二ヶ月にわたった挑戦も幕を閉じ、みなさまのおかげで当初目標の100万円も達成し、さらにセカンドゴールの150万円を超える160万円ものご支援をいただくことができました。ご支援いただいたみなさま、SNS でサポートいただいた方、ありがとうございました!プロジェクトも正式に始動です。今後とも見守っていただければと思います。(リワード送付の時期については、近日中に連絡いたします!)
地球には宇宙から絶えず目に見えない高エネルギーの粒子(宇宙線)が降り注いでいます。宇宙線は、遥か彼方のブラックホールや中性子星、超新星残骸などの特殊な環境で発生すると考えられています。そのような環境において、電子や陽電子が人類では作り出すことができないほどのエネルギーまで「加速」され、生み出されているようです。
ところが最近の研究から、地球上のカミナリ雲でも電子が高いエネルギーにまで「加速」されている証拠が見つかってきました。加速された電子が大気分子と衝突することで生じるガンマ線がカミナリ雲からビーム状に放出されていることがわかったのです。しかし、カミナリ雲の中というありふれた環境において、どのように「加速」が起こるのかはよくわかっていません。さらに、私たちの観測によって、ガンマ線だけでなく高エネルギーの電子が瞬間的に大量に生じている兆候も見えています。どうやら、まだまだ未知の現象がカミナリ雲に潜んでいるようです。
私たちは普段は人工衛星を用いて中性子星や白色わい星といった極めて特殊な天体の研究をしているのですが、本プロジェクトでは宇宙物理の研究で培った検出装置の製作技術を活かし、地球上のカミナリ雲で生じている高エネルギー現象を観測したいと思っています。
私たちにとって身近な現象であるカミナリですが、実は「何をきっかけに発生するのか」はまだ完全には解明されていません。カミナリが発生するには大気中に非常に強い電場が必要なのですが、実際のカミナリ雲から観測される電場の強さがカミナリが発生するには弱すぎるのです。そこで仮説として、カミナリ雲の中で高いエネルギーまで加速された電子やそれによるガンマ線が「きっかけ」を作るのではないか、とも言われています。しかし、これまでの研究では雷雲の観測をほぼ1地点からしか行っていなかったためにデータ量が乏しく、本当に加速された電子やガンマ線がカミナリ発生のきっかけになっているのかの決定打に欠けていました。私たちは、この「カミナリ発生のきっかけ」の謎の解明に、ガンマ線ビームの観測から挑戦します。
実はカミナリの研究を行う上で、日本は絶好の観測地なのです。日本海側で冬季(10月~2月)に発生するカミナリ雲は世界的にみても電気エネルギー量が大きく、さらに雲の高度も低いため、普通はほとんどが大気に吸収されてしまうはずの加速された電子やガンマ線が地表まで届きやすいのです。私たちは、この有利な気象条件を活かして複数の観測地点でのマッピング観測を行いたいと考えています。複数地点で観測することで雷雲に隠れた現象をより詳細に検出し、また動いているカミナリ雲を追跡しながら観測することもできるようになります。
私たちは、国内でも有数のカミナリ発生ポイントである石川県能登半島や福井県若狭湾での観測を計画しています。両県の大学や研究所、学校などの屋上に検出装置を設置し、カミナリ雲が放つ電子やガンマ線だけでなく、環境放射線、宇宙線、個々の光・粒子のエネルギーを複数地点に配置した検出装置で記録します。多地点の観測装置で得られたデータを効率的に集めるために、超小型コンピュータ「Raspberry Pi」などを活用して観測装置をインターネットに接続し、IoT(Internet of Things)化することで、常時モニタリングできるシステムを作ります。このシステムで冬季の日本海で多数発生するであろうカミナリ雲の電子・ガンマ線の放射を虎視眈々と狙います。
私たちのチームにはアイデアと検出装置の設計技術はありますが、製作に充てられる研究費がありません。新しいアイデアで新しい土地に展開するため、古い検出装置の流用もできません。今後、より大きな研究費を得るためにも、検出装置の試作機を製作して今考えているアイデアで観測ができることを実証する必要があります。 そこで、試作機の製作費に加え、インターネット回線の維持費、現地への設置旅費などを支援していただき、観測システムを作って実際に試験観測を始めたいと考えています。観測が成功すればカミナリ雲に潜む謎の解明に向けて大きく前進できます。ご支援、よろしくお願いします!
