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ポリ乳酸繊維の活用で、衣服の環境負荷低減へ!

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花田朋美
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研究の紹介⑥作品制作その1

既にSNSに掲載した写真ですが、SNSをご活用されていない方もいらっしゃるので、こちらにも写真を掲載します。作品制作の方法が少し変わっています。
京都市立美術館別館、マルギャラリー(ロンドン)で展示された『THE GERM-萌芽-』の制作過程の写真です。染色したポリ乳酸繊維を収縮と同時に抜染して、再度染色して制作しました。

花田朋美 / February 17, 2022
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研究の紹介⑤混合溶媒法による染色性の変化

混合溶媒法で収縮した布を染色すると濃色化します。当初は、布の織り目が詰まるので、それで色が濃く見えると考えていました。しかし、研究が進むうちに、収縮する割合に比べて、色が濃くなる割合の方が多いことが分かりました。なぜか?布に染色される染料自体が多くなるのでは…?と考え、布に染色された染料の量を測定することにしました。通常の水に可溶な染料では、染色後の残液を測定すれば、布にどのくらいの染料が染色されたか計測することができますが、ポリ乳酸繊維を染色するための分散染料は、水に溶けずに分散する染料ですので、残液では染着量を簡単に計測することができません。染色された布から染料を抽出して、その抽出液の濃度を測定して、染着した染料の量を算出します。その抽出方法が図に示したソックスレー抽出法といいます。抽出液を分光光度計で測定したところ、収縮率の増大に伴い、染着量が増加する結果が得られました。更に、収縮率と染着量の関係は、染料が変わると異なること、同じ染料でも収縮する時の良溶媒の種類が変わると異なることが分かりました。

花田朋美 / February 16, 2022
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研究の紹介④ポリ乳酸繊維の生分解性

研究の紹介④ポリ乳酸繊維の生分解性
ポリ乳酸繊維の生分解性は、2段階で進行し、第一段階では加水分解が進行して強度が低下して、第二段階では微生物分解が進行して重量減少が生じるといわれています。汎用合成繊維の混合溶媒法の実験を進めていたことから、ポリ乳酸繊維においても、良/貧溶媒混合溶液で収縮加工をすることによって、分子鎖の配列が乱れるとすれば、生分解性にも影響があるのでは…と考え、収縮加工を施したポリ乳酸繊維を用いて、生分解性についての実験行いました。当初は試料を土に埋める実験も行いましたが、学生の卒業研究の期間内である程度の結果を求めるには時間的な問題があり、小さな実験室で評価実験を行うには、家庭用生ごみ処理機を用いることにしました。形態もかわいらしくて、犬の糞も処理できるというニューサムTBK-210を入手し実験を進めました。実験の結果、収縮加工布は、未収縮布に比べて、強度低下、重量減少ともに顕著な結果となり、混合溶媒法による収縮加工により初期生分解性が促進されること、さらに、強度低下と重量減少の処理時間変化は、良溶媒の種類により異なることがわかりました。

花田朋美 / February 15, 2022
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研究の紹介③ポリ乳酸繊維について

(*紹介する順番が前後したため、再度投稿し直しました。)
ポリ乳酸繊維は、トウモロコシなど植物由来のでんぷんを乳酸発酵させて製造される合成繊維です。石油由来の合成繊維とは異なり、土やコンポスト中で生分解性を示し、最終的に水と二酸化炭素に分解されます。植物の育成中に二酸化炭素を吸収するため、トータルの二酸化炭素排出量が少ないことから、カーボンニュートラルな素材といわれます。また、石油などの化石資源を使用しないため持続可能な素材であり、環境配慮型繊維といわれています。身近なところでは、三角ティーバック、ボディタオル、ごみ袋などの生活用品、畑で使用するマルチなど農業資材、土木資材や食品容器、3Dプリンタ用の素材など、繊維、不織布、フィルム、樹脂あらゆる形態で製品化が進んでいます。更に、ポリ乳酸繊維を製造する企業も増え、従来のポリ乳酸繊維の欠点を改善したものも製造され始めているようです。

花田朋美 / February 15, 2022
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研究の紹介②混合溶媒法について

汎用合成繊維は、紡糸・延伸という工程を経て製造されています。紡糸は、シャワーや如雨露をイメージすると分かりやすいと思います。シャワーは、口金から液体の水が糸状になって出てきます。繊維の場合には、薬品に溶かす「溶解」や熱で溶かす「溶融」など、何らかの方法で液体にした材料を口金から押し出して繊維化します。(湿式紡糸、乾式紡糸、溶融紡糸に大別できます)紡糸の後、延伸することにより、繊維の分子鎖の向きがそろって配向して実用的な繊維になります。混合溶媒法による繊維の収縮は、繊維と親和性のある良溶媒により、配向した分子鎖を緩めることで生じると考えています。良溶媒だけでは、繊維がバラバラになって溶けてしまうので、貧溶媒と混合して、繊維と溶媒の親和性を変化させます。従って、混合溶液中の良溶媒の割合の変化に伴い収縮率が変化します。

花田朋美 / February 07, 2022
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研究の紹介①混合溶媒法について

「混合溶媒法」とは繊維を溶かす良溶媒と溶かさない貧溶媒の混合溶液を用いて、布帛を収縮させる方法です。良溶媒の中に布を入れると布が溶けてなくなってしまいます。貧溶媒の中に布を入れると何の変化もおこりません。この良溶媒と貧溶媒を混合した溶液の中に布を入れると収縮がおこります。この時の、濃度や温度、時間を変化させると、収縮率が変化します。
この混合溶媒法と染色技術を応用して、布帛に特殊な立体模様を導入し、デザイン性や機能性を付与したテキスタイル制作を行っています。
現在までに、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリ乳酸繊維を取り上げ、この混合溶媒法の可能性について検討してきました。
収縮のメカニズムの考察を進めるためには、もう少しナイロンでの実験も進める必要があると考えています。

花田朋美 / February 03, 2022
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NEXTGOAL挑戦中!

クラウドファンディングは、残すところ2週間となりました。おかげさまで、目標金額を達成することができました。感謝申し上げます。
引き続き2月17日の締め切りに向けNEXTGOALを設定し実施中です。NEXTGOALは、基礎研究と並行して、実験結果を応用したテキスタイルアート作品や衣服を制作し、衣料用としてのポリ乳酸繊維の活用を広めていく活動の資金としたいと考えております。今まではほぼ自費で支出しておりましたので、少しでもご支援いただけますと幸いです。引き続き、情報の拡散とご支援にご協力頂きたく、お願い申し上げます。

花田朋美 / February 03, 2022
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報告2

明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。
皆様のご支援により、目標の80%を超えることができました。
ありがとうございます。
コロナ禍での年明けとなりましたが、実りある一年となりますよう…。
本年もよろしくお願い申し上げます。
花田

花田朋美 / January 04, 2022
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報告1

クラウドファンディングが公開され2週間が経とうとしています。
皆様のご支援により、目標の50%を超えることができました。
ありがとうございます。
心より感謝申し上げます。
引き続き、応援をよろしくお願い申し上げます。
花田

花田朋美 / December 28, 2021
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Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 500,000) before 17:00 on February 17, 2022 (JST: GMT+9).
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