Challenge period
2022-11-01 - 2025-03-31
Final progress report
Mon, 11 Nov 2024 22:34:23 +0900
Progresses
51 times
Supporters
42 people
Elapsed time
Tue, 01 Nov 2022 10:00:00 +0900
本プロジェクトでのアクション・リサーチとして関わっている組織では、おおよそ1~2か月に1~2回くらいはzoomで面談を行って進捗をお伺いするとともに、既存の寄付研究を基にして、少しでも科学的に妥当であろうと思われる打ち手を進言しています。
アクション・リサーチとしてではなく、実務として関わっているケースも含めるとかなりの組織に並行して関わっていますが、組織規模ごとに、
・立ち上げ期は、法人格の選択や組織のビジョン、ミッションについての議論
・小規模組織では、時間的リソースの確保
・中規模組織では、打ち手の方向性
・大規模組織では、組織内のコーディネーションと戦略
を議論していることが多いという印象があります。
各組織とのミーティングでは、私は純粋な観察者ではなく参画者として他の参加者に問いかけをしたりもするわけですから、私が誘導してしまっている面もあると思います。
一方、それぞれの組織規模において、上記の課題をクリアしなければ次の段階のファンドレイジング投資に進めない、というのも確かなことのように(手触り感を持って)思えるのも事実です。
大学の寄付募集だからといって大規模組織であるとは限らず、たとえば兼務の教員ばかりの部局でのファンドレイジングでは上記のうち小規模組織の課題がよく当てはまるようです。
そして、多くの組織において、優れたファンドレイジングマネージャーは非常に希少であるということ、組織の中において学習が進展していることが非常に大きな影響を持っていること、が見て取れます。
実際に、ファンドレイジングで突出した成果を収めている組織においては、マネジメントと学習が非常に重要だとされており(Sargeant & Shang, 2016)、概ね整合的な観察が得られています。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/nvsm.1546
このように、寄付募集を科学的に妥当な方向性で進める、というアクションをいろいろな組織で同じ時期にご一緒していると、比較によって見えてくるものがあります。
これをどのような軸でまとめていくか、来年の様々な国際会議の日程をにらみながら考えています。
急に寒くなったりしていますので、皆様もどうぞお身体にお気をつけてお過ごしください。
(写真は、職場である京都大学人と社会の未来研究院とiPS財団の近くにできていたコーヒースタンドです。このような、メッセージのあるお店は好きです)