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Closed 美しき寄生蜂「ヒメバチ」を再分類し、新種を記載したい!

Monthly

菊地波輝

北海道大学、博士後期課程3年

Challenge period

2019-01-17 - 2020-03-31

Final progress report

Tue, 31 Mar 2020 18:09:52 +0900

Progresses

13 times

Supporters

16 people

Elapsed time

Thu, 17 Jan 2019 11:30:00 +0900

これまでご支援頂いた皆様、大変ありがとうございました。
3月末を以て北海道大学大学院農学院環境資源学専攻の博士後期課程を修了し、博士(農学)の学位を取得いたしました。4月から就職ということで、このファンクラブも一旦終了とさせていただきます。

就職先ですが、東京都立大学で特任研究員としてしばらく勤務することになります。生物多様性条約で定められた遺伝資源の利用から生じた利益の公正で衡平な配分(A

菊地波輝 Tue, 31 Mar 2020 18:09:52 +0900

以前に台湾での調査で発見したLusius属の1種について、北海道大学に収蔵されている標本を検討したところ、ホロタイプ1個体のみが知られているLusius gracilis Kusigemati, 1986の♀と言えることが判明しました。

今回、種の同定に具体的な形質として、図で示したように、中胸側板にある隆起線(epicnemial carinaと呼びます:図中の青い線)に着目しました。台湾で

菊地波輝 Sun, 01 Mar 2020 21:43:09 +0900

(前回の続き)
これまでの研究で、Platylabini族の特徴の一つとして、後体節の腹板(腹皮のプレート)のうち、5番目が中央部と側部の融合を起こしていることが明らかになりました。図の矢印で示した部分が5番目の腹板です。しかし、Heinrichiellus属の場合、この腹板が融合していません。このことから、形態的にもHeinrichiellus属はPlatylabini族から除外する必要があると

菊地波輝 Thu, 13 Feb 2020 21:10:32 +0900

先日、ついに博士論文の公聴会が終了し、博士論文が受理されました。
ご支援頂いている皆様、ありがとうございます。
今回は、博士論文で扱ったPlatylabini族の分子系統について書いていきます。
添付のファイルは、ヒメバチ亜科のCOI領域による最尤系統樹です。
DNAバーコーディングによる種の識別のために配列決定した領域を用いたため、あまり解像度の高い結果は得られないことが予想されていました

菊地波輝 Wed, 05 Feb 2020 23:00:07 +0900

現在、台湾の国立自然科学博物館に滞在して、未整理の標本からヒメバチを抜き出して整理しています。今回はその中で発見した興味深標本についてご紹介します。

Lusiusという属の♀個体で、低地林のマレーゼトラップで得られた標本です。この属は熱帯地域からのみ知られている特異な属で、丸く大きな頭部に非常にスレンダーな体型が特徴です。また、♂交尾器の把握器が非常に伸長しているなど、他の属との類縁性がはっき

菊地波輝 Thu, 31 Oct 2019 19:54:20 +0900

Heinrichiellus Tereshkin, 2009 の分類学的再検討 3. 東南アジア、南アジアの種 *最後に図版付きのPDFを添付します。
ラオス、インドネシア、インドからそれぞれ 1 種ずつが見つかりました。
日本産の H. sp. B と同様に後体節(見かけ上の腹部)が相対的に短く、鏡紋をもたない種が得られ ています。
台湾をのぞく東南アジアおよび南アジアの Heinrichi

菊地波輝 Tue, 15 Oct 2019 21:42:25 +0900

8月は、乾燥標本からのDNAの抽出プロトコルを改良しようと試行錯誤していました。
また、8月10日に野外調査中、偶然Heinrichiellus nambuiの♀を採集してしまいました。林道沿いのフキの葉の上に突然現れた彼女は、ひと目見てわかるほどの只者ではない気配を発していました。思わず叫んでしまい、同行者たちが何かあったかと引き返してきたほどです。新鮮なDNAサンプルとして、99.5%のアルコ

菊地波輝 Tue, 03 Sep 2019 01:29:46 +0900

Heinrichiellus Tereshkin, 2009の分類学的再検討 2. 台湾産種について
*最後に図版付きのPDFを添付します。
台湾産の本属は、これまで記録されていませんが、少なくとも4種が含まれるようです。
日本産のH. nambuiやH. sp. Aと同様にスレンダーな体型で前伸腹節の突起が長く、鏡紋をもつ2種(H. sp. T-A1,T-A2)と、日本産のH. sp. Bと

菊地波輝 Sun, 04 Aug 2019 16:45:50 +0900

Heinrichiellus Tereshkin, 2009の分類学的再検討 1. 日本産種について
日本産の本属は、少なくとも3種が含まれるようです。
図はこちら
https://www.flickr.com/gp/namikik/70v4z8

1種は既知種のH. nambui Kikuchi & Konsihi, 2015[図1, 2]で、模式種のH. hidegardae (Ter

菊地波輝 Wed, 26 Jun 2019 12:04:19 +0900

更新遅れてすみません。
最近は、9月の昆虫学会で発表予定のHeinrichiellus属というPlatylabini族の1属についてまとめています。
この属はこれまで、極東ロシアから記載されたHeinrichiellus hildegardae (Tereshkin, 1996) と、私が日本から記載したHeinrichiellus nambui Kikuchi & Konishi, 2015の

菊地波輝 Sat, 18 May 2019 23:59:42 +0900
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