また、私達はこのプロジェクトを研究者グループだけでなく市民参加型の科学プロジェクトとして進めたいと考えています。そこで、今回のプロジェクトで観測装置の製作・観測運用の費用を支援していただいた皆様には、ウェブブラウザ経由で実際の観測データをご覧いただき、観測・解析のお手伝いをして頂ける環境ご覧いただける環境をも整備します。日々得られる大量の観測データの中から、みなさんと一緒にカミナリ雲からのガンマ線放射現象を見つけ出すことを楽しみにしています!!
時期 | 計画 |
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2015年08月〜10月 | クラウドファンディング挑戦 (60日間) |
2015年10月〜2016年03月 |
実験装置の製作、北陸沿岸にて冬季観測を開始(予備観測)
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2016年05月 | 地球惑星連合大会にて学会発表@幕張 |
2016年10月〜2017年03月 | 北陸沿岸にて冬季観測を開始 (本観測) |
2017年03月〜09月 |
論文執筆
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本プロジェクトで実施した研究成果をわかりやすく、気合を入れてまとめます。どんな成果が得られるか、楽しみにしていて下さい!
気合いのはいった研究紹介(電子版)
13人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
気合を入れて作ったレポートの冊子版、本プロジェクトの英語タイトルを冠した雷雲ポストカード、そしてオリジナルクリアファイルを用意しました。クリアファイルのデザインは、電子の加速と検出器の基盤をモチーフにしています。
雷雲ポストカード / クリアファイル / 気合いのはいった研究紹介(冊子版)
14人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
細部までこだわりぬいて作られたオリジナルTシャツです。注目されること間違いなしです!TシャツのサイズはS, M, L, XLからお選びいただけます。
オリジナルTシャツ / 雷雲ポストカード / クリアファイル / 気合いのはいった研究紹介(冊子版)
69人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
支援して頂いた皆様のお名前を実際に製作した検出器に掲載させて頂きます。皆様の力を得て、雷雲の謎に挑みます! さらに、電子の加速と検出器の基盤をデザインしたオリジナルマグカップも用意しました。
検出器に氏名掲載 / オリジナルマグカップ / 雷雲ポストカード / クリアファイル / 気合いのはいった研究紹介(冊子版)
40人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
本研究成果をまとめた論文の謝辞に希望される方のお名前を掲載させていただきます。出版までにはある程度の時間はかかりますが、末永く応援していただけると幸いです。さらに、プロジェクトの英語名をレーザー彫刻したカード型USBメモリを用意しました。
論文謝辞 / カード型USBメモリ(レーザー彫刻) / 雷雲ポストカード / クリアファイル / 気合いのはいった研究紹介(冊子版)
14人のサポーターが支援しています (限定 25 個)
論文謝辞・カード型USBメモリ(レーザー彫刻)・検出器に氏名掲載・オリジナルマグカップ・オリジナルTシャツ・雷雲ポストカード・クリアファイル・気合いの入った研究紹介(冊子版)、今回のプロジェクトで用意した全てのリターンを雷雲グッズとしてお送りいたします。
手書きのお礼状とお楽しみプレゼント / 論文謝辞 / カード型USBメモリ(レーザー彫刻) / 検出器に氏名掲載 / オリジナルマグカップ / オリジナルTシャツ / 雷雲ポストカード / クリアファイル / 気合いのはいった研究紹介(冊子版)
3人のサポーターが支援しています (限定 3 個)
当サイトは SSL 暗号化通信に対応しております。入力した情報は安全に送信されます。
気合いのはいった研究紹介(電子版)
13
人
が支援しています。
(数量制限なし)
雷雲ポストカード 他
14
人
が支援しています。
(数量制限なし)
オリジナルTシャツ 他
69
人
が支援しています。
(数量制限なし)
検出器に氏名掲載 他
40
人
が支援しています。
(数量制限なし)
論文謝辞 他
14
人
が支援しています。
(限定 25 個)
全部セット+手書きのお礼状とお楽しみプレゼント 他
3
人
が支援しています。
(限定 3 個)