

Challenge period
2022-11-01 - 2027-10-31
Final progress report
Wed, 17 Dec 2025 10:57:51 +0900
Progresses
68 times
Supporters
38 people
Elapsed time
Tue, 01 Nov 2022 10:00:00 +0900

この研究プロジェクトは、日本の大学の10年後について考えながら2023年に立案しました。
その時からおおよそ2年を経て、日本の大学の状況は悪化している部分も多いように思います。
国立大学がクラウドファンディングで資金を募ってトイレを改修する、といった報道もなされるような時代になりました。
https://www.rakumachi.jp/news/column/385270
一方で、学術的な理論やエビデンスを基にファンドレイジング実務を行うにあたって、生成AIの進歩は非常にプラスであるようにも思います。
一定のリテラシーは必要であるものの、これまでアクセスしにくかった論文からの示唆を、多くの人が生成AIを通じて得られるようになりました。
寄付を募る側だけではなく、私たちが寄付をする側として振る舞う時にも、生成AIで対話的に寄付先を選ぶ時代なっていくと思います。
それがさらに進むと、寄付を募る側のAIと、寄付をする側のAIで、自動的に交渉がなされる可能性すらあります。
そのようなことは、そもそも技術的に可能になるのでしょうか?
そして、そのような技術的変化は、寄付市場をどう変えるのでしょうか。
学術研究への寄付において、その研究が「一般の人にとって分かりにくい」ということは大きなハードルです。
その研究は、分かりにくいけれども、社会全体のことを考えると、資金が提供されるべき研究であるかもしれません。
ですから、分かりにくい研究の内容を瞬時に平易な言葉で説明してくれるAIが登場したことは、研究への寄付における大きな制約を取り除く可能性があります。
2023年時点の「10年後」は2033年ですが、その頃には研究への寄付市場は、AIによってかなり変わっているかもしれません。
そこまで遠い未来のことを考えずとも、いま生成AIが、ファンドレイジングを行う組織の能力を向上させるためにはどのような要件が必要なのか、実務者としても知りたいところです。
そこで、私の所属する京都大学成長戦略本部の「寄付・ファンドレイジングデータ分析・研究ユニット」では、下記のオンラインセミナーを開催します。
「AI時代の寄付市場:その未来を語ろう」と題して、米国ハーバードケネディスクール出身、現在は米日財団の在日代表である岡部晴人さん、京都大学でAI・自動交渉・エージェント技術などを研究している丁世堯さんとともに議論します。
2025年12月9日(火)17:30~18:30 に開催しますので、よければぜひ、上記フォームからお申込みください。