連休までは諸々の書類手続きなどの事務作業が多かったですが、連休が明けてからようやく時間配分をうまくすることができるようになり、自分の研究も少し進めることができました。
本日は巷で噂になっているChatGPTを自分の研究に導入し始めたことについてお話します。
自分がこれまで実装してきたQOL推定システムによる人の正確な状態理解を、ChatGPTによる自然言語対話と組み合わせることを考えています。
そこで、自分の研究で用いるにあたって、まずはChatGPTのAPIキーを入手しました。
これは、ChatGPTの専用ウェブサイトを経由せず、例えば自分で作ったプログラムコードやロボットに実装した対話システムが直接ChatGPTにアクセスして使えるようにするための鍵のことです。
LINEでもChatGPTを活用したAIボットが公開されていますが、それらもこのAPIキーを取得しています。
自分のコードにそのAPIキーに関する命令文を1行付け足すだけで使えるようになるため、企業や誰かが開発したシステムの活用が大いに簡単になります。
これからChatGPTを基に実装した対話システムと、自分がこれまで自力で作ってきた対話システムの比較実践を通じて、これからどのように融合、または差別化していくかを明らかにする予定です。
ChatGPTはその背景にあるこれまでのモデルを圧倒的に凌駕する莫大なテキスト情報を武器として、人間のような自然な対話を可能にしました。
情報の正確さに関しては懸念を示す声があるものの、対話形式での検索エンジンとしての利用や、文章の作成において広く活躍しています。
自分も英語でメールを書くのに重宝しています。悔しいですが自分で書いた場合に比べて圧倒的に表現が丁寧です。
また、国際学会に先日投稿した論文の添削にも活用しました。
しかしこのChatGPTはあくまでテキストベースのため、そのままパートナーロボットの対話システムに適用するだけでは信頼関係の構築は容易ではないと考えています。
というのも、人の状態に関する手がかりが多く載っている非言語情報がごっそりと抜け落ちた状態で対話をしているからです。
そこで、自分がこれまで実装してきたQOL状態推定システム(人の表情や自然パターン、音声などを手がかりとした推定)と組み合わせ、推定された人の状態をもChatGPTに受け渡すことで、より親身になったロボットインタラクションが可能になるのではと夢見ています。
ChatGPTに関しては現在も勉強中なので、また面白いことが分かり次第、ご報告ができればと考えています。
実は来月ChatGPTを含む生成系に関する講演をする予定です。そのため今は急ピッチで大量の資料を読み漁っています。
(上手には撮れませんでしたが、写真は今日の大学の食堂でのお昼ご飯です。安田講堂の隣にある中央食堂ですが、誰でも自由に入れます。今週末は本郷キャンパスで五月祭が開催される予定ですので、もし興味があればぜひ覗いてみてください。)
0 supporters back
(No quantity limit)
0 supporters back
(No quantity limit)
0 supporters back
(No quantity limit)