのためには、人工衛星よりも詳しく火星のデータを取り、ローバーよりも広い範囲で探査を行う必要があります。そこで、堀井さんと阿依さんは無人航空機(UAV:unmanned aerial vehicle)に着目。UAVを主体とした新しい火星探査技術の確立に向けて、基礎研究を進めています。世界的にもまだ火星探査UAVの研究は主流ではなく、大部分が基礎研究段階です。世界に新しい可能性を示したいと意気込む学部生2人のチャレンジに、ぜひご注目ください!

効率的で広範囲な火星探査を可能にするUAV

火星は次に人類が到達する可能性が非常に高い惑星であると考えられています。これを象徴するかのように、2016年には宇宙企業のSpaceX社を率いるイーロン・マスク氏らが人類火星移住計画と巨大なロケット開発の構想を発表しました。

来るべき新たな火星探査時代においては、今までの常識にとらわれず、より火星探査を加速させるような探査機を開発しなければなりません。現在の火星探査は、ローバによる狭い範囲、または人工衛星による広い範囲からの探査が主流となっています。しかし、火星の全容をつかむためには、人工衛星よりも詳しいデータを取り、ローバーよりも探査範囲を広げる必要があります。

そこで、NASAによる火星探査ミッション「Mars 2020」では、無人ヘリコプター「Mars Helicopter」が使用される予定です。Mars helicopterは、上空から火星の地形を把握し、ローバーの不整地走行を援助する役割を持っています。こうした流れを受けて、将来的にUAVを主体とした火星探査が行われるようになっていくと私たちは考えています。

もし火星探査UAVを用いた探査が現実のものとなれば、従来のローバーによる探査に比べはるかに効率的で広範囲な探査ができようになるうえ、人工衛星では不可能なサンプル採取や地形の正確な把握によって、火星に生命は存在するのか、火星に水はあるのかといった火星の謎を解くカギとなるデータを得ることができるようにもなります。

火星探査UAV実用化への道のり

私たちは、火星探査においてUAVの利用が主体となる時代に備え、UAVを使った3次元での地形把握やサンプル採取などの基本操作を行うシステムの研究開発を進めています。最終的にはこれらのシステムを組み込んだうえで、火星でのフライトを可能にする交差反転ローターを用いた新しい方式のUAVを開発する予定です。

さらに、完成した火星探査UAVは、米国オハイオ州にあるNASAスペース・パワー・ファシリティ(模擬宇宙真空室)や南西部のモハーヴェ砂漠における本格的な試験を経て、未来の火星探査で実用化されることを目指します。

現時点での私たちの研究は、そのために数多くの可能性を明らかにしているフェーズで、今後は火星探査UAVにおけるさまざまな問題を解決していく必要があります。

UAVの強みを生かして3Dマップをつくる


具体的には、これまでに開発した無人ヘリコプターを用いた3次元測量の実験を地球上にて行っています。3次元測量とは、飛行しながら機体に取り付けてある小型カメラで地表の写真を撮影し、それらを専用ソフトウェアで合成することで飛行した場所の3Dマップを作成する技術のことです。3Dマップを作ることができるとローバーの誘導ができるだけでなく、火星の地表をより詳しく探査して各種調査の指標となるデータを得ることができます。

飛ぶことができるUAVだからこそ3次元測量を行うことが可能であり、それが火星探査UAVの強みでもあります。私たちの実験では、飛行するルートや高度、スピードによって3Dマップの精度がどう変化するのかを調べています。これらを明らかにすることで実際に火星探査UAVが普及したときに、探査の精度や成功率を向上できると考えています。

今後は、3次元測量以外にも、砂やガスサンプルの採取を行ったり、UAV自身にカメラを用いた自己位置推定システムを導入したりなど、火星という過酷な環境で飛行するための新たなUAV開発に向けて取り組んでいく予定です。

Why we need your support

無人ヘリコプターの運用や搭載機器の開発には、ある程度の資金が必要となります。しかし、私たちは学部生が主体となった研究グループであるため、公的支援を受けるチャンスがあまり多くありません。自己資金で活動していくには限界を迎えたため、今回クラウドファンディングで資金を募ることにしました。

ご支援いただいた資金は、飛行しながら3次元測量を行うためのセンサ類の購入、UAVを用いたサンプル採取機構の開発、火星の環境下での飛行に適した機体開発を行うために使いたいと考えています。また、実際に機体を完成させた後には、火星環境を再現できるチャンバー内で試験を行うほか、火星地表に環境が似ている砂漠などにも持ちこんで機器が正常に動作するかなどの実証実験を行う予定です。そのための施設利用費や旅費にも充てることができればと考えています。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

Profile

堀井樹、阿依ダニシ

・筑波大学工学システム学類B3の堀井樹です。本研究では主に機体の設計・製作・運用を担当しています。もともと、UAVに関する研究を行っていて、本研究意外にもUAVの新たな構造や活用法を提案するような研究を行っています。
・筑波大学応用理工学類B3の阿依ダニシです。本研究では主に搭載機器類およびその解析を担当しています。B1のころから火星探査に関する研究を行っており、2回ほど国際学会に参加しました。これらの学会参加を通して火星探査におけるUAVの可能性を見出し、現在研究火星探査UAVの研究を行っています。

Project timeline

Date Plans
2020年6月 UAVを用いた3次元測量に関する論文執筆/サンプル採取機構の考案設計
2020年7月 交差反転ローターを持つUAVの基礎研究
2020年8月 7月の基礎研究をもとに交差反転ローターUAVの設計・作成
2020年9月 交差反転ローターUAVのさらなる研究/自動操縦に関する研究
2020年10月 学会発表の準備(指導教官や日本火星協会との議論・相談)
2020年11月 火星に似た環境での試験(日本の海岸、米国モハーベ砂漠)
2021年〜 海外での発表(AIAA SciTech Forum、日本航空宇宙学会)を目指し、論文や発表の準備を行う

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飛行実験に招待 / 論文の謝辞にお名前掲載 / Webサイトにお名前掲載 / 実験映像の限定公開 / 研究報告レポート(PDF版)

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