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Yuki Nakano

広島大学、2nd year doctoral course

Challenge period

2022-11-01 - 2026-08-31

Final progress report

Wed, 29 May 2024 15:07:21 +0900

Progresses

20 times

Supporters

9 people

Elapsed time

Tue, 01 Nov 2022 10:00:00 +0900

academist Prize2期イベント&半年間の振り返りと活動報告について

ご支援者ならびにご関係者の皆様、いつも大変お世話になっております。
掲題の件につきまして、月額支援型プロジェクトを開始してからの活動報告を纏めたいと思います。

まず私自身の究極のミッションから改めて確認させて頂きます。

【ミッション】日本の素材・化学分野を学術・産業共に盛り上げる
私自身、修士課程修了後に社会人経験を経て、博士課程に進学していることもあり
研究成果で社会貢献することを非常に強く意識しています。

このミッションの実現に向けて、下記2つの目標を掲げております。
【活動の目的】
①「分子メモリ」の研究開発
②「分子メモリ」の社会実装

まず、私の研究開発の目標は、究極の単分子メモリの実現で世界のコンピュータが抱える課題を抜本的に解決することです。具体的には,「単分子誘電体」という革新的メモリを用いることで、高速処理・高密度・低消費電力を兼ね備えた次世代不揮発メモリの実現を目指します。
更に、この研究成果を事業化することで、低消費電力に資する新型コンピューティングを実現し、既存コンピュータの課題解決と日本の素材・化学分野を産学共に盛り上げたいと思い、活動を行って参りました。

【具体的な活動報告】
①「分子メモリ」の研究開発
 本プロジェクトの開始以降、「単分子誘電体メモリ」のプロトタイピングをメインに研究開発を進めてまいりました。特許や事業化に向けたプロジェクト研究に関わるため、報告内容は限定的ですが、大まかに下記の成果がございます。
1.「単分子誘電体」のメモリ特性の詳細評価
 ➣ 当該メモリ材料(単分子誘電体)を精度高くメモリデバイスに実装することで、材料そのもののメモリ特性を評価しました。具体的には不揮発性を示す「メモリウインドウの拡幅化」、メモリの読み書き速度の見積もり、耐久性の初期評価を実施し、メモリの実用化に必要な要素技術の確立を達成しています。
2.「単分子誘電体メモリ」のプロセス最適化
  ➣ こちらも実用化を実現し得るメモリ制作プロセスを構築しました。メモリの実用化・集積化には既存プロセスへの導入(プロセス耐性)が必要ですが、これらを材料面からとプロセス面から改善し、メモリ特性の安定化と歩留まり向上を達成しています。

また、研究計画に記載していた海外短期留学にも参加致しました。
アメリカ テキサス大学オースティン校にて日米の技術開発環境やアントレプレナーシップの違いを肌で実感して参りました。

②「分子メモリ」の社会実装
研究成果の事業化に向け、様々なアクセラレーションプログラムやビジネスコンテストのピッチに登壇しました。
1.ディープテック系のビジネスイベントでの採択・受賞
➣ 2022 年度 K-NIC Startup Hands on Program 採択 https://www.k-nic.jp/magazine/5648/
➣ NEDO Technology Commercialization Program (TCP) 2022 最終審査会 科学技術振興機構賞 https://www.nedo.go.jp/content/100956867.pdf
➣ 品川ビジネスクラブ ビジネス創造コンテスト 優秀賞 https://www.shinagawa-businessclub.jp/news/view/235
➣ ESG TECH BATTLE 2023 powered by NEDO 最優秀賞(本記事 掲載写真)
https://jp.cic.com/news/press/esgtechbattle2023-winners/

2.広島大学発スタートアップの設立
 ➣研究計画で2023年5月にスタートアップ設立を予定していましたが、なんとか今月に広島大学発ベンチャーとしての認定を得られましたので、6月に起業を予定しております。
事業化により、本研究開発をより一層、進めていく予定です。
詳細はこちら(https://academist-cf.com/projects/291?lang=ja

【academist Prizeの活動を通じて】
今回の挑戦を通じて、研究成果のアウトリーチのみならず、多くの経験や繋がりを頂くことが出来ました。特に2期生として同じ挑戦をされている方々とは、研究分野を跨いだ様々なお話をさせて頂きました。また、私自身は事業化という面でも、多くのステークホルダーの方々との繋がりを持たせて頂きました。
Prizeとしての活動は半年を切りましたが、改めての御礼と、引き続きのご支援のほど宜しくお願い致します。

中野佑紀 Sun, 21 May 2023 11:05:35 +0900
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