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谷津 智史/川越 文裕
帝京大学、助教/東京理科大学、助教
Pledged: 133,500 JPY
Target Amount: 1,000,000 JPY
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Profile

谷津 智史、川越 文裕

帝京大学薬学部で薬物治療を指導する谷津智史です。人生で初めて取り組んだ研究がビタミンDの研究であり、約十年の研究経験を経て、再びこのテーマに挑戦しています。研究を離れていた時期に川越先生の教え子さんとの縁があり、今回のプロジェクトが生まれました。糖尿病網膜症の予防に向け、皆様のご支援をお願いいたします!

こんにちは、⁨⁩東京理科大学の川越文裕と申します。私もビタミンDとの出会いや、共に歩む谷津先生との出会い、さまざまな偶然に導かれて今に至っています。「人生は一度、どうせやるなら世界を変えたい」との想いから始めたこの研究を、何としてでも患者様に届ける医薬品に発展させたいと願っています。皆様のお力添えのほど何卒よろしくお願い申し上げます。

あなたが研究を通して成し遂げたいことはなんですか?

私たちは、糖尿病患者さんが失明しない世界を実現したいと考えています。

世界には3億人以上の糖尿病患者さんがいると推定されています。また、糖尿病患者さんの3人に1人は網膜障害が生じているという報告もあります。日本国内だけでも年間およそ3000人が糖尿病網膜症で失明しています。失明は本人の生活だけでなく、家族などの介護者にも大きな負担をもたらします。

これまでに私は薬剤師として、糖尿病患者さんが眼科を受診しなかったことで網膜の異常に気づかず、視力が低下し、社会活動が制限されてしまう症例を見てきました。これは、糖尿病で目が悪くなることに対する認知度がまだ低い現状も一因であると考えています。

私たちはこのような現状を変えたいという思いから、糖尿病網膜症を抑制する薬剤を開発し、患者さん本人はもちろんのこと、周囲の方々も糖尿病による失明の不安なく社会活動できる世界を実現したいと考えています。

どのようなアプローチで実現しようとしていますか?

現在の糖尿病網膜症治療は、症状が進展した際に、網膜にレーザーを当てる外科的治療、もしくは眼球に直接針を刺して薬剤を注射する治療が一般的です。しかしこれらの治療法でも根治できるわけではなく、定期的な治療が必要となります。効果が大きいとされる眼球注射は経済的負担も大きく、1回3〜5万円の自己負担がかかる治療を年に数回の頻度で継続的に行わなくてはいけません。

私たちは、点眼薬で治療や症状の進展を予防できれば、この問題を解決できるのではと考えました。また、糖尿病網膜症に対する栄養学的なアプローチで唯一「不足や欠乏が糖尿病網膜症の重症度に関連する」とわかっているのがビタミンDです。そこで、ビタミンDの作用を強化した化合物があれば糖尿病網膜症の治療に役立てるのではないかと考えました。

この考えのもと、私たちはこれまでに約150種類のビタミンDの類縁体を合成し、そのうち複数の化合物が糖尿病網膜症に対して抑制効果があることを発見しました(特許取得済み)。今後はこの研究をさらに発展させ、安全で効果の高いビタミンD類縁体を点眼薬として使えるように、開発を進めたいと考えています。

今回のプロジェクトで行う研究テーマはなんですか?

今回のプロジェクトでは、糖尿病網膜症に対して抑制効果の高い新規化合物の合成、有効性の評価、合成プロセスの簡便化、を進めていきます。並行して、これまでの研究ですでに有効性が認められている化合物についてマウスやラットなどの小動物モデルで予防効果を検証していきます。そして点眼製剤化を目指したドラッグデリバリーシステム(DDS)の構築まで進めていきたいと考えています。

また、既存の糖尿病網膜症治療薬がほかの眼疾患へも応用できていることから、このプロジェクトで見いだせる化合物もさまざまな眼疾患へと応用できる可能性が高いです。本プロジェクトはビタミンDで眼疾患を克服できる社会の実現への第一歩としたいと考えています。

Why we need your support

糖尿病網膜症の予防薬開発には、ビタミンD類縁体の設計・合成、細胞・動物モデルを用いた効果検証など、多くの実験が必要です。しかし、臨床試験に向けてはまだまだ超えなくてはいけない壁が多く、資金不足により研究が停滞するリスクがあり、今回のクラウドファンディングに挑戦しました。十分な資金を得ることで、小型動物を使った有効性の検証をおこない、まずはベンチャー企業の立ち上げまでの道のりを駆け抜けたいと思っています。

また私たちが標的としているビタミンDは、実はまだわからないことが多い栄養素です。この数年では、脂肪蓄積抑制やB型肝炎ウイルス抑制作用があることが分かってきています。クラウドファンディングを通して、基礎研究者として糖尿病網膜症とビタミンDの関係だけでなく、ビタミンDの研究対象としての面白さを広く知ってもらいたいと考えています。

皆さまのご支援は、ビタミンD類縁体の合成・有効性の評価、試薬購入費、研究設備の維持管理費として大切に活用させていただきます。そして、糖尿病患者が視力を失う不安なく生活できる未来の実現を目指します。

「糖尿病でも視界を失わない未来」のために、ぜひご支援をお願いいたします!

Recommender's comment

橘高敦史
帝京大学薬学部名誉教授 薬学博士

私はこれまで川越先生とともに、ビタミンDの活性を強化した誘導体の合成研究に携わってきました。本プロジェクトをきっかけとして、眼疾患治療に対しビタミンDの応用が広がっていくことを祈っております。皆様のご支援、よろしくお願いいたします。

櫛山暁史
明治薬科大学薬学部 教授 医学博士

私はこれまで糖尿病合併症の基礎・臨床研究に取り組んできました。

糖尿病の治療は近年の薬剤開発により大きな発展を遂げてきましたが、合併症予防薬、特に糖尿病網膜症予防薬の開発研究は未開の分野です。

血糖コントロールを超えた合併症予防薬は糖尿病の治療自体を根本から変えうる、社会的な需要の大きな薬であり、本プロジェクトに期待しています。

課題解決には多くの段階が残されておりますので、本プロジェクトの糖尿網膜症予防に向けた取り組みに皆様からのご支援、ご協力をお待ちしております。

Project timeline

Date Plans
2025年8月 実験を進めてデータを取得
2025年10月 特許公開
2026年3月 国内学会で発表
2026年4月 論文執筆開始

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今回の研究が論文化した際に、謝辞を掲載いたします。
このリターン実施は2028年ごろを予定しています。

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本研究について個別にディスカッションする機会を設けます。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。

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本研究に関する出張講義を行います。具体的な内容や日程は個別にご相談いたします。
※宿泊費・交通費は別途いただきます。

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