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人間の「協力行動」を説明するメカニズム解明に挑む!

月額支援型 academist Prize 3rd 採択

梅谷凌平

筑波大学、博士後期課程3年

挑戦期間

2019/06/03 - 2024/08/30

最終活動報告

2024/07/07 17:54:54

活動報告

60回

サポーター

3人

経過時間

2019/06/03 09:00:00

ダウンストリーム互恵性に関する理論的アプローチ以外の研究②

[ダウンストリーム互恵性に関する理論的アプローチ以外の研究②]
今回はフィールド実験によって実際に評判が協力行動を促進することを示した研究の紹介から始めます。
この研究は電力会社と協力し、大規模なフィールド実験を行うことで評判が協力行動に与える影響を検討したものです(Yoeli et al., 2013)。電力会社と協力して、電力消費のピーク時に遠隔で電力量を操作されるプログラムに参加するか

梅谷凌平 2022/10/31 13:40:57

ダウンストリーム互恵性に関する様々なアプローチの研究

[ダウンストリーム互恵性に関する理論的アプローチ以外の研究①]
9月は学会発表が重なり、研究報告ができませんでした。誠に申し訳ございません。このレポートを9月分の報告とさせていただきます。
今回は複数の規範が混在した状況を想定したより現実に近いモデルの研究紹介から始めます。
エージェントシミュレーションを用いて、二次情報までを考慮した規範として考えられる全ての規範である16種類の規範が

梅谷凌平 2022/10/01 23:36:53

ダウンストリーム互恵性の理論研究2

[ダウンストリーム互恵性の理論的研究②]
今回はダウンストリーム互恵性の理論研究パート2です。
二次情報までを考慮した進化的安定規範の全ては、良い評判の人に対する協力は良い評判を、良い人に対する非協力は評判を落とすという評価を下すことは共通しています。ここで示した規範の違いは、悪い評判の人に対する行動の評価である。STは評判の悪い人に対する協力、悪い人に対する裏切りともに良い評判を与える。S

梅谷凌平 2022/08/27 15:55:44

ダウンストリーム互恵性の理論研究1

[ダウンストリーム互恵性の理論的研究①]
今回から2回にわたり、ダウンストリーム互恵性の理論研究について紹介します。
行動戦略の優劣が行動戦略をとる個体の適応度によって決定する進化ゲーム理論の枠組みを用いて、どのような評判戦略(規範)が進化的安定戦略(Smith, 1982)であるかを示す数多くの理論的解析が行われています。進化ゲーム理論は戦略に基づいた行動の結果として得た利得に応じて、戦略

梅谷凌平 2022/07/27 23:20:02

間接互恵性 Part1

[互恵的メカニズム③「間接互恵性」(2種類の間接互恵性)]
間接互恵性は、社会的ジレンマの状況における大規模かつ柔軟な協力を説明する主要なメカニズムです(Alexander, 1971; Okada, 2020)。これまでに説明した血縁淘汰理論や直接互恵性は協力の進化を説明する強力なメカニズムではありますが、汎用性を欠いています。人間の協力は他に類を見ないほど大規模であり、協力する相手が血縁関係者

梅谷凌平 2022/06/29 12:43:35

神のいかずち

今回は神の雷(神による懲罰)について紹介します。

[神の雷(神による懲罰:Super natural punishment)]
サンクションシステムがもたらす高次のジレンマを解決する一つの仮説として神や仏といった超自然的エージェントによる懲罰があります(Johnson & Krüger, 2004)。超自然的なエージェントは道徳的な規範の提供者として見られており、その多くの信者は集団の規範に

梅谷凌平 2022/05/26 10:43:57

懲罰の進化論的説明

今回は懲罰の進化論的説明について紹介します。

[懲罰の進化論的説明]
これまで示した通り、サンクションシステムが協力を促進する効果は一貫して示されてきたにもかかわらず、高次のジレンマの問題や懲罰に対する報復、過度な協力者に対し懲罰を行使する反社会的懲罰など、様々な問題が指摘されています。また人間における道徳的な罰は、第三者によって実行されることがあり、適応的な観点からは矛盾した行動のように見

梅谷凌平 2022/04/30 19:21:01

Antisocial Punishment: 反社会的懲罰

今回は反社会的懲罰について紹介します。

[反社会的懲罰(Antisocial punishment)]
これまで数回にわたってサンクションによって協力が促進されるという研究を見てきました。しかし懲罰は非協力者にのみ行使されるとは限りません。企業従事者を観察した研究によれば、作業を怠った従業員は罰せられるがそれに加えて、最も生産性の高い労働者も制裁の対象となっていました(Homans, 201

梅谷凌平 2022/03/31 13:54:57

サンクションに対する進化論的批判

今回はサンクションに対する進化的批判を紹介します。

[サンクション(懲罰)は誰がもたらすのか]
これまで数回にわたってサンクションによって協力が促進されるという研究を見てきました。しかしサンクションシステムは高次のジレンマが発生し、一次のサンクションだけでは社会的ジレンマ状況における協力を進化させることは不可能であるとされています(Axelrod, 1986)。高次のジレンマとは、サンクショ

梅谷凌平 2022/02/27 20:56:42

懲罰を行使するのは誰か?

今回はコストのかかるサンクションは誰が行使するのかという研究を紹介します。

[サンクション(懲罰)は誰がもたらすのか]
これまで紹介したサンクションに関する研究の多くが協力に対するサンクションシステムの有効性に焦点が当てたものでありましたが、サンクションを行使する意図について着目した研究も行われています(Yamagishi, 1986)。コストのかかるサンクションシステムに投資する動機は、集

梅谷凌平 2022/01/28 17:54:09
